目次
はじめに
「サービス管理責任者と相談支援専門員は、同じ職員が兼務してもよいのだろうか」
「人員が足りないため兼務を検討しているけれど、配置基準に違反しないか不安」と迷っていませんか。
障害福祉サービス事業所や相談支援事業所の立ち上げ、職員の退職や異動に伴う人員配置の見直しでは、資格要件を満たす職員が限られ、1人に両方の役割を任せたいと考えることがありますよね。
この記事では、サービス管理責任者と相談支援専門員の役割の違いを整理したうえで、配置基準や兼務が認められる条件、判断時の注意点を順を追って説明していきます。
サービス管理責任者と相談支援専門員は兼務できる?

サービス管理責任者と相談支援専門員の兼務は、すべての事業所で一律に認められるわけではありません。
まずは兼務が認められる場合があることを確認したうえで、可否を判断するための基本ルールを見ていきましょう。
兼務できる場合がある
サービス管理責任者と相談支援専門員は、それぞれの配置基準を満たし、勤務時間を明確に分けたうえで、実際に両方の業務を担当できる場合は兼務できます。
ただし、常勤専従が求められる場合や、兼務によって必要な勤務時間を確保できない場合は認められません。
資格を両方持っているだけではなく、勤務形態や人員配置もあわせて確認することが大切です。
兼務可否の基本ルール
兼務できるかどうかは、それぞれの資格要件を満たし、必要な配置人数と勤務時間を確保できるかで判断されます。
同じ時間帯を両方の勤務時間として計上することはできないため、勤務表では職種ごとに勤務時間を分けて管理する必要があります。
また、どちらか一方の業務に支障が出る場合は、兼務は認められません。双方の配置基準を満たした勤務体制であることが前提です。
サービス管理責任者と相談支援専門員を兼務できる条件
サービス管理責任者と相談支援専門員を兼務するには、資格を満たしているだけではなく、それぞれの業務を支障なく行える勤務体制が必要です。
ここでは、兼務が認められる具体的なケースと、判断前に確認しておきたい配置基準を整理します。
兼務が認められるケース
サービス管理責任者と相談支援専門員は、両方の資格要件を満たし、それぞれの事業所で必要な配置人数と勤務時間を確保できる場合に兼務できます。
また、勤務表で職種ごとの曜日や時間帯を分け、どちらの業務にも支障が出ない体制を整えることが大切です。
同じ勤務時間を双方の常勤換算に重ねて算入することはできません。
確認しておきたい配置基準
兼務できるかどうかは、それぞれの職種の配置基準を満たしているかで判断します。
勤務時間は職種ごとに分けて管理し、一方の勤務時間をもう一方の常勤換算へ重ねて算入することはできません。
また、専従要件がある場合は、兼務によって要件を満たせなくならないかも確認しておきましょう。
サービス管理責任者と相談支援専門員を兼務できないケース
サービス管理責任者と相談支援専門員の資格を両方満たしていても、勤務時間や担当業務、事業所の人員体制によっては兼務できません。
ここでは、兼務が認められないケースと、配置基準違反になるケースを分けて確認します。
兼務が認められないケース
サービス管理責任者と相談支援専門員の資格要件を満たしていても、必要な配置人数や勤務時間を確保できない場合は兼務できません。
また、専従が求められる職種でほかの業務を担当する場合や、実際の業務量が多く一方の職務を十分に行えない場合も認められません。
資格があるだけでなく、無理なく業務を行える体制であることが大切です。
配置基準違反になるケース
配置基準違反となるのは、必要な配置人数や勤務時間を満たせなくなった場合です。
同じ勤務時間を両方の職種の配置時間として重ねて計上したり、兼務によって一方の職種に必要な勤務時間を確保できなかったりする場合は要件を満たしません。
また、専従が必要な時間帯に別の業務へ従事することも配置基準違反となります。
同じ利用者を担当できる?
サービス管理責任者と相談支援専門員を兼務する場合、同じ利用者を両方の立場で担当できるかは、業務の独立性や支援内容の確認体制によって判断が分かれます。
ここでは、同じ利用者を担当できるケースと、慎重な対応が求められるケースを確認します。
担当できるケース
同じ利用者を担当すること自体が禁止されていない場合は、相談支援専門員としてサービス等利用計画を作成し、サービス管理責任者として個別支援計画を作成できます。
ただし、それぞれの立場で必要な面談や計画作成などを行い、業務ごとの記録を分けて残すことが大切です。
注意が必要なケース
同じ利用者を担当する場合は、サービス等利用計画と個別支援計画の役割を混同しないよう注意しましょう。
面談やモニタリングなどは、それぞれの立場で実施し、実施日や担当職種、支援内容を分けて記録する必要があります。
一方の記録だけで両方の業務を行ったことにはできません。
迷ったときは指定権者へ確認しよう
サービス管理責任者と相談支援専門員の兼務可否は、国の基準だけでなく、自治体ごとの運用や事業所の指定状況によって判断が分かれることがあります。
ここでは、自治体によって判断が異なる理由と、指定権者へ相談するときに確認したいポイントを整理します。
自治体によって判断が異なる
兼務の可否は、国の配置基準だけでなく、自治体ごとの運用によって判断が異なる場合があります。
勤務時間の分け方や業務への影響、提出書類の記載方法などの考え方が異なるためです。
同じ勤務体制でも判断が変わることがあるため、事業所を管轄する指定権者へ事前に確認しておくと安心です。
相談時に確認したいポイント
指定権者へ相談する際は、事業所の所在地やサービス種別、配置人数、勤務日数、勤務時間などを伝えましょう。
そのうえで、勤務時間の考え方や専従要件、勤務表や組織図の記載方法を確認しておくと安心です。
また、回答内容は担当部署名や回答日とあわせて記録に残しておくことをおすすめします。
まとめ
サービス管理責任者と相談支援専門員は、資格要件だけでなく、それぞれの配置基準や勤務時間を満たしている場合に兼務できます。
ただし、勤務時間を重ねて計上したり、一方の業務に支障が出たりする勤務体制では認められないため、無理のない体制を整えることが大切です。
また、同じ利用者を担当する場合は、それぞれの役割を区別し、必要な記録も職種ごとに残す必要があります。
兼務の可否は自治体によって運用が異なることもあるため、迷ったときは事前に指定権者へ確認し、適切な体制で運用できるよう準備しておくと安心です。