目次
はじめに
「どんな場面を設定すれば実践的になるのだろう」
「例文はあるけれど、実際の研修でどう進めればよいのか分からない」と手が止まっていませんか。
新人研修や社内研修を担当することになり、参加者が実際の仕事をイメージしながら練習できる内容を考えたいものの、場面設定や進め方に迷うことは少なくありません。
この記事では、新人研修ですぐ使える報連相のロールプレイの例文を場面別に紹介するとともに、進め方や効果を高めるコツまで順を追って説明していきます。
報連相ロールプレイとは?

報連相ロールプレイは、知識として理解するだけでなく、実際の職場を想定した場面で行動できるようになることを目的とした研修方法です。
ここでは、新人研修でロールプレイが取り入れられる理由と、実践形式だからこそ身につきやすい報告・連絡・相談のポイントについて順番に見ていきます。
報連相の基本的な考え方や、それぞれの違いをもう一度整理したい方は、こちらの記事も参考になります。
▶報連相とは?報告・連絡・相談の違いと基本をわかりやすく解説
新人研修でロールプレイが使われる理由
新人研修で報連相のロールプレイが使われるのは、知識として理解するだけでなく、実際に口に出して伝える練習ができるためです。
例えば、上司役と新人役に分かれ、「いつ・何が起きたか」「現在の状況」「今後どう対応するか」を1~2分で伝える練習を繰り返すことで、必要な情報を順序立てて話す力が身につきます。
実際の業務に近い場面で練習しておくことで、本番でも落ち着いて報告・連絡・相談しやすくなるため、新人研修で広く取り入れられています。
報告・連絡・相談を実践形式で学べる
報連相のロールプレイは、報告・連絡・相談を実際の職場を想定した場面で練習する方法です。
参加者は上司役と部下役に分かれ、「何が起きたか」「現在の状況」「今後の対応」を順番に伝え、相手の質問にもその場で回答します。
実際に話す流れを繰り返し練習することで、業務で必要な伝え方を実践形式で身につけられます。
報連相ロールプレイの基本的な進め方

報連相ロールプレイは、実際の仕事をイメージしながら段階的に進めることで、実践で活かせる力を身につけやすくなります。
ここでは、役割の決め方から場面設定、振り返りまで、基本的な進め方を順番に解説します。
上司役・部下役を決める
ロールプレイを始める前に、参加者の役割を上司役と部下役に分けます。
部下役は設定された場面に沿って報告・連絡・相談を行い、上司役は内容を確認しながら必要な質問や指示を返します。
役割を明確にして進めることで、実際の職場に近いやり取りを再現しやすくなります。
職場でよくある場面を設定する
ロールプレイでは、実際の職場で起こりやすい場面をあらかじめ設定して進めます。
参加者は設定された状況に合わせて報告・連絡・相談を行うため、業務中に必要な伝え方を具体的に練習できます。
実際の仕事に近い場面を使うことで、実務でも同じ流れで行動しやすくなります。
実施後に振り返りを行う
ロールプレイが終わったら、報告・連絡・相談の内容や伝え方を振り返ります。
話す順番に抜けがなかったか、必要な情報を相手に伝えられたか、質問への受け答えができたかを確認することで、改善すべき点を具体的に把握できます。
振り返りを行うことで、次回のロールプレイや実際の業務に修正点を反映しやすくなります。
報告のロールプレイの例文

報告は内容だけでなく、伝える順番やタイミングによって相手の受け取り方が大きく変わります。
ここでは、業務完了やミスの報告で使えるロールプレイの例文に加え、悪い報告例と良い報告例を比較しながら、伝え方のポイントを確認していきます。
業務完了を報告する例
業務完了を報告するロールプレイでは、作業が終わった事実を最初に伝え、その後に作業内容や結果を順番に報告します。
例えば、「依頼された資料の修正が完了しました。内容を確認し、共有フォルダへ保存しています」のように、完了したことと現在の状況まで伝える流れで練習します。
業務完了を報告する手順を繰り返すことで、必要な情報を漏れなく伝える習慣を身につけられます。
ミスを報告する例
ミスを報告するロールプレイでは、発生した事実を最初に伝え、その後に原因や現在の対応状況を順番に報告します。
例えば、「資料を誤った宛先へ送信しました。送信後に気付き、現在は送信先へ削除を依頼しています」のように、状況を簡潔に伝える流れで練習します。
事実と対応状況を分けて報告する手順を繰り返すことで、必要な情報を落ち着いて伝えられるようになります。
悪い報告例と良い報告例
悪い報告例と良い報告例を比べるロールプレイでは、伝え方の違いを確認しながら練習します。
悪い報告例では結論が最後になり、状況が分かりにくくなります。一方、良い報告例では最初に結論を伝え、その後に理由や現在の状況を説明するため、相手は内容を短時間で把握できます。
同じ場面で両方の伝え方を比較することで、分かりやすい報告の流れを身につけやすくなります。
連絡のロールプレイの例文

連絡は、必要な情報を関係者へ漏れなく、分かりやすく伝えることが重要です。
ここでは、スケジュール変更やチームへの共有で使えるロールプレイの例文と、悪い連絡例・良い連絡例を比較しながら、伝え方のポイントを見ていきます。
スケジュール変更を連絡する例
スケジュール変更を連絡するロールプレイでは、変更内容を最初に伝え、その後に変更理由と新しい日程を順番に連絡します。
例えば、「打ち合わせは14時から15時へ変更になりました。会議室の利用時間が変更になったためです」のように、相手が必要な情報をすぐに把握できる流れで練習します。
変更内容を簡潔に伝える手順を繰り返すことで、連絡漏れや認識違いを防ぎやすくなります。
チームへの共有連絡を行う例
チームへの共有連絡を行うロールプレイでは、共有すべき内容を最初に伝え、その後に対象者や対応内容を順番に連絡します。
例えば、「明日の定例会議はオンライン開催へ変更になりました。参加者全員は開始5分前までに接続してください」のように、必要な情報を漏れなく伝える流れで練習します。
共有内容を順序立てて連絡する手順を繰り返すことで、チーム内の認識違いを防ぎやすくなります。
悪い連絡例と良い連絡例
悪い連絡例と良い連絡例を比べるロールプレイでは、伝え方の違いを確認しながら練習します。
悪い連絡例では変更内容や対象者が分かりにくく、相手が何をすればよいか判断できません。一方、良い連絡例では最初に連絡内容を伝え、その後に対象者や対応内容を順番に説明するため、必要な行動をすぐに理解できます。
同じ場面で両方の連絡例を比較することで、分かりやすい連絡の流れを身につけられます。
相談のロールプレイの例文

相談は、問題が大きくなる前に状況を整理し、相手が判断しやすい形で伝えることが大切です。
ここでは、仕事が進まない場合や優先順位に迷った場合のロールプレイの例文と、悪い相談例・良い相談例を比較しながら、適切な相談の進め方を解説します。
仕事が進まない時に相談する例
仕事が進まない時に相談するロールプレイでは、現在の状況を最初に伝え、その後に進まない理由と相談したい内容を順番に説明します。
例えば、「資料作成を進めていますが、データの確認方法が分からず作業が止まっています。進め方をご相談してもよろしいでしょうか」のように、状況と相談内容を分けて伝える流れで練習します。
必要な情報を整理して相談する手順を繰り返すことで、相手が状況を把握しやすくなります。
優先順位について相談する例
優先順位について相談するロールプレイでは、現在抱えている業務を最初に伝え、その後に期限や作業状況を説明して判断を仰ぎます。
例えば、「AとBの業務を担当していますが、どちらも本日中が期限です。どちらを優先すべきかご相談したいです」のように、状況と相談内容を分けて伝える流れで練習します。
必要な情報を整理して相談することで、上司が優先順位を判断しやすくなります。
悪い相談例と良い相談例
悪い相談例と良い相談例を比べるロールプレイでは、相談の進め方の違いを確認しながら練習します。
悪い相談例では状況や困っている点が曖昧なため、相手は何について判断すればよいか分かりません。
一方、良い相談例では現在の状況、困っている内容、相談したいことを順番に伝えるため、相手は必要な助言や判断を行いやすくなります。
同じ場面で両方の相談例を比較することで、分かりやすい相談の流れを身につけられます。
新人研修で使いやすい報連相ロールプレイのコツ

報連相ロールプレイは、実施するだけでは十分な効果を得られません。
短時間でも繰り返し練習し、具体的なフィードバックや実際の職場に近い場面設定を取り入れることで、実務で活かせる報連相が身につきやすくなります。
ここでは、そのためのコツを紹介します。
ロールプレイだけでなく、実際の職場で報連相を定着させるポイントも知りたい方は、こちらも参考にしてください。
▶報連相ができない原因と改善方法|新人が身につけるコツを解説
短いシーンで繰り返し練習する
報連相のロールプレイは、1つの場面を1~2分程度で終えられる短いシーンにすると、繰り返し練習しやすくなります。
1回で長い場面を行うよりも、同じ場面を複数回実施した方が、伝える順番や話し方を修正しながら身につけられます。
短いシーンを繰り返すことで、報連相の流れを自然に話せるようになります。
上司役は具体的にフィードバックする
上司役は「分かりやすかった」だけで終わらせず、改善点を具体的に伝えることが大切です。
例えば、結論を先に伝えられていたか、必要な情報が不足していなかったか、話す順番が分かりやすかったかを確認してフィードバックします。
改善点が明確になることで、参加者は次のロールプレイで修正しやすくなります。
実際の職場に近い設定にする
ロールプレイは、実際の職場で起こりやすい業務内容や役割を設定して行うことが大切です。
日常業務に近い場面で練習することで、報告・連絡・相談の流れを実務に結び付けて理解しやすくなります。
職場に近い設定で繰り返し練習することで、本番でも同じ手順で報連相を行いやすくなります。
すぐ使える報連相ロールプレイの場面例

報連相は、実際の職場で起こりやすい場面を想定して練習すると、現場でも行動に移しやすくなります。
ここでは、遅刻の連絡や業務ミスの報告、仕事量の相談など、新人研修ですぐに使えるロールプレイの場面例を紹介します。
遅刻しそうな時の連絡
遅刻しそうな時の連絡では、遅刻することを最初に伝え、その後に理由と到着予定時刻を順番に連絡します。
例えば、「電車の遅延により到着が10分ほど遅れます。9時10分頃に到着予定です」のように、相手が状況をすぐに把握できる内容で伝える流れを練習します。
必要な情報を順番に連絡することで、相手がその後の対応を判断しやすくなります。
業務ミスを報告する場面
業務ミスを報告する場面では、発生した事実を最初に伝え、その後に現在の状況と対応内容を順番に報告します。
例えば、「資料に誤った数値を記載して提出しました。現在は修正版を作成しており、提出先へ差し替えを依頼する予定です」のように、事実と対応状況を分けて伝える流れを練習します。
必要な情報を整理して報告することで、上司が状況を把握しやすくなります。
仕事量について相談する場面
仕事量について相談する場面では、担当している業務の状況を最初に伝え、その後に期限や現在の進み具合を説明して相談します。
例えば、「現在3件の業務を担当していますが、本日中の期限が2件あり、予定どおり進めることが難しい状況です。優先順位についてご相談したいです」のように、現状と相談内容を順番に伝える流れを練習します。
必要な情報を整理して相談することで、上司が業務の調整や優先順位を判断しやすくなります。
まとめ
報連相のロールプレイは、報告・連絡・相談を実際の業務に近い場面で繰り返し練習できるため、新人研修で広く活用されています。
上司役と部下役に分かれ、短い場面を実践したあとに具体的なフィードバックを行うことで、伝える順番や必要な情報を整理する力を身につけやすくなります。
また、業務完了の報告や業務ミスの報告、スケジュール変更の連絡、仕事量の相談など、職場で起こりやすい場面を設定することで、実務でも落ち着いて報連相を行いやすくなります。
報連相は知識だけで身につくものではありません。
実践形式で繰り返し練習し、振り返りを重ねることで、職場で伝わる報連相を自然に行えるようになります。