リーダーシップとマネジメントスキル

▶マネジメントとは?具体的な仕事内容や役割をわかりやすく解説します

はじめに

「マネジメント」という言葉は、ビジネスの現場でよく耳にする言葉ですが、実際にどのような仕事を指しているのか、はっきりと説明できる人はそれほど多くありません。
「マネジメントって具体的に何をする仕事なの?」「リーダーや管理職とどう違うの?」「現場ではどんな役割を担っているの?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。

会社では、売上目標を決めてチームを動かしたり、メンバーの業務を調整したり、進捗を確認しながら仕事を前に進めていく役割があります。こうした仕事の進め方やチームの動かし方をまとめて指す言葉が「マネジメント」です。

しかし、マネジメントと一言でいっても、目標の決め方、メンバーへの仕事の任せ方、成果の確認の仕方など、実際の仕事の内容はさまざまです。そのため、「管理すること」とだけ理解していると、現場でどのような役割を担うのかが見えにくくなります。

この記事では、マネジメントの基本的な意味から、実際の職場で行われている具体的な仕事内容、チームをまとめるうえで求められる役割までを順を追って説明していきます。マネジメントという言葉を聞いたときに、職場のどの場面を指しているのかが自然とイメージできるよう、できるだけ具体的に解説していきます。

マネジメントとは?

マネジメントという言葉はビジネスの現場でよく使われますが、具体的に何を指すのかを正確に理解している人は意外と多くありません。ここではまず「マネジメント」という言葉の意味を整理し、そのうえでマネジメントを担う存在であるマネージャーとの関係について見ていきます。

マネジメントの意味

マネジメントとは、組織やチームが決めた目標を達成するために、人・時間・予算・業務の進み具合を管理し、計画どおりに成果を出すための管理活動を指します。

具体的には、売上目標やKPIを設定し、担当者ごとの業務内容と期限を決め、進捗を週単位や月単位で確認し、遅れが出た場合は担当変更や作業方法の修正を行うなど、目標達成までのプロセスを継続的に調整する行為を意味します。こうした数値管理と進捗管理を通じて、組織全体の行動を目標達成に向けて統制することがマネジメントの意味です。

マネージャーとの関係

マネジメントを実際に行う役割を担うのがマネージャーです。マネージャーは、組織が決めた売上目標や業務目標を達成するために、担当者ごとの業務内容を決め、期限を設定し、週次や月次で進捗を確認しながら業務を調整します。

つまり、マネジメントが「目標達成のために人・業務・時間を管理する仕組み」を指すのに対し、マネージャーはその仕組みを使って実際に管理や判断を行う役割を担う立場です。

マネジメントの主な役割

マネジメントは、組織やチームが目標を達成するために仕事の方向を決め、人や業務を動かしていく役割を担います。ここでは、実際の仕事の中で行われるマネジメントの主な役割として、目標設定、業務管理、人材育成の3つの視点から整理します。

目標を設定する

マネジメントでは、まず達成すべき数値と期限を具体的に決めます。例えば、1か月後までに売上を500万円にする、問い合わせ件数を前月より20件増やすなど、結果を数字で確認できる形に設定します。目標が数値と期限で決まることで、チーム全員が同じ基準で進捗を確認でき、日々の業務量や優先順位を判断できるため、組織の行動を目標達成に向けてそろえることができます。

業務の進捗と成果を管理する

マネジメントでは、設定した目標に対して業務が予定どおり進んでいるかを定期的に確認します。例えば、週1回の進捗確認で担当者ごとの作業状況や達成した数値を確認し、売上、作業完了件数、問い合わせ対応数などの結果を目標と比較します。予定より遅れている場合は担当業務の優先順位を変更したり作業量を調整したりして、期限までに目標の数値に到達するよう業務の進み方と成果の両方を管理します。

人材を育成する

マネジメントでは、担当者が業務を一人で進められる状態になるまで仕事の進め方を教え、結果を確認しながら改善させます。例えば、新しく担当した業務について手順を説明したあと、1週間単位で作業結果を確認し、ミスの内容や作業時間を具体的に指摘して修正方法を示します。この確認と修正を繰り返すことで、担当者が同じ業務を期限内に正確に完了できるようになり、組織全体の業務量を安定して処理できる状態を作ります。

マネジメントの具体的な仕事

マネジメントは「管理する」という言葉だけでは見えにくいですが、実際の職場では日々の業務の進め方やチーム運営に直結する具体的な仕事として行われています。ここでは、業務やスケジュールの管理、数値目標の管理、部下の評価・育成、部署間の調整といった、現場で行われる代表的なマネジメント業務を整理します。

業務管理とスケジュール管理

業務管理とスケジュール管理では、担当者ごとに担当業務と期限を決め、作業の進み具合を日単位や週単位で確認します。例えば、月末までに提出する資料を10営業日で作成する場合、3日目までに下書き、7日目までに修正、10日目に提出という期限を設定し、各段階で進捗を確認します。

予定より作業が遅れている場合は担当業務の順番を変更したり作業時間を増やしたりして期限までに完了できるよう調整し、業務が計画どおりに進む状態を維持します。

KPIや数値目標の管理

KPIや数値目標の管理では、売上額、契約件数、問い合わせ対応数などの指標を数値で設定し、一定の期間ごとに実績を確認します。例えば、月間売上500万円、契約件数20件という目標を設定した場合、週ごとに売上金額と契約件数を集計し、目標に対して何%達成しているかを確認します。

達成率が予定より低い場合は、担当者ごとの行動量や作業時間を確認し、訪問件数や電話件数を増やすなど数値を修正して、期限までに設定した目標の数値に近づくよう管理します。

部下の評価と育成

部下の評価と育成では、担当者ごとの業務結果と行動量を一定期間ごとに確認し、結果に基づいて評価と改善指示を行います。例えば、月間売上、契約件数、作業完了件数などの実績を目標値と比較し、達成率を数値で確認します。

目標に届いていない場合は、訪問件数や作業時間など具体的な行動量を確認し、必要な作業手順や業務の進め方を指示します。この結果確認と指示を繰り返すことで、担当者が期限内に目標数値を達成できる状態を作ります。

部署間の調整

部署間の調整では、複数の部署が関わる業務の期限や作業内容をそろえ、作業が止まらないように進行を管理します。例えば、営業部が受注した案件を開発部が対応し、その結果をサポート部が顧客に連絡する場合、各部署の作業開始日と完了日を決め、進捗を週単位で確認します。

どこかの部署で作業が遅れている場合は、作業順序を変更したり担当人数を増やしたりして、全体の業務が予定した期限までに完了するよう調整します。

マネジメントとリーダーシップの違い

マネジメントとリーダーシップは似た言葉として使われることが多いですが、役割や考え方には違いがあります。ここでは、仕組みや管理によって成果を出すマネジメントと、人の意思や行動に働きかけてチームを動かすリーダーシップの違いを整理します。

マネジメントは仕組みで成果を出す

マネジメントは、目標数値、担当業務、期限、進捗確認の方法をあらかじめ決め、同じ手順で業務を進めることで成果を出す方法です。例えば、月間売上500万円という目標を設定した場合、担当者ごとに契約件数の目標を割り当て、週1回の進捗確認で実績を数値で確認し、達成率が低い場合は訪問件数や作業時間を増やすなどの調整を行います。

このように、数値目標、業務手順、進捗確認の仕組みを整えることで、担当者が変わっても同じ方法で成果を出せる状態を作ることがマネジメントです。

リーダーシップは人を動かす

リーダーシップは、チームのメンバーに行動の方向を示し、実際の行動を起こさせる働きです。例えば、売上目標500万円を達成する必要がある場合、メンバーに対して今月は契約件数を20件まで増やす必要があることを明確に伝え、どの顧客に何件連絡するか、1日に何件訪問するかといった行動量を具体的に示します。

こうしてメンバーが同じ目標に向かって同じ行動を取る状態を作ることで、チーム全体の動きを目標達成に向けてそろえることがリーダーシップです。

マネジメントに必要な能力

マネジメントの仕事を進めるためには、業務を管理する知識だけでなく、状況に応じて判断し行動するための能力も求められます。ここでは、マネジメントを行ううえで特に重要とされる調整力、数字で判断する力、意思決定力について見ていきます。

調整力

調整力とは、複数の担当者や部署の作業内容と期限を確認し、業務が止まらないように順序や作業量を調整する力です。例えば、ある業務が3人の担当者で進む場合、各担当者の作業開始日と完了日を確認し、1人の作業が遅れて次の作業に影響が出ると判断した場合は、担当業務を別の担当者に振り替えたり作業時間を増やしたりして期限内に完了するように調整します。このように作業の順序、担当者、期限を具体的に変更して業務全体の進行をそろえる行動が調整力です。

数字で判断する力

数字で判断する力とは、売上額、契約件数、作業完了件数などの数値を確認し、その数値を基準に業務の進め方を決める力です。例えば、月間売上500万円という目標に対して、月の半分が過ぎた時点で売上が180万円しかない場合、残りの期間で必要な売上額を計算し、1日あたりの契約件数や訪問件数を増やす判断を行います。

こうして現在の実績と目標の数値を比較し、その差を埋めるために必要な行動量を計算して業務を調整することが、数字で判断する力です。

意思決定力

意思決定力とは、複数の選択肢の中から期限内に1つの方法を決めて業務を進める力です。

例えば、ある案件の対応方法が2つある場合、それぞれに必要な作業時間、担当人数、完了期限を確認し、目標の期限に間に合う方法をその場で決めます。決定が遅れると作業開始が遅れ、期限までに業務が完了しなくなるため、必要な情報を確認した時点で実行する方法を決め、担当者と期限を確定させて業務を進めることが意思決定力です。

まとめ

マネジメントとは、組織が決めた目標を達成するために、人・業務・時間・数値を管理して成果を出す管理活動です。マネージャーはその役割を担い、目標の設定、業務の進捗管理、成果の確認、人材育成などを行いながらチーム全体の行動を統制します。

具体的な仕事には、数値目標の設定、スケジュール管理、KPIの確認、部下の評価と育成、部署間の業務調整などがあります。これらを継続的に行うことで、組織が決めた期限や数値目標に向けて業務を進める状態を維持します。

また、マネジメントは業務手順や数値管理などの仕組みによって成果を出す活動であり、人に方向を示して行動を起こさせるリーダーシップとは役割が異なります。

マネジメントを行うためには、複数の業務や担当者を整理する調整力、実績と目標を数値で比較して判断する力、状況に応じて方法を決めて業務を進める意思決定力が必要になります。これらの能力によって、組織の仕事を計画どおりに進め、目標達成に近づけることができます。

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