目次
1. DIAプロジェクトマネジメント・トレーニングコースの概要
DIA(Drug Information Association)主催のプロジェクトマネジメント・トレーニングコースは、医薬品開発分野で必要とされるプロジェクトマネジメントの基礎知識と実践的なスキルを学ぶことを目的とした講座です。医薬品の研究開発は、計画通りに進まない場合が多く、さまざまな想定外の出来事が発生します。そのため、無駄を減らし、より良い成果を得るためには、計画立案・進捗管理・チームワークなどプロジェクトを成功に導くスキルが必要不可欠です。
このトレーニングコースは、毎年多くの受講者を迎えて開催されています。対象は医薬品開発に携わる、製薬会社・行政・大学など幅広い分野の方です。コースでは、世界共通のプロジェクト管理のルールや考え方が学べます。たとえば、国ごとに表現や考え方に違いがある部分を、実際の事例と共に分かりやすく解説し、情報の行き違いによるミスやトラブルの防止に役立てています。
このように、DIAプロジェクトマネジメント・トレーニングコースは、医薬品分野での経験がある方も、これから取り組みたい方にとっても、グローバルな視点や円滑な共同研究の進め方を身につける良い機会となっています。
次の章では、このコースの具体的な内容とスケジュールについてご紹介します。
2. コース内容とスケジュール
DIAプロジェクトマネジメント・トレーニングコースでは、プロジェクトマネージャーに不可欠な知識と実践力を、具体的なセッションを通じて学びます。各セッションは、実際の業務で役立つ内容を重視し、受講者がすぐに活用できるスキルの習得を目指しています。
プログラムの主な内容
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プロジェクトの価値向上
最初のセッションでは、医薬品開発のように不確実性が高い分野において、どのようにプロジェクトの価値を高めるかを学びます。事例を交え、目標設定や進捗管理の基本、リスクへの柔軟な対応方法などを分かりやすく解説します。 -
チームビルディング(ピープル2)
プロジェクトを円滑に進める上で欠かせないのがチームワークです。ここでは、良いチームを作るためのコミュニケーション方法や、メンバー同士の信頼関係の築き方など、実践例を交えて紹介します。 -
リーダーシップ(ピープル3)
次のセッションでは、プロジェクトマネージャーに求められるリーダーシップについて学びます。どんな場面でどのような判断や行動が期待されるのか、実際のエピソードを踏まえて説明します。 -
プロセス終結
プロジェクトの終了時に必要な手続きや、成果物の評価方法について丁寧に解説します。最後まで的確にまとめる力が身につきます。 -
PMの心意気
プロジェクトマネージャーとして大切にしたい姿勢や倫理観、仕事に向き合う心構えについて考えるセッションです。日々の業務にも役立つ考え方を提供します。 -
総合Q&A・クロージング
最後は受講生の疑問を一つひとつ解消し、コースの内容を振り返ります。
スケジュールと開催形式
コースの総受講時間は2日間で、合計10時間となっています。多くの場合、オンラインで開催されるため、ご自宅や職場から参加可能です。
受講料について
参加費は45,650円(税込)です。オンラインで気軽に受講できるため、全国のどこからでも参加できるのが大きなメリットです。
次の章では「対象者・受講資格」についてご紹介します。
3. 対象者・受講資格
DIAプロジェクトマネジメント・トレーニングコースは、プロジェクトマネジメントに興味がある方であれば、どなたでも受講できるのが特徴です。特に、医薬品開発に関わる研究者や製薬・バイオ関連企業の社員、官公庁の担当者など、業界の垣根を超えて広く参加できます。たとえば、新しくプロジェクト管理の役割を任された方や、これから医薬品開発に携わる予定の方も対象となっています。
受講にあたって、特別な資格や経験は必要ありません。プロジェクトマネジメントの基本を学びたい方から、すでに経験があるが体系的に知識を整理したい方まで、幅広いレベルの方に対応しています。これにより、自分のペースで理解を深めることが可能です。
参加方法には、会場参加とオンライン参加の2通りがあります。会場での受講は密度の高い交流や質問ができる利点がありますが、会場枠は10名限定となっています。一方、オンライン参加は人数制限がなく、遠方からでも安心して参加できます。
次の章では、このトレーニングコースならではの特色や認定について解説します。
4. 特色と認定
DIAプロジェクトマネジメント・トレーニングコースには、他の研修とは異なるいくつかの特徴があります。
PMI認定トレーニングプロバイダー
本コースは、世界的に有名なプロジェクトマネジメント協会(PMI)から認定を受けたトレーニングプロバイダーです。PMI認定の研修を受講することで、「PDU(Professional Development Units)」と呼ばれる単位を取得できます。PDUは、プロジェクトマネージャー資格を更新する際に必要となるものです。たとえば、PMP(Project Management Professional)資格の維持に役立ちます。
ARO協議会認定への対応
また、このコースはARO(Academic Research Organization)協議会の認定にも対応しています。PM(プロジェクトマネージャー)やStM(スタディマネージャー)を目指す方にとって、ARO協議会の基準に則ったトレーニングを受けられることは大きなメリットです。認定された研修を受けることで、医薬品開発の現場で実践的なマネジメント能力をつけることができます。
実践力を重視した内容
DIAの研修では、単なる知識の習得にとどまらず、実際の医薬品開発現場で役立つスキルや考え方を重視しています。実例やケーススタディを交えながら学ぶことで、理論だけでなく、現場で直面しうる課題を解決する力を身につけられます。
次の章では、プロジェクトマネージャーに求められる具体的なスキルについてご紹介します。
5. プロジェクトマネージャーに必要なスキル
プロジェクトマネージャーとして活躍するためには、さまざまなスキルが求められます。本章では、DIAプロジェクトマネジメント・トレーニングコースでも特に重点を置く、必要なスキルについてご紹介します。
管理能力
プロジェクトマネージャーには、納品、スケジュール、品質、予算といった多角的な管理能力が欠かせません。例えば、納期を守りながらも品質を維持し、予算内でプロジェクトを完了するためには、常に状況を把握し計画的に進める力が重要です。こうした管理業務の経験や実績が、プロジェクトを成功へと導きます。
リーダーシップ
チームをまとめるリーダーシップも必要です。具体例として、メンバーが戸惑ったり悩んだりした時に、方向性を示し背中を押す存在になります。また、チーム内の意見を聞き信頼を築くことで、全員が目標に向かって行動できるようにします。
課題解決力
プロジェクトの進行には、さまざまな課題がつきものです。そのため、早い段階で問題を発見し、解決策を提案できる力が重要です。たとえば、資材が予定どおり届かない、チーム内のコミュニケーション不足など、具体的な問題に対し的確に対応します。
柔軟性
プロジェクトごとに管理方法や組織文化は異なります。したがって、新しい状況や予想外の出来事にも柔軟に対応できることが大切です。柔軟性があれば、環境の変化にも動じず、最適な方法を選ぶ判断力を発揮できます。
これらのスキルを体系的に身につけることで、より信頼されるプロジェクトマネージャーへ成長できます。
次の章では、申込方法と問い合わせ先についてご案内します。
6. 申込方法・問い合わせ先
DIAプロジェクトマネジメント・トレーニングコースへの参加をご検討中の方へ、申込方法と問い合わせ先についてご案内いたします。
オンライン申込の手順
最も簡単な申込方法は、DIA公式ウェブサイトからのオンライン申し込みです。ご自身の都合の良いタイミングでアクセスし、必要事項を入力して送信するだけで、スムーズに申し込むことができます。パソコンやスマートフォンから手軽に手続きが可能です。
申込書ダウンロード・提出方法
オンライン以外にも、申込書をダウンロードの上、必要事項をご記入いただき、指定の宛先にご提出いただく方法もあります。公式サイトから申込書を入手できるので、印刷・記入し、郵送またはメールにて提出ができます。
申込期限と割引について
本コースには申込期限は設けておりませんが、早期割引制度がございます。一定期間内に申し込むことで割引が適用されるため、早めのお手続きをお勧めいたします。詳細な期限や割引内容は公式ウェブサイトをご参照ください。
主催団体と問い合わせ先
DIAプロジェクトマネジメント・トレーニングコースは、一般社団法人ディー・アイ・エー・ジャパンが主催しています。不明点やご質問、資料請求などについては、下記の連絡先までお気軽にお問い合わせください。
- 電話番号: 03-6214-0574
- メールアドレス: Japan@diaglbal.org
スタッフが丁寧にご案内いたしますので、安心してご相談ください。
次の章に記載するタイトル: まとめ
まとめ
DIAプロジェクトマネジメント・トレーニングコースは、医薬品開発の現場で役立つ国際標準のプロジェクトマネジメント(PM)スキルを、具体的な事例を通して習得できる実践的な研修です。プロジェクトの価値を高める方法や、円滑にチームをまとめる方法、そしてリーダーシップの発揮の仕方など、多方面からプロジェクトマネージャーに必要な能力を身につけることができます。そのため、医薬品研究開発の分野で働く方が、キャリアを一歩進めたい場合や、日々の仕事をより効率的に進めたい場合に非常に有用です。
また、DIAの認定証を得ることで、業界内で自分のスキルをアピールしやすくなります。本コースは初学者から経験者まで幅広い方に対応しており、基礎から応用まで無理なく学ぶことができます。
医薬品分野でプロジェクトを進めるために必要な知識や実践力を養いたい方は、ぜひこのトレーニングコースの受講を検討してみてください。受講によって得られる経験や知識は、日々の業務や今後のキャリアに必ず役立つでしょう。