目次
はじめに
「ネットワーク工程表の問題で最早開始時刻や最遅終了時刻を求めるように言われたけれど、計算の順番が分からない……」
「クリティカルパスの答えは出たつもりなのに、本当に合っているのか自信がない……」と悩んでいませんか。
基本情報技術者試験や応用情報技術者試験、社内研修の工程管理学習などでネットワーク工程表を勉強していると、矢印や作業時間が並んだ図を前にして、どこから計算を始めればよいのか分からず手が止まってしまうことがあります。
この記事では、最早開始時刻や最遅終了時刻の求め方、クリティカルパスの見つけ方、問題を解く際の考え方まで順を追って説明していきます。
ネットワーク工程表の最早開始時刻・最遅終了時刻・クリティカルパスの答えを先に確認する
ネットワーク工程表の問題では、最早開始時刻(ES)、最遅終了時刻(LF)、クリティカルパスを求めるのが基本です。
まず開始点から順方向に計算して最早開始時刻を求め、次に終了点から逆方向に計算して最遅終了時刻を求めます。
その後、余裕時間が0の作業をたどるとクリティカルパスが分かります。
これらを確認することで、プロジェクト全体の工期や重要な作業を判断できます。
最早開始時刻の求め方
最早開始時刻は、ネットワーク工程表のスタート地点から作業日数や所要時間を順番に加算して求めます。
ここでは、最早開始時刻の基本的な計算手順と、合流点での数値の選び方を確認していきましょう。
最早開始時刻は前から順番に足して求める
最早開始時刻は、開始点を0としてネットワーク図の左から右へ順番に計算します。
前の結合点の時刻に各作業の所要日数を足し、その値を次の結合点に記入していきます。前から順に計算することで、その結合点に最も早く到達できる時刻を求められます。
複数の経路が合流する場合は大きい数値を選ぶ
複数の経路が1つの結合点に集まる場合は、それぞれの経路で計算した時刻を比べ、大きい数値を最早開始時刻として採用します。
これは、すべての先行作業が終わらないと次の作業を始められないためです。
最も遅く到達する経路の時刻を基準にして考えましょう。
最遅終了時刻の求め方
最遅終了時刻は、プロジェクトの完了時刻から逆向きにたどり、各作業の所要時間を順番に差し引いて求めます。
ここでは、最遅終了時刻の基本的な計算手順と、分岐点での判断方法を確認していきましょう。
最遅終了時刻は後ろから順番に引いて求める
最遅終了時刻は、終点の時刻を基準にしてネットワーク図の右から左へ順番に計算します。
後ろの結合点の時刻から各作業の所要日数を引き、その結果を前の結合点に記入していきます。
後ろから順に計算することで、全体の工期を遅らせない範囲で最も遅い時刻を求められます。
複数の経路に分かれる場合は小さい数値を選ぶ
複数の経路に分かれる結合点では、それぞれの経路で計算した時刻を比べ、小さい数値を最遅終了時刻として採用します。
大きい数値を選ぶと後続作業の開始が遅れ、全体の工期に影響する可能性があるためです。
最も早く開始しなければならない経路の時刻を基準に考えましょう。
各結合点の最早開始時刻と最遅終了時刻を表で整理する
最早開始時刻と最遅終了時刻を計算したら、各結合点の数値を一覧で整理して確認します。
特に、複数の経路が集まる合流点や複数の経路に分かれる分岐点は計算ミスが発生しやすいため、あわせて確認しておきましょう。
各結合点の数値を一覧で確認する
前進計算で求めた最早開始時刻と、後退計算で求めた最遅終了時刻を結合点ごとに整理して確認します。
同じ場所で数値を見比べることで、計算ミスや時刻の差に気づきやすくなります。
計算ミスが起きやすい合流点と分岐点を確認する
表に整理した数値を見ながら、合流点では大きい数値、分岐点では小さい数値を選んでいるか確認します。
合流点と分岐点は間違えやすいため、結合点ごとに数値を見直しておくと安心です。
クリティカルパスの答えを求める
最早開始時刻と最遅終了時刻の計算が終わったら、次はクリティカルパスを特定します。
ここでは、クリティカルパスを見つけるための判断方法を順番に確認していきましょう。
最早時刻と最遅時刻が一致する経路を確認する
各結合点で最早開始時刻と最遅終了時刻を比べ、数値が一致している経路をたどります。
途中の結合点でも同じ数値が続いていれば、余裕時間のない経路を確認できます。
所要時間が最も長い経路をクリティカルパスとして判断する
各経路の作業日数を合計し、開始点から終点までの所要時間を比べます。
その中で最も時間がかかる経路が、全体の工期を決めるクリティカルパスです。
クリティカルパスの答えを間違えないための確認ポイント
答えを出した後は、計算の向き、数値の選び方、クリティカルパスの判断を順番に見直します。
ここでは、間違えやすい確認ポイントを整理して、答えを確定する前に見直していきましょう。
前進計算と後退計算の向きを間違えない
前進計算は開始点から終点へ向かって進め、作業日数を足して計算します。
後退計算は終点から開始点へ向かって戻り、作業日数を引いて計算します。向きを間違えると数値がずれてしまうため、計算を始める前に確認しておきましょう。
合流点では大きい数値、分岐点では小さい数値を選ぶ
最早開始時刻を求める合流点では、複数の時刻を比べて大きい数値を選びます。
最遅終了時刻を求める分岐点では、小さい数値を選びます。逆に選ぶと計算結果が変わるため、合流点と分岐点の違いを確認しながら進めましょう。
クリティカルパスは余裕時間がない経路として確認する
クリティカルパスは、最早開始時刻と最遅終了時刻が一致し、余裕時間が0になっている経路として確認します。
この経路上の作業が1日でも遅れると、全体の工期も同じだけ遅れてしまいます。
まとめ
ネットワーク工程表の問題は、計算の順番とルールを押さえておけば、落ち着いて解き進められます。
最早開始時刻は前から足して求め、最遅終了時刻は後ろから引いて求めるという流れをまず意識しましょう。
また、合流点では大きい数値、分岐点では小さい数値を選ぶことも大切なポイントです。
ここを間違えなければ、余裕時間やクリティカルパスも確認しやすくなります。
最初は計算の向きや数値の選び方で迷うこともありますが、問題を繰り返し解くうちに自然と判断できるようになります。
基本のルールを一つずつ確認しながら、ネットワーク工程表の問題に取り組んでみてください。