プロジェクトマネジメント

プロジェクトマネジメント知識体系ガイドのPMBOK第6版とは?

目次

はじめに

「PMBOK第6版って聞いたことはあるけど、どこから理解すればいいの?」と感じたことはありませんか。

「5つのプロセス群や10の知識エリアと言われてもイメージできない」「49プロセスもあって、どこまで覚えればいいのか分からない」そんなふうに、全体像がつかめず迷ってしまう方も多いと思います。

実際の仕事でも、スケジュール遅延やコスト増加が起きたときに、「何を基準に整理すればいいのか分からない」と感じる場面は少なくありません。

この記事では、PMBOK第6版の全体像を「5つのプロセス群→10の知識エリア→49プロセス」の順でやさしく整理していきます。

読みながら、「自分の仕事ならここに当てはまる」と自然にイメージできる状態を目指していきましょう。

プロジェクトマネジメントの知識体系のPMBOK第6版とは?

PMBOK第6版は、「プロジェクトをどう進めるか」を体系的に整理したガイドであり、内容は「何を管理するか(10の知識エリア)」「どの順番で進めるか(5つのプロセス群)」「具体的に何をするか(49のプロセス)」という3つの軸で構成されています。

さらに、現在でも実務の現場やPMP試験の出題範囲として使われているため、まずは全体像を正しく理解しておくことが重要です。

PMBOK第6版=プロジェクトマネジメントの知識体系をまとめたガイド

PMBOK第6版は、プロジェクトを進めるときに必要な作業手順を5つのプロセス群(立ち上げ・計画・実行・監視コントロール・終結)と、10の知識エリアに分けて整理し、合計49のプロセスとして具体的に定義したガイドです。

5つのプロセス群・10知識エリア・49プロセスで構成されている

PMBOK第6版は、立ち上げ・計画・実行・監視コントロール・終結の5つのプロセス群と、10の知識エリアを掛け合わせて整理し、その交点ごとに具体的な作業を49のプロセスとして定義して構成されています。

第6版は今でも現場やPMP試験で使われている

PMBOK第6版は、5つのプロセス群と10の知識エリア、49プロセスという手順がそのまま業務手順に置き換えやすいため、実務での計画作成や進捗管理にそのまま使われており、同じ構造が出題範囲として明示されているためPMP試験でも現在も出題基準として使われています。

プロジェクトマネジメントの知識体系のPMBOK第6版の全体構造

PMBOK第6版の全体像は、「いつ何をするか」を示す5つのプロセス群、「何を管理するか」を示す10の知識エリア、そして「具体的にどの作業を行うか」を細かく定義した49のプロセスで構成されています。

これらはそれぞれ独立しているのではなく、プロジェクトの流れに沿って組み合わさることで機能するため、まずは3つの役割と関係性を押さえることが重要です。

5つのプロセス群とは

PMBOK第6版の5つのプロセス群は、立ち上げで目的と責任者を決め、計画でスコープ・スケジュール・コストなどの数値計画を確定し、実行で計画どおりに作業を進め、監視コントロールで進捗差異を数値で確認して修正し、終結で成果物の受け入れと契約の完了処理を行うという順序で定義されています。

10の知識エリアとは

PMBOK第6版の10の知識エリアは、統合・スコープ・スケジュール・コスト・品質・資源・コミュニケーション・リスク・調達・ステークホルダーの10分野に分け、各分野ごとに計画作成、実行、進捗確認までの作業手順を定義して管理する構造になっています。

49プロセスはどのように整理されているか

PMBOK第6版の49プロセスは、立ち上げ・計画・実行・監視コントロール・終結の5つのプロセス群を横軸、統合からステークホルダーまでの10知識エリアを縦軸として配置し、その交点ごとに具体的な作業手順として定義する形で整理されています。

プロジェクトマネジメントの知識体系のPMBOK第6版の5つのプロセス群

PMBOK第6版では、プロジェクトを「開始から完了までの流れ」で管理するために、作業のタイミングごとに5つのプロセス群に分けて整理しています。

具体的には、プロジェクトの開始を決める段階から、計画を固め、実行し、進捗や品質を数値で確認しながら調整し、最後に成果物を正式に引き渡して終了するまでの一連の流れとして定義されています。

これにより、「今どの段階で何をすべきか」を判断できるようになります。

立ち上げプロセス群

PMBOK第6版の立ち上げプロセス群は、プロジェクト憲章を作成して目的・成果物・予算上限・責任者を文書で確定し、関係者登録簿を作成して利害関係者の氏名・役割・影響度を記録する2つのプロセスで構成されており、この2つを最初に実行することで実施の許可と関係者の特定が完了するよう定義されています。

計画プロセス群

PMBOK第6版の計画プロセス群は、統合・スコープ・スケジュール・コスト・品質・資源・コミュニケーション・リスク・調達・ステークホルダーの各分野について、作業範囲、開始日と終了日、予算金額、品質基準、担当者、連絡手段、リスク対応策などを文書として数値で定義し、合計24プロセスで実行手順を確定することで、後続の実行と進捗管理をそのまま比較できる状態にします。

実行プロセス群

PMBOK第6版の実行プロセス群は、計画で確定した作業範囲・開始日と終了日・予算金額・担当者に従って作業を進め、成果物を作成しながら品質基準どおりかを確認し、変更要求や課題を記録して対応する10プロセスで構成されており、この10プロセスを実行することで計画どおりの成果物を具体的に作り出します。

監視・コントロールプロセス群

PMBOK第6版の監視・コントロールプロセス群は、実績値としての進捗率・消化コスト・完了日を計画値と比較し、差異を数値で把握して是正または予防の変更要求を作成し、承認された変更を計画書に反映する12プロセスで構成されており、この12プロセスを実行することで計画と実績のずれを具体的に修正します。

終結プロセス群

PMBOK第6版の終結プロセス群は、完成した成果物について受入基準を満たしているかを確認し、発注者または責任者から正式な受入承認を取得したうえで、契約の完了手続きと未払い金額の精算を実施し、最終報告書と教訓記録を文書として保存する1プロセスで構成されており、この1プロセスを実行することでプロジェクトを正式に終了させます。

プロジェクトマネジメントの知識体系のPMBOK第6版の10知識エリア

PMBOK第6版では、プロジェクトを安定して進めるために管理すべき対象を10の分野に分けて整理しています。

具体的には、全体をまとめる管理から、作業範囲、スケジュール、コスト、品質、人員、情報共有、リスク、外部との契約、関係者対応まで、それぞれ役割ごとに分かれています。これにより、「どの問題がどの分野に該当するのか」を判断しやすくなります。

統合マネジメント

PMBOK第6版の統合マネジメントは、プロジェクト憲章とプロジェクトマネジメント計画書を作成して目的・範囲・スケジュール・コストの基準値を1つの文書に統合し、変更要求が発生した場合は影響範囲を数値で確認して承認手続きを行い、承認後に計画書と成果物へ反映する7プロセスで構成されており、全体の計画と変更を一元的に管理します。

スコープマネジメント

PMBOK第6版のスコープマネジメントは、要求事項を文書で収集して承認を取得し、成果物と作業範囲をスコープ記述書として定義したうえで、作業を最小単位まで分解してWBSを作成し、実行時には成果物が定義どおりかを検証して受入判断を行い、無断追加や削除が発生した場合は変更要求として管理する6プロセスで構成されており、作業範囲を過不足なく固定します。

スケジュールマネジメント

PMBOK第6版のスケジュールマネジメントは、各作業の開始日と終了日、所要日数、依存関係を数値で定義し、ネットワーク図とスケジュール表を作成して全体の完了日を確定したうえで、実行時には実績日付と進捗率を記録して計画との差異を日単位で把握し、遅延が発生した場合は日程変更または作業順序の調整として修正する6プロセスで構成されており、納期を数値で管理します。

コストマネジメント

PMBOK第6版のコストマネジメントは、各作業に必要な人件費・外注費・資材費を金額で見積もり、作業単位ごとに積み上げて総予算を確定し、ベースラインとして設定したうえで、実行時には実績コストと出来高を数値で記録して計画との差異を算出し、超過が発生した場合は予算配分の見直しまたは変更要求として修正する4プロセスで構成されており、支出を金額で管理します。

品質マネジメント

PMBOK第6版の品質マネジメントは、成果物の合格基準を数値で定義し、検査項目と測定方法を品質計画として文書化したうえで、作業中にチェックリストやレビューで基準どおりかを確認し、不適合が発生した場合は原因を特定して是正処置を実施し、最終的に検査結果で基準を満たしているかを判定する3プロセスで構成されており、成果物の品質を数値で管理します。

資源マネジメント

PMBOK第6版の資源マネジメントは、各作業に必要な人数・スキル・設備を数値で見積もり、役割と責任を担当者単位で割り当てたうえで、実行時には稼働時間と作業実績を記録して計画との差異を確認し、過不足が発生した場合は要員の再配置や追加手配として調整する6プロセスで構成されており、人的資源と物的資源を数量で管理します。

コミュニケーションマネジメント

PMBOK第6版のコミュニケーションマネジメントは、誰に対してどの情報をどの頻度で送るかを文書で定義し、週次報告や日次連絡の送信タイミングと手段を決めたうえで、実行時には進捗率・コスト実績・課題件数などの数値を報告書として配信し、受信確認とフィードバック内容を記録して情報の伝達漏れや遅延が発生した場合は送信方法と頻度を修正する3プロセスで構成されており、情報共有を計画どおりに実行します。

リスクマネジメント

PMBOK第6版のリスクマネジメントは、発生確率と影響度を数値で設定してリスクを洗い出し、優先度を順位付けしたうえで回避・低減・移転・受容の対応策と実行条件を文書で定義し、実行時にはリスク発生件数と対応状況を記録して計画との差異を確認し、想定外の事象が発生した場合は新規リスクとして登録して対応策を追加する7プロセスで構成されており、不確実性を数値で管理します。

調達マネジメント

PMBOK第6版の調達マネジメントは、外部に発注する作業内容・数量・納期・契約金額を文書で定義し、見積取得と評価基準に基づいて契約先を決定したうえで、実行時には納品日・納品数量・検収結果を記録して契約条件どおりかを確認し、不適合や遅延が発生した場合は契約条項に基づいて是正または変更手続きを行う3プロセスで構成されており、外部調達を契約条件どおりに管理します。

ステークホルダーマネジメント

PMBOK第6版のステークホルダーマネジメントは、関係者の氏名・役割・影響度・関心度を数値で評価して登録簿に記録し、期待値と要求内容を文書で定義したうえで、実行時には関与度の変化や要望件数を定期的に記録して計画との差異を確認し、反対意見や未対応要求が発生した場合は対応方針を調整して合意形成を進める4プロセスで構成されており、関係者の関与と期待を管理します。

プロジェクトマネジメントの知識体系のPMBOK第6版と第7版の違い

PMBOKは第6版から第7版にかけて、「何をどの順番で実行するかを細かく定義する構成」から「状況に応じて判断するための考え方を示す構成」へと大きく変わっています。

具体的には、第6版ではプロセスや知識エリアといった実務手順が数値で整理されているのに対し、第7版では行動指針となる原則が中心になっています。その違いを理解することで、現場でどちらをどう使い分けるかが判断しやすくなります。

第6版は「プロセス中心」、第7版は「原則中心」

PMBOK第6版は5つのプロセス群と10の知識エリアを組み合わせて49プロセスの実行手順を順番どおりに定義しており、各プロセスで何を作成しどの数値を管理するかまで具体的に決められているのに対し、PMBOK第7版は12の原則を基準にして状況ごとに判断して進める形になっているため、固定された手順を実行するか、原則に沿って判断するかという違いがあります。

第6版は10知識エリア・49プロセス、第7版は12原則

PMBOK第6版は統合からステークホルダーまでの10知識エリアに分け、各エリアごとに合計49のプロセスとして作業手順を定義しているのに対し、PMBOK第7版は12の原則を基準として状況ごとに判断して進める構成になっているため、固定された手順数で管理するか、原則数で判断するかという違いがあります。

プロジェクトマネジメントの知識体系のPMBOK第6版は今でも必要?

PMBOK第7版が公開されたあとも、第6版は実務や試験対策の場面で引き続き使われています。特に、手順や作業内容を具体的に理解したい場面では、第6版の構成がそのまま役立つためです。

そのため、「今でも使われているのか」と「なぜ読み続けられているのか」の2点を押さえることで、第6版を学ぶべきかどうかを判断しやすくなります。

第6版は現在も現場やPMP試験で使われている

PMBOK第6版は5つのプロセス群と10知識エリア、49プロセスという手順がそのまま業務の計画書作成や進捗管理に適用できるため現場で継続して使用されており、同じ構成が出題範囲として定義されているためPMP試験でも現在も問題として扱われています。

第7版が出たあとも第6版が読まれている理由

PMBOK第6版は5つのプロセス群と10知識エリア、49プロセスという具体的な手順が順番どおりに定義されており、作業範囲・開始日と終了日・コストなどを数値でそのまま計画書に落とし込めるため実務に直結するのに対し、PMBOK第7版は12の原則に基づいて状況ごとに判断する構成で手順が固定されていないため、手順どおりに進めたい現場では第6版のほうがそのまま使えるため読まれ続けています。

まとめ

PMBOK第6版は、「どの順番で進めるか(プロセス群)」「何を管理するか(知識エリア)」「具体的に何をするか(プロセス)」の3つで、プロジェクトの進め方を整理したガイドです。

立ち上げから終結までの流れに沿って、スケジュールやコストを数値で管理し、ズレが出たら修正していく、という実務の動きがそのまま形になっています。

少し複雑に見えますが、まずは「全体の流れ」と「管理する分野」の対応関係をつかむだけでも、日々の業務に当てはめやすくなります。

最初から49プロセスすべてを覚える必要はありません。全体像を押さえながら、自分の業務に近い部分から少しずつ使っていくのがおすすめです。

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