プロジェクトマネジメント

▶RACIチャートとは?役割分担をわかりやすく解説します

はじめに

「RACIチャートって、結局どの人に何を任せればいいの?」
「プロジェクトで担当者を決めたはずなのに、誰が最終判断するのか分からなくなってしまう……」と感じていませんか。

複数のメンバーで仕事を進めていると、同じ作業を複数人が担当していたり、確認や判断をする人が決まっていなかったりして、作業が止まることがありますよね。

この記事では、RACIチャートの意味や4つの役割、作成方法、役割分担を明確にする際のポイントについて、順を追って説明していきます。

RACIチャートとは?

RACIチャートについて調べても、「そもそもRACIチャートとは何?」「R・A・C・Iにはそれぞれどのような役割があるの?」と疑問に感じることがあります。

ここでは、RACIチャートの基本的な意味からR・A・C・Iそれぞれの役割、使用する目的まで順に説明します。

RACIチャートとは

RACIチャートとは、業務や作業ごとに「誰が担当するのか」「誰が最終的な責任を持つのか」など、それぞれの役割を整理するための表です。

縦軸に業務や作業、横軸に担当者や部署を並べ、それぞれにR・A・C・Iの役割を割り当てます。

誰がどこまで関わるのかを一覧で確認できるため、チーム内の役割分担を分かりやすく整理できます。

R・A・C・Iそれぞれの意味と役割

Rは実際に作業を担当する人、Aはその作業の完了や結果に最終的な責任を持つ人を指します。

Cは作業を進めるうえで意見やアドバイスを求める人、Iは進捗や結果を共有する人です。

それぞれの役割を決めておくことで、誰が作業を進め、誰に相談や報告をすればよいのかが分かりやすくなります。

RACIチャートを使う目的

RACIチャートを使う主な目的は、業務ごとの役割を明確にし、「誰が対応するのか分からない」といった状況を防ぐことです。

あらかじめ担当者や責任者を決めておけば、役割の重複や抜け漏れを減らし、業務をスムーズに進めやすくなります。

また、相談する相手や情報を共有する相手も整理できるため、必要な場面で誰に連絡すればよいのか迷いにくくなります。

RACIチャートを使うメリット

RACIチャートを使うと、業務ごとに誰が作業を担当し、誰が最終的な責任を持つのかを整理できます。

ここでは、RACIチャートを使うことで得られる具体的なメリットについて説明します。

役割と責任を明確にできる

RACIチャートでは、業務ごとに作業を担当するRと、最終的な責任を持つAを決めるため、それぞれの役割を明確にできます。

あらかじめ「誰が作業を進めるのか」「誰が最終的に判断するのか」を整理しておけば、担当者が迷いにくくなります。

複数の人が同じ作業をしてしまったり、責任者が曖昧なまま業務が進んだりすることも防ぎやすくなるでしょう。

認識のズレや作業漏れを防げる

RACIチャートでR・A・C・Iを決めておくと、メンバーそれぞれが自分の担当範囲や関わり方を確認できます。

「自分が作業を担当するのか」「相談や情報共有に関わるのか」が分かりやすくなるため、役割に対する認識のズレを減らせます。

また、担当者が決まっていない業務にも気づきやすくなり、作業の抜け漏れを防ぐことにもつながります。

意思決定や情報共有がスムーズになる

RACIチャートでは、相談する相手となるCや、情報を共有する相手となるIもあらかじめ決めておきます。

そのため、判断に迷ったときに誰へ相談すればよいのか、進捗や結果を誰に伝えればよいのかが分かりやすくなります。

必要な相手へスムーズに相談や共有ができるようになり、確認に時間がかかって業務が止まることも減らせるでしょう。

RACIチャートの作り方

RACIチャートを作るときは、まず対象となる業務やタスクを整理し、それぞれに誰がどの役割を担うのかを割り当てます。

ここでは、RACIチャートを作成する具体的な手順を順に説明します。

業務やタスクを洗い出す

RACIチャートを作るときは、まず対象となるプロジェクトや業務に、どのような作業があるのかを洗い出します。

「企画」「作成」「確認」など、必要な作業を一つずつ整理していきましょう。

大きくまとめすぎると役割を決めにくくなるため、誰が何を担当するのか分かる程度まで細かく分けるのがポイントです。

R・A・C・Iを割り当てる

タスクを整理したら、それぞれにR・A・C・Iを割り当てていきます。

実際に作業する人をR、最終的な責任を持つ人をAとし、意見やアドバイスを求める人にはC、進捗や結果を共有する人にはIを設定します。

「誰が作業を進め、誰が最終的に判断するのか」を意識しながら決めると、それぞれの役割が分かりやすくなります。

役割の重複や不足を見直す

R・A・C・Iを割り当てたら、役割に重複や抜けがないかを確認しましょう。

特に、Aが必要以上に複数設定されていないか、Rが決まっていないタスクがないかを確認すると、見直すべき部分を見つけやすくなります。

実際の業務分担とも照らし合わせながら、無理のない役割分担になっているか確認しておくことが大切です。

RACIチャートの記入例

RACIチャートを実際に作成するときは、業務やタスクごとにR・A・C・Iをどのように記入するのかを確認すると理解しやすくなります。

ここでは、RACIチャートのサンプルを示したうえで、それぞれの記入内容をどのように見ればよいのか順に説明します。

RACIチャートのサンプル

RACIチャートは、縦軸に業務やタスク、横軸に担当者や部署を並べ、それぞれの交点にR・A・C・Iを記入して作成します。

たとえば、企画・作成・確認といった業務ごとに役割を設定すると、誰がどのような立場で関わるのかを一つの表で確認できます。

担当者や責任者、相談する相手などが一覧で分かるため、チーム内の役割分担を整理するときにも便利です。

記入例の見方

RACIチャートを見るときは、まずRを確認して、実際に作業を担当する人を把握しましょう。

続いてAを見れば最終的な責任を持つ人、Cでは相談する相手、Iでは進捗や結果を共有する相手を確認できます。

業務ごとにそれぞれの役割を確認していくと、誰が何を担当し、どのように関わるのかをスムーズに把握できます。

RACIチャートを作成するときの注意点

RACIチャートを作成するときは、役割を設定するだけでなく、誰が最終的に判断するのか、誰に確認や共有が必要なのかを整理することが大切です。

ここでは、RACIチャートを作成・運用するときに注意したいポイントを順に説明します。

A(最終責任者)は原則1人にする

Aは、業務の完了や成果について最終的な責任を持つ人として、原則1人に設定します。

複数の人をAにすると、承認や判断が必要になったときに、誰の決定を優先すればよいのか迷いやすくなるためです。

複数人の意見を取り入れる場合でも、最終的に判断する人を1人決めておくと、責任の所在が分かりやすくなります。

R・C・Iを必要以上に増やさない

R・C・Iは、業務に関わる人すべてに設定するのではなく、実際に必要な人に絞ることが大切です。

人数が多すぎると、誰が作業を担当するのか、誰に相談や共有をすればよいのかが分かりにくくなってしまいます。

業務をスムーズに進めるためにも、それぞれの役割を確認しながら、必要な人だけを設定しましょう。

定期的に内容を見直す

RACIチャートは、一度作成して終わりではなく、業務や体制の変化に合わせて見直していくことが大切です。

担当者の異動や業務範囲の変更があったときは、R・A・C・Iの役割も確認し、現在の状況に合わせて更新しましょう。

実際の業務分担とチャートの内容をそろえておくことで、役割の認識がずれるのを防ぎやすくなります。

RACIチャートとは?役割分担に関するよくある質問

RACIチャートを使い始めると、「RとAは具体的に何が違うの?」「CとIはどのような基準で分ければいいの?」と迷うことがあります。

ここでは、RACIチャートの役割分担を正しく理解するために、RとA、CとIの違いを整理し、Excelで作成する方法について順に説明します。

RとAの違いは何ですか?

Rは業務やタスクを実際に進める担当者、Aはその業務の完了や結果に最終的な責任を持つ人です。

簡単に分けると、Rは「作業する人」、Aは「最終的に判断する人」と考えると分かりやすいでしょう。

同じ人がRとAを兼ねることもできますが、別々の人を設定する場合は、それぞれの役割を明確にしておくことが大切です。

CとIはどのように使い分けますか?

Cは業務を進めるうえで意見やアドバイスを求める人、Iは進捗や結果を共有する人です。

作業や判断の前に意見を聞く必要がある場合はC、判断には参加せず内容を把握してもらえばよい場合はIに設定します。

この違いを意識しておくと、誰に相談し、誰に情報を共有すればよいのか分かりやすくなります。

Excelでも作成できますか?

RACIチャートはExcelでも簡単に作成できます。

縦方向に業務やタスク、横方向に担当者や部署を並べ、それぞれの交点にR・A・C・Iを入力すれば基本的な表が完成します。

作成後はそのままにせず、担当者や業務内容が変わったタイミングで更新しておくと、実際の役割分担とのズレを防ぎやすくなります。

まとめ

RACIチャートは、業務ごとにR・A・C・Iを設定し、担当者や責任者、相談・共有する相手を分かりやすく整理する方法です。

役割を明確にすることで、作業の重複や抜け漏れを防ぎ、チーム内の連携もスムーズになります。

作成するときは、Aを原則1人にし、R・C・Iも必要な人に絞ることがポイントです。

「誰が担当するのか分かりにくい」と感じたら、まずは身近な業務からRACIチャートを取り入れてみましょう。

-プロジェクトマネジメント
-