プロジェクトマネジメント

▶施工管理とプロジェクトマネジメント(PM)の違いを分かりやすく解説

はじめに

「施工管理とプロジェクトマネジメント(PM)は、具体的に何が違うの?」
「どちらも工程や人を管理する仕事に見えるけれど、担当する範囲や役割は同じなの?」と気になっていませんか。

建設業界の求人を確認したり、施工管理から別の職種へのキャリアを考えたりするなかで、仕事内容の違いが分からず、自分の経験をどこまで活かせるのか判断できないことがあります。

この記事では、それぞれの仕事内容や役割を整理したうえで、管理対象や業務範囲、必要なスキルなどの違いを分かりやすく解説します。

施工管理とプロジェクトマネジメント(PM)の違いは?

施工管理とプロジェクトマネジメント(PM)は、どちらも工事やプロジェクトを計画どおりに進めるための管理を担いますが、主に管理する対象と担当する範囲が異なります。

ここでは、施工管理とPMの役割をそれぞれ整理し、管理する範囲と関わる段階の違いを解説します。

施工管理

施工管理は、工事が計画どおりに進むように、現場の工程・品質・安全などを管理する仕事です。

工程表と実際の進み具合を確認して遅れに対応し、施工内容が図面や仕様書どおりになっているかも確認します。

また、安全に作業できるように手順や現場の状態を確認するなど、施工段階の管理を中心に担います。

プロジェクトマネジメント(PM)

プロジェクトマネジメント(PM)は、企画から設計、施工まで、プロジェクト全体の進行を管理します。

目的や予算、スケジュールを確認しながら、各段階の進み具合や課題を把握し、必要な調整を行います。

特定の工事現場だけではなく、プロジェクト全体を見ながら進行を管理する役割です。

施工管理とPMは管理する範囲と関わる段階が異なる

施工管理とPMでは、管理する範囲と関わる段階が異なります。

施工管理は施工段階の現場を中心に工程・品質・安全などを管理するのに対し、PMは企画や設計を含めたプロジェクト全体を管理します。

施工管理が工事を進める現場の管理を担う一方、PMは施工前から施工まで幅広い段階に関わる点が大きな違いです。

施工管理とプロジェクトマネジメント(PM)の仕事内容の違い

施工管理とプロジェクトマネジメント(PM)は、どちらも工事やプロジェクトを予定どおり進めるために管理を行いますが、日々確認する項目や関係者との調整範囲が異なります。

ここでは、具体的な管理項目と関係者との調整範囲から、施工管理とPMの仕事内容の違いを解説します。

施工管理は工程・品質・安全・原価を管理する

施工管理は、工事現場で工程・品質・安全・原価の4つを管理します。

工程表と実際の進捗、図面や仕様書と施工内容を照らし合わせ、工事が予定どおり進んでいるかを確認します。

また、作業手順や現場の安全を確認するとともに、材料費や人件費などを予算と比較し、工事費用が予算内に収まるように管理します。

PMは計画・予算・スケジュール・リスクを管理する

PMは、プロジェクト全体の計画・予算・スケジュール・リスクを管理します。

目的や実施内容を整理したうえで、予定した費用と実際の支出、各工程の進み具合を確認します。

また、遅延や予算超過につながる問題を早めに把握し、必要な対応を検討しながらプロジェクトを進めます。

施工管理とPMでは関係者との調整範囲も異なる

施工管理は、施工会社や職人などと工事の順序や作業日程を調整します。

一方、PMは発注者や設計者、施工会社など、プロジェクトに関わる関係者と予算やスケジュール、進め方を調整します。

そのため、施工管理は施工現場を中心に、PMはプロジェクト全体を見ながら関係者との調整を行う点が異なります。

施工管理とプロジェクトマネジメント(PM)を比較

施工管理とプロジェクトマネジメント(PM)の違いを整理するには、仕事内容だけでなく、管理する範囲やプロジェクトに関わる段階まで比較することが大切です。

ここでは、管理範囲、関わる工程・段階、立場と役割、責任範囲の4つの視点から両者を比較します。

管理する範囲の違い

施工管理は、施工現場を対象に工程・品質・安全・原価を管理します。

一方、PMは企画や設計、施工を含むプロジェクト全体を対象に、計画・予算・スケジュール・リスクを管理します。

そのため、施工管理は工事現場が中心ですが、PMはプロジェクトの開始から完了までが管理範囲となります。

関わる工程・段階の違い

施工管理は、主に工事が始まってから完了するまでの施工段階に関わり、工程表に沿って工事が進んでいるかを確認します。

一方、PMは企画や設計などの施工前から施工、完了まで幅広い段階に関わります。

そのため、PMは施工管理よりも早い段階からプロジェクトに参加する点が特徴です。

立場と役割の違い

施工管理は施工現場に立ち、工程や図面、仕様書に沿って工事を進めながら、現場の関係者との調整を行います。

一方、PMはプロジェクト全体を見る立場から計画や予算、スケジュールを確認します。

発注者や設計者、施工会社などの間に入り、プロジェクトが予定どおり進むように調整する役割です。

責任範囲の違い

施工管理は、担当する施工現場の工程・品質・安全・原価を管理し、工事の遅れや施工内容などに問題があれば必要な対応を行います。

一方、PMはプロジェクト全体の計画・予算・スケジュール・リスクを管理します。

設定した条件に沿ってプロジェクトを完了できるよう、全体を見ながら必要な判断や調整を行います。

施工管理とプロジェクトマネジメント(PM)の共通点

施工管理とプロジェクトマネジメント(PM)は管理する範囲や役割に違いがありますが、業務の進め方には共通する部分もあります。

ここでは、工程・コストの管理、関係者との調整、計画と実績の確認という3つの共通点を解説します。

工程やコストを管理する

施工管理とPMは、どちらも予定した工程とコストを確認しながら業務を進めます。

作業の開始日や完了日と実際の進捗を照らし合わせ、遅れがないかを確認します。

また、予算と実際の費用を比較し、予算を超える可能性があれば原因を確認して必要な対応を行います。

関係者と調整しながら業務を進める

施工管理とPMは、どちらも関係者と情報を共有しながら業務を進めます。

施工管理は施工会社や職人、PMは発注者や設計者、施工会社などと、作業内容やスケジュールを確認します。

認識に違いがある場合は、決定事項や変更内容を共有し、関係者が同じ内容を把握できるように調整します。

計画と実績を確認して課題に対応する

施工管理とPMは、どちらも事前に決めた計画と実際の進捗や費用を比べながら、課題に対応します。

工程の遅れや予算超過が見つかった場合は、計画との差が生じた原因と影響を確認します。

そのうえで、計画に近づけるために必要な対応を決め、業務を進めます。

建設プロジェクトにおける施工管理とPMの関係

建設プロジェクトでは、施工管理とプロジェクトマネジメント(PM)がそれぞれ別の役割を担いながら、情報を共有して工事を進めます。

ここでは、施工管理とPMがどのように連携するのかを確認したうえで、企業やプロジェクトによって役割の境界が異なるケースについて解説します。

施工管理とPMは連携してプロジェクトを進める

施工管理とPMは、それぞれが把握した情報を共有しながらプロジェクトを進めます。

施工管理が現場の工程や品質、安全の状況を共有し、PMはプロジェクト全体のスケジュールや予算への影響を確認します。

現場で遅れなどが生じた場合は、双方で状況を確認しながら必要な対応を調整します。

企業やプロジェクトによって役割の境界が異なる場合がある

施工管理とPMの業務範囲は、企業やプロジェクトによって異なる場合があります。

施工管理が現場の管理だけでなく、全体のスケジュールや予算の調整まで担当するケースもあります。

そのため、実際の役割を確認するときは、職種名だけでなく、担当する業務や関係者との調整範囲まで確認することが大切です。

まとめ

施工管理とPMは、どちらも工程やコストを管理し、関係者と調整しながらプロジェクトを進める仕事ですが、担当する範囲に違いがあります。

施工管理は施工現場の管理を中心に担い、PMは企画や設計を含めてプロジェクト全体を管理する役割です。

ただし、実際に担当する業務は企業やプロジェクトによって異なります。

施工管理とPMのどちらが自分に合っているか考えるときは、職種名だけで判断せず、管理する範囲や関わる工程、どのような関係者と仕事を進めるのかまで確認してみましょう。

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