リーダーシップとマネジメントスキル

手帳を活用してプロジェクト管理を劇的に改善する方法

手帳を使ったプロジェクト管理の基本ステップ

プロジェクト管理における手帳活用の基本

手帳を使ってプロジェクトを管理する方法には、シンプルなステップがあります。まず最初に大事なのは、プロジェクト全体の見通しを手帳に書き出して整理することです。ここでは、どのような順番で進めると効果的かを具体的にご紹介します。

ステップ1:重要なプロセスを書き出す

プロジェクトを始めるときは、まず全体の流れを把握しましょう。手帳のマンスリーページや、プロジェクト専用のページを使い、打ち合わせ日や締め切り、関連イベントなどを記入します。たとえば、6月中に完成させたい仕事であれば、「6/5:中間ミーティング」「6/25:最終チェック」など、要所となる日程を書き出します。これにより、プロジェクトの大枠が一目で分かり、流れを把握しやすくなります。

ステップ2:必要なタスクを洗い出す

次に、プロジェクトを進めるために必要な作業を具体的にリストアップします。抽象的な言葉ではなく、「資料作成」や「メール送信」など、それぞれの作業を明確に書くのがポイントです。さらに、どれが急ぎなのか、重要なのかという点もメモしておくと、優先順位が付きやすくなります。たとえば、「6/3までに資料作成」「6/4に顧客へメール送信」といったように、できるだけ具体的に書きましょう。

ステップ3:スケジュールに落とし込む

最後は、リストアップしたタスクやイベントを、手帳のカレンダーやタスク管理スペースに割り振ります。「この作業はいつまでに終わらせるか」「どの人が担当するか」なども一緒に記入すると、進捗を見える化しやすくなります。さらに、実際に進んだ内容をチェックしながら追記することで、遅れや抜け漏れを防ぎやすくなります。

この3つのステップを繰り返すことで、手帳を使ったプロジェクト管理がよりスムーズに進みます。次の章では、「マンスリーページやプロジェクトページの使い方」について詳しく解説します。

2. マンスリーページやプロジェクトページの使い方

マンスリーページに予定イベントを記載する

マンスリーページは、1か月の予定やイベントを一目で確認できるページです。プロジェクト管理では、まずこのマンスリーページにプロジェクトごとの主なイベント日や締め切りを記入しましょう。例えば、チームの打ち合わせ日や大きな納品日など、事前に決まっている重要な日付を先に書き込むと全体像をつかみやすくなります。

期間があるイベントについては、矢印やラインを使って日付の区間を強調します。たとえば、6月5日~6月10日までの作業期間がある場合は、その日付を矢印などで結ぶと、どこからどこまでが作業期間なのか一目で分かりやすくなります。また、方眼タイプの手帳の場合、朝・昼・夕方といった時間帯をざっくり書き分けることもでき、より具体的な計画立てに役立ちます。

タスクを欄外やチェックリストに書き出す

手帳の余白や欄外、または専用のチェックリスト欄に、プロジェクトに必要なタスクをリストアップします。タスクは箇条書きにし、完了したらチェックを付ける形式にすると、やることの把握と進捗状況の確認が簡単です。たとえば「資料作成」「関係者へ連絡」「進捗確認」など、思いついたタスクを気軽に書き出しましょう。こうすることで、抜けや漏れも減らせます。

ガントチャート型スペースの活用

近年の手帳には、ガントチャート形式のページがついているものも多いです。ガントチャートとは、縦軸に日付、横軸にプロジェクトや担当者を配置し、それぞれの進行状況や予定をバーで表現するものです。このページを活用すれば、同時進行中の複数プロジェクトの進み具合を一目で把握できます。また、誰がどのタスクを担当しているかの確認も効率的です。色ペンやシールを使えば、さらに分かりやすくなります。

次の章では、複数プロジェクトを手帳で管理する方法についてご紹介します。

3. 複数プロジェクトを手帳で管理する方法

1. プロジェクトごとにノートを分ける方法

この方法では、進行中のプロジェクトごとに専用ノートや手帳を用意します。例えば、仕事とプライベート、趣味など、異なるジャンルの活動ごとに1冊ずつ持ち歩くイメージです。各ノートで必要なタスクやアイデア、進み具合を自由に記録できるため、情報が入り混じることがありません。たとえば「Aプロジェクト用ノート」「Bプロジェクト用ノート」と分けておけば、急に資料を見返したいときに探しやすく、集中して作業に取り組みやすくなります。

しかし、ノートが増えると持ち運びが大変になったり、スケジュールの重複や全体の進捗を俯瞰しにくいといった点も出てきます。ノートを持ち歩く習慣のある方や、ジャンルごとに分断した方が頭の切り替えがしやすい方にはおすすめです。

2. 1冊で全てのプロジェクトを管理する方法

複数のプロジェクトを1冊にまとめて管理する方法もよく使われます。この場合、見開きやページごとでプロジェクトを分けたり、インデックスや付箋を利用して使いやすくします。また、色ペンやシール、ガントチャートなどを活用し、プロジェクトごとの進捗やタスクを視覚的に整理できるのが特徴です。

例えば、「左ページは仕事、右ページは家のこと」という使い分けや、「プロジェクトA=青、プロジェクトB=赤」といった色分けも効果的です。すべての予定・タスクを一覧しやすく、プロジェクトの重なりや〆切の調整がしやすいのもメリットです。ただし、情報がごちゃごちゃしやすいので、定期的な整理や見直しを心がけましょう。

3. 自分に合った管理方法を選ぶポイント

どちらの方法も、それぞれに良さと課題があります。プロジェクトの数や関連性、どれだけ細かく管理したいか、また手帳をどんな頻度で持ち運ぶかなどを考慮し、自分にピッタリの方法を見つけてください。

次の章では、手帳とデジタルツールの使い分けについてご紹介します。

4. 手帳とデジタルツールの使い分け

手帳のメリット

手帳には、さまざまな利点があります。まず、実際に書くことで頭の中が整理されます。手を動かしながら書き出すことで、自分の考えや計画が明確になる経験は、多くの方に馴染みがあるのではないでしょうか。また、手帳は直感的で柔軟に使うことができます。例えば、空いたスペースにメモを書いたり、イラストや色を加えてカスタマイズすることも自由自在です。紙の手帳は持ち歩きやすく、思いついたときにすぐ記入できます。自分の好きなデザインの手帳を選んで、使いやすいようにレイアウトやリストを工夫できるのも、紙の手帳ならではの楽しさです。

デジタルツールのメリット

一方、パソコンやスマートフォンなどのデジタルツールには、情報共有やリアルタイムでの更新ができる強みがあります。例えば、進行中のプロジェクトの進捗状況をチームメンバー全員で瞬時に共有できます。また、タスクの優先順位付けや、スケジュールの変更・管理がしやすく、時系列で細かく管理したい作業にも便利です。複雑なプロジェクトや、複数人での内容チェック・修正が必要な場合には、デジタルツールがとても心強い味方となります。

使い分けのポイント

このような特徴から、手帳は個人のタスク管理や小規模なグループでの使用にとても適しています。短期的な計画や「今やるべきこと」の整理、目標の明確化などに力を発揮します。一方、デジタルツールは多人数での情報共有が必要な場面や、細かなタスク分け・進捗管理が求められる大がかりな案件にぴったりです。どちらかひとつだけで頑張ろうとするのではなく、それぞれの長所を活かして併用することで、日々のプロジェクト管理がより効率的に進められます。

次の章では、実際に「yPad」や「〆切手帳」といった具体的なアイテムを活用したプロジェクト管理の方法についてご紹介します。

5. 実例:「yPad」や「〆切手帳」の活用法

yPadの特徴と具体的な使い方

yPadは、デザイナーの寄藤文平氏が開発したユニークな手帳です。この手帳の最大の特徴は、ページがガントチャート形式になっている点です。ガントチャートとは、プロジェクトの進行状況を一目で把握できる表のことです。

yPadでは、縦軸に時間(たとえば30分ごと)、横軸にプロジェクト名や担当者名を書きます。こうすると、どのプロジェクトがどの時間帯に進んでいるか、または複数の仕事が同時にどう動いているかが一目で分かります。たとえば、「9:00-9:30」は会議、「10:00-11:00」は資料作成、「13:00-15:00」はAプロジェクト進行、など、具体的な作業内容を書き込めば、各プロジェクトの予定や進み具合が直感的に把握できます。

この形式は、複数のタスクやプロジェクトを同時進行している方には特におすすめです。チームで使う場合は、メンバーの進捗状況も共有しやすくなります。また、副業や勉強など、個人の時間を管理する場合にも有効です。自分の活動内容を細かく割り振ることで、無理のないスケジュールが組めます。

〆切手帳の具体的な活用例

「〆切手帳」は、主に締め切り管理に特化した手帳です。シンプルな一覧形式で、いつまでに何をするかをマス目に記入していきます。日付とタスクを見開きで管理できるため、納期の多い方や複数の期限を抱える方にとって便利です。

使い方の一例としては、表の左側に「タスク名」、右に「締切日」を記入します。その下に各プロジェクトごとに細かい作業内容や申し送り事項を書き足すことも可能です。進捗状況を色ペンでチェックしたり、完了したタスクを消し込むことで、達成感も得られます。

このように、「yPad」や「〆切手帳」は、手帳を使ったプロジェクト管理の中でも、具体的な用途がはっきりしています。ご自身の生活や仕事の内容に合った手帳を選ぶことが、効率的なプロジェクト管理への第一歩となります。

次の章に記載するタイトル:手帳術の応用とテンプレート

6. 手帳術の応用とテンプレート

この章では、手帳術をさらに活用するための工夫や便利なテンプレートについてご紹介します。第5章では「yPad」や「〆切手帳」など、実際の手帳アイテムの使い方を具体的に説明しました。その応用として、手帳のページを自分でカスタマイズしたり、目的に合わせてさまざまなテンプレートを利用する方法に注目します。

自作リフィルで手帳をもっと使いやすく

手帳のページ追加ができるタイプであれば、市販品だけでなく自分で作ったリフィル(印刷して差し込むページ)を活用できます。プロジェクトごとに必要なフォーマットが異なる場合は、オリジナルのマンスリーページやプロジェクト進行表、ノート欄をWordやExcelで作成し、印刷して手帳にセットしましょう。例えば、ガントチャート(プロジェクトの工程や進捗を見える化する表)を作っておくと、複数のプロジェクトの納期や進捗も一目で管理できます。

便利なテンプレートを使い分ける

市販の手帳には、チェックリスト・カレンダー・ガントチャートなど、目的別に使えるページが付属していることも多いです。もし足りなければ、インターネット上でも無料テンプレートが多数手に入ります。チェックリストは「抜け漏れなく作業を進めたいとき」、ガントチャートは「複数のタスクやメンバーの進行をひと目で把握したいとき」、カレンダーは「締切やイベントを一覧したいとき」など、それぞれ合ったフォーマットを使うと作業効率がぐっと上がります。

視認性を高める工夫

手帳をもっと活用したい方には、ページを色分けしたり、付箋やアイコンを活用する方法もおすすめです。たとえば、プロジェクトごとに色ペンやマーカーで囲う、重要なタスクには目印のシールや手描きアイコンを添える、忘れてはいけない項目に付箋を貼る──このような小さな工夫で、必要な情報がすばやく目に入りやすくなります。

次の章では、手帳でプロジェクト管理を始めるときのコツをまとめてご紹介します。

まとめ:手帳でプロジェクト管理を始めるコツ

手帳を使ったプロジェクト管理を始めるにあたり、まずは「重要なイベントやマイルストーンを書き出す」といったシンプルな一歩からスタートしましょう。例えば、プロジェクトの最終納期や中間報告の締め切りなどを、手帳のマンスリーページやプロジェクト専用ページに明記するのが効果的です。

次に、必要なタスクをできるだけ具体的にリストアップすることが大切です。「資料作成」「ミーティング設定」など、行動に移しやすい単位で書き出してください。これにより、取り組むべき作業が明確になり、抜けや漏れを防ぐことができます。

進捗状況が一目で分かるように、ガントチャートやチェックリストなど「見える化」できる欄を手帳に設けると、より管理しやすくなります。複数のプロジェクトを同時に進める場合は、ページを分けたり、色付きペンや付箋で目印をつけたりと、工夫して整理することをおすすめします。

また、手帳だけで不安な場合は、デジタルツールとの併用も検討しましょう。カレンダーアプリやリマインダーを使えば、うっかり忘れてしまう心配も減ります。

手帳を使うことで、アナログならではの自由度や自己管理力が身につき、仕事もプライベートもより充実したものになります。ぜひ自分にぴったりの方法やテンプレートを見つけて、毎日のプロジェクト運営に役立ててみてください。

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