はじめに
「内容分析って、具体的に何を分析すればいいの?」
「情報を集めたものの、どの順番で整理していけばいいのか分からない」と感じていませんか。
文章やアンケート、インタビューなどの情報を扱う場面では、内容を一つずつ確認しても、共通する内容や重要なポイントをどうまとめればよいのか迷ってしまうことがありますよね。
この記事では、内容分析の基本的な意味や特徴を確認したうえで、実際に進めるやり方や手順を初心者にも分かりやすく整理します。
内容分析とは?
内容分析について調べると、具体的に何を分析する方法なのか、何を目的として行うのか分かりにくいことがあります。
ここでは、内容分析の基本的な意味を確認したうえで、何のために行うのか、どのような特徴があるのかについて順に説明します。
内容分析とは
内容分析とは、文章や画像、映像などに含まれる情報を一定の基準で分類し、その内容や傾向を整理する分析方法です。
あらかじめ分類する項目を決めておき、それぞれに当てはまる内容や出現回数を確認することで、対象の特徴を具体的に捉えられます。
文章を読んだときの印象だけで判断するのではなく、分析する単位や基準を決めてから整理していく点が特徴です。
内容分析の目的
内容分析を行う目的は、文章やデータに含まれている情報を整理し、どのような内容や傾向が見られるのかを明らかにすることです。
たとえば、分類項目ごとに当てはまる記述を数えたり、それぞれの内容を比べたりすることで、全体の傾向や違いが見えやすくなります。
同じ基準で情報を整理するため、分析する人の印象だけに頼らず、具体的な内容をもとに結果を確認できます。
内容分析の特徴
内容分析の特徴は、決められた基準に沿って情報を分類し、その結果を数値や文章で整理できることです。
分析を始める前に分類項目や判断基準を決め、それぞれの情報を振り分けていくことで、複数のデータも同じ基準で比較できます。
どのような内容が多く含まれているのか、項目ごとにどのような違いがあるのかを確認しやすい点も、内容分析の特徴といえるでしょう。
内容分析のやり方・手順
内容分析を実際に行うときは、最初に分析する目的やテーマを決め、必要なデータを集めてから分類する項目を設定します。
ここでは、内容分析を進める具体的な手順について、目的やテーマの設定から分析結果のまとめまで順に説明します。
分析の目的・テーマを決める
まずは、何を明らかにするために分析を行うのか、目的やテーマを決めます。
「何について調べるのか」だけでなく、「どのような内容を比較・確認したいのか」まで具体的にしておくと、必要なデータや分類項目を決めやすくなります。
目的が曖昧なまま進めると必要のない情報まで集めてしまうため、最初に分析の方向性を整理しておきましょう。
分析するデータを集める
目的やテーマが決まったら、分析に必要なデータを集めていきます。
文章や記録などの対象を選ぶ際は、分析する期間や範囲をあらかじめ決め、できるだけ同じ条件でそろえることが大切です。
対象となる範囲を統一しておくことで、集めたデータを同じ基準で比較・分類しやすくなります。
分類する項目(カテゴリ)を決める
データが集まったら、どのような項目に分けて整理するのかを決めます。
それぞれのカテゴリについて「どのような内容が当てはまるのか」という判断基準まで決めておくと、分類するときに迷いにくくなります。
人によって判断が変わらないよう、カテゴリの意味や基準はできるだけ具体的にしておくことがポイントです。
データを分類・整理する
続いて、決めたカテゴリと判断基準に沿って、集めたデータを一つずつ分類していきます。
どのカテゴリに当てはまるのかを確認しながら、項目ごとに内容や件数をまとめていくと、全体の傾向も見えやすくなります。
分類に迷うデータが出てきた場合は基準を確認し、必要に応じてカテゴリの定義を見直しながら整理を進めましょう。
分析結果をまとめて考察する
最後に、カテゴリごとに整理したデータを見比べ、件数の違いや共通している内容などを確認します。
そのうえで、最初に設定した目的に対してどのような結果が得られたのかを整理し、そこから読み取れることを考えていきます。
分析の目的と結果を照らし合わせながらまとめることで、何が分かったのかを分かりやすく示せるでしょう。
内容分析はどのような場面で活用される?
内容分析は、文章や発言などの内容を分類・整理し、そこに含まれる傾向や共通点を確認したい場面で活用されます。
ここでは、内容分析が実際にどのような場面で使われるのか、具体的な活用例について順に説明します。
アンケートの自由記述を分析する場合
アンケートの自由記述では、回答者が書いた内容を整理し、どのような意見が多いのかを確認するときに内容分析を活用できます。
たとえば、回答をあらかじめ決めたカテゴリに分け、カテゴリごとの回答数や具体的な記述を整理していきます。
回答を同じ基準で分類することで、全体に共通している意見や、回答者によって異なる意見を把握しやすくなります。
インタビュー内容を分析する場合
インタビューでは、録音した発言や文字起こしした内容を整理するときに、内容分析を活用できます。
発言を一定の単位に分けてカテゴリごとに分類し、回答者ごとの内容や、それぞれのカテゴリがどの程度見られるのかを確認します。
複数の回答を比べながら整理することで、共通している発言や回答者による違いが見えやすくなるでしょう。
文章や文書を分析する場合
記事や報告書などの文章を分析するときにも、内容分析を活用できます。
対象となる文章から必要な記述を取り出してカテゴリごとに整理し、それぞれの出現回数や内容を確認していきます。
複数の文章を同じ基準で整理することで、どのような内容が多く扱われているのかなど、文章全体の傾向をつかみやすくなります。
内容分析のメリット・デメリット
内容分析を活用すると、文章や発言などの多くの情報を分類して整理し、共通する内容や傾向を確認しやすくなります。
ここでは、内容分析を行うことで得られるメリットと、実施する際に知っておきたいデメリットについて順に説明します。
内容分析のメリット
内容分析のメリットは、文章や発言を決めたカテゴリに分けることで、多くのデータを同じ基準で整理できることです。
カテゴリごとの件数や具体的な内容を確認できるため、「どのような内容が多いのか」「項目によってどのような違いがあるのか」を比べやすくなります。
また、分類した結果を数値としてまとめることで、分析対象全体の傾向をつかみやすい点もメリットです。
内容分析のデメリット
一方で、内容分析はカテゴリの決め方や分類基準によって、結果が変わる可能性があります。
特に、どのカテゴリに当てはまるのか判断しにくい基準にすると、分析する人によって分類に違いが出ることがあります。
また、データの量が多くなるほど、一つひとつ内容を確認して分類する必要があるため、分析に時間がかかりやすい点にも注意しておきましょう。
内容分析を行う際の注意点
内容分析を正確に進めるには、分析する目的に合わせて分類基準を決め、同じ基準でデータを整理することが大切です。
ここでは、分類基準の設定方法や判断時の注意点、分析結果を一般化するときに確認したいポイントについて順に説明します。
分析目的に合った分類基準を設定する
分類基準を決めるときは、分析の目的に合った内容を整理できるようにすることが大切です。
それぞれのカテゴリについて「どのような記述を含めるのか」「どこからは含めないのか」をあらかじめ決め、すべてのデータを同じ基準で分類していきます。
途中で基準を変更する場合は、変更した内容を記録し、それまでのデータも含めて基準をそろえると、結果を比較しやすくなります。
主観だけで判断しない
データを分類するときは、自分の印象や感覚だけで判断せず、あらかじめ決めた基準に沿って整理することを意識しましょう。
同じ記述であれば同じカテゴリに分類できるよう、カテゴリの意味や判断する条件を具体的にしておくことがポイントです。
判断に迷う記述が出てきたときも、まずは設定した基準を確認してから分類すると、結果にばらつきが出にくくなります。
分析結果を過度に一般化しない
分析結果を見るときは、対象となったデータの範囲や件数、集めた条件などもあわせて確認することが大切です。
限られたデータから得られた結果が、必ずしもすべての人や状況に当てはまるとは限りません。
そのため、結果を必要以上に広げて考えず、実際に分析したデータから確認できる範囲で考察するようにしましょう。
内容分析に関するよくある質問
内容分析について調べると、「質的分析とは何が違うの?」「どのような分野で使われているの?」と疑問に感じることがあります。
ここでは、内容分析と質的分析の違いや活用される分野、初心者が取り組む方法について順に説明します。
内容分析と質的分析の違いは何ですか?
内容分析は、文章や発言などのデータを決めたカテゴリに分け、それぞれの内容や件数を整理する分析方法です。
一方、質的分析は、データに含まれる意味を読み取りながら、内容の特徴や関係性を整理していきます。
内容分析では、あらかじめ決めた基準に沿って分類するため、カテゴリごとの件数を比べながら全体の傾向を確認できる点が特徴です。
内容分析はどのような分野で活用されますか?
内容分析は、文章や発言などのデータを整理して、その傾向を確認したいさまざまな場面で活用されています。
たとえば、研究ではアンケートの自由記述やインタビューの回答をカテゴリごとに分け、どのような意見が多いのかを整理するときに使われます。
ほかにも、報告書や記事などから特定のテーマに関する記述を集め、内容や出現回数を確認するといった使い方もできます。
初心者でも内容分析はできますか?
内容分析は、初めての方でも基本的な手順を押さえれば取り組むことができます。
まずは分析する目的を決め、カテゴリごとに「どのような内容を分類するのか」という基準を設定してから、データを一つずつ整理していきましょう。
分類した内容や件数をカテゴリごとに確認することで、分析対象にどのような傾向があるのかを少しずつ把握できるようになります。
まとめ
内容分析は、文章や発言などを一定の基準で分類し、全体の傾向や特徴を整理する分析方法です。
アンケートやインタビュー、記事など、複数のデータを比較したい場面で活用できます。
分析するときは、目的を明確にしたうえで分類基準を決め、実際のデータから確認できる範囲で結果を考えることが大切です。
まずは少量のデータから整理し、内容分析の流れをつかんでみましょう。