目次
はじめに
本書の目的
本ドキュメントは「マネジメント 講座」に関する調査結果を分かりやすくまとめた案内です。受講検討者や人事担当者が講座選びの判断材料にできるよう、講座の特徴や対象、期間、受講方法などを具体的に記載しています。
対象読者
・管理職やこれからマネジメントを担う方
・人事・研修担当者
・キャリア形成を考える個人
分かりやすい言葉で書いていますので、専門知識がなくても読み進められます。
本書の構成
第2章で2025年度の主要講座一覧を提示し、第3章以降で代表的な講座を詳述します。第6章では研修カリキュラムの組み方、第7章でファンド関連講座を紹介します。
調査の範囲と方法
公開情報とプログラム資料、運営団体の説明をもとに比較・整理しました。講座内容は変更される場合がありますので、受講前に公式案内で最新情報をご確認ください。
2025年度の主要マネジメント講座・研修プログラム一覧
概要
2025年度に開催される代表的なマネジメント講座を分かりやすく一覧にしました。対象や期間、学べる内容が講座ごとに異なりますので、目的に合わせて選んでいただけます。
青山学院大学:サステナビリティ・マネジメント講座
- 対象:企業の中堅〜管理職、サステナビリティ担当者
- 期間:夜間・週1回の数ヶ月コースが中心
- 内容:ESGの基礎、ステークホルダー対応、事業戦略への組み込み
- 学び:実務で使える評価指標や報告書作成の基礎を習得できます
北海道大学:キャリアマネジメントセミナー
- 対象:若手〜ミドル層の社員、キャリア支援担当
- 期間:短期集中ワークショップ型(数日〜数週間)
- 内容:自己理解、キャリア設計、上司との面談技法
- 学び:個別ワークで実践的なキャリアプランを作れます
日本生産性本部:Art Of Management Program(経営者養成講座)
- 対象:経営幹部候補、起業家
- 期間:半年〜1年の分散型プログラム
- 内容:戦略立案、財務意思決定、リーダーシップ演習
- 学び:経営判断力と組織運営の実践力を高めます
日経ビジネススクール:ファンドマネジメント講座
- 対象:投資運用担当者、ファンド関係者
- 期間:週末集中や夜間講座
- 内容:ポートフォリオ理論、リスク管理、実践ケース分析
- 学び:投資判断と運用戦略の実務スキルを身につけます
各講座は専門性と実務を重視しています。受講目的と時間の取り方を照らし合わせて最適な講座を選んでください。
サステナビリティ・マネジメント講座(青山学院大学)
概要
青山学院大学のサステナビリティ・マネジメント講座は、2025年9月から2026年1月に第4期が開講されます。全60回で構成され、MBAを持たない方のためのPre-MBA科目も含まれます。企業の実務者が自社戦略にすぐ役立てられる実践性を重視します。
対象者
企業でサステナビリティ戦略の策定や推進に関わる管理職や担当者が主な対象です。意思決定に携わる方や、社内で横断的な調整を担う方に向きます。
特徴と新設科目
- カーボンプライシング:価格付けの考え方と企業対応を具体例で学びます。
- CCS/CCUS:CO2を回収・貯留(CCS)し、利用(CCUS)する技術と事業化のポイントを扱います。専門用語は最小限にし、実務的な導入課題を中心に説明します。
- Pre-MBA科目:基礎理論や分析手法を丁寧にフォローします。
教学方法と評価
講義に加えてケーススタディ、グループワーク、企業課題に基づく演習を行います。評価は出席、課題、最終成果物を総合して判断します。講師は専任教員と外部の実務家が担当し、座学と実務経験の両面から学べます。
選考・申込
書類審査で選抜します。申請書類では業務内容、学習の目的、期待する成果を明確に記載することが重要です。
受講後の期待効果
サステナビリティ政策の理解が深まり、社内での戦略立案や実行計画の策定に具体的に貢献できる力が身につきます。
キャリアマネジメントセミナー(北海道大学)
概要
北海道大学が提供するキャリアマネジメントセミナーは、2025年4月14日から7月22日まで、毎週月曜日にオンデマンド配信されます。配信形式のため都合に合わせて視聴できます。日本語のみで行われ、キャリア形成支援を主な目的としたプログラムです。
対象と申し込み方法
対象はコンソーシアム所属大学の大学院生、博士研究員、教職員です。参加希望者は所定のGoogleフォームから申し込みを行い、定員制のため早めの登録をおすすめします。申し込み後に受講案内が届きます。
配信形式と日程
- 配信:オンデマンド(毎週月曜に新しいコンテンツを公開)
- 期間:2025年4月14日〜7月22日
オンデマンドのため、配信後は自由な時間に視聴できますが、課題や受講確認がある場合は期日を守ってください。
プログラムの目的と内容(例)
このセミナーは、自分のキャリアを主体的に考える力を育てます。具体的には:
- キャリア設計の基本(自己理解と目標設定)
- アカデミアと業界のキャリア比較
- 履歴書・経歴書の書き方や面接準備
- ネットワーキングの方法
講義と実践課題を組み合わせ、すぐに使えるスキルを身につけられます。
参加にあたっての注意点
- 日本語のみの提供です。
- 定員制のため応募が完了しても受講できない場合があります。
- 資料や課題はオンラインで配布される場合がありますので、メールや受講システムを定期的に確認してください。
経営者養成講座 Art Of Management Program
概要
日本生産性本部が主催する「Art Of Management Program」は、2025年度に第13期として実施されます。開催期間は8月から翌年3月までで、全12回・約18日間のプログラムです。企業経営者や経営幹部を主な対象とし、長期的な視野と確固たる意思決定力を持つ経営リーダーの育成を目指します。
対象と定員
対象は企業の経営者、事業責任者、後継者候補などです。定員は15名と少数精鋭制で、密度の高い議論と個別フィードバックを重視します。申し込みは既に開始しています。
学びの特徴
- ケーススタディと実践ワーク:実際の経営課題を用いて意思決定を体験します。
- 戦略立案ワークショップ:中期計画や事業再編の立案演習を行います。
- リーダーシップ診断とコーチング:個別の課題に応じた助言と成長支援を受けられます。
- ネットワーキング:異業種の経営者と意見交換し視野を広げます。
具体例として、事業再構築の計画を短期間で作成し、経営者目線での判断根拠を発表する演習があります。
期待される効果
長期的視点の習得、意思決定の質と速度の向上、現場に落とせる実行力の獲得が期待できます。少人数制を活かし、自社の課題に直結する提案を持ち帰れます。
マネジメント研修のカリキュラム構成
1. 基礎段階:役割理解と基本スキル
管理職に求められる役割や責任を明確にします。報告・連絡・相談の基本、業務の優先順位づけを演習で学びます。例:日次の簡単な業務整理ワークを通して、優先順位付けの実践力を養います。
2. 思考スキル段階:論理的思考と問題解決
論点整理や仮説思考、原因分析の手法を具体例で習得します。ケーススタディで因果関係を探り、解決策を提案する訓練を行います。例:顧客クレームの原因をチームで分析し、改善案を作成します。
3. 管理職としての心構え
リーダーシップの基本、倫理観、心理的安全の作り方を扱います。部下の信頼を得るための言動例やフィードバックの仕方をロールプレイで練習します。
4. 若手マネジメントと育成
目標設定、成長面談、OJTの進め方を学びます。具体的な育成計画書の作成演習を通じて、日々の指導が定着する方法を身につけます。
5. 組織内役割認識と巻き込み力
ステークホルダーの立場理解、関係構築の手法、ファシリテーション技術を取り上げます。会議で合意を得るための進行設計を演習します。
6. 判断力強化とリスク管理
意思決定のフレームワーク、リスク評価の基本を学びます。短時間で判断する練習や、代替案を比較するワークを取り入れます。
7. アクションプラン作成スキル
SMART目標を用いた計画立案、進捗管理の方法を実践します。例:3か月の改善プランを作成し、チェックリストで運用性を検証します。
8. 実践演習と評価・フォローアップ
ロールプレイ、ケース演習、上司によるフィードバックを組み合わせます。研修後はフォローアップ面談やAAR(振り返り)で定着を図ります。
ファンドマネジメント講座(日経ビジネススクール)
概要
日経ビジネススクールのファンドマネジメント講座は2025年4月に開講し、四半期ごとに開催されます。金融の実務を目指す方に向け、基礎から演習まで幅広く学べる構成です。受講料は約48,400円です。
カリキュラム(主な項目とポイント)
- ファンドマネジメント基礎:ファンドの役割や投資プロセスを学びます。例えば、投資判断の流れをケースで確認します。
- 業績予想:売上や利益の見立て方を実務的に扱います。過去データから成長率を仮定する方法などを示します。
- 企業インタビュー:経営者やIR担当者への質問の組み立て方を実習します。現場で聞くべき事項の優先順位を学べます。
- 企業価値評価:割引現在価値(DCF)や類似企業比較の考え方を、専門用語を噛み砕いて説明します。
- 企業レポート作成:投資判断を文章にまとめる技術を身につけます。短いレポート作成を繰り返します。
- 演習:ケーススタディを通じて、実際にポートフォリオの一部を想定して検討します。
対象者
金融業界の専門職を目指す方、アナリスト志望、投資部門・経営企画の実務力を高めたい方に適しています。
受講のメリットと注意点
実務に近い演習で即戦力を養えます。レポート作成やインタビュー演習で表現力も向上します。一方で会計や経済の基礎知識があると理解が早く、予習を推奨します。
申込(案内)
詳細や最新の開催日程は日経ビジネススクールの公式案内をご確認ください。