リーダーシップとマネジメントスキル

MBTIでリーダーに向いているタイプは?役割別にわかる最適なリーダー像と失敗しない選び方

目次

はじめに

MBTIでリーダー向きかどうかはタイプそのものでは決まりません。リーダーに向いているかは「今どんな役割が求められているか」で判断すべきです。
ENTJやENFJ、ESTJはリーダー向きとして語られやすいですが、それは「決断・推進・統率」といった特定の役割に強いだけで、すべての場面で最適とは限りません。実際の現場では、育成が必要なチーム、安定運用が求められる組織、立て直しが急務な状況などによって、必要とされるリーダー像は明確に変わります。
そのため、MBTIを使うなら「誰がリーダーに向いているか」を決める道具としてではなく、「どのタイプが、どの役割で力を発揮しやすいか」を見極める基準として捉えることが最も合理的です。

MBTIで言われる「リーダー」って、そもそもどんな存在?

まとめ役?引っ張る人?人によって違いすぎる理由

リーダーという言葉から連想される姿は、人によって大きく異なります。前に立って決断を下す人を思い浮かべる人もいれば、全体を見渡して調整する人、メンバーを支え続ける人を想像する場合もあります。
このズレが生まれるのは、リーダーの役割が一つではないからです。実際の組織では、方向を決めて進める役割もあれば、衝突を抑えてチームをまとめる役割、仕組みを整えて安定させる役割も存在します。どれか一つだけを指して「これがリーダーだ」と定義してしまうと、現実との違和感が必ず生まれます。

MBTI診断サイトで言うリーダー像はどこまで信用できる?

MBTI診断サイトで語られるリーダー像は、性格傾向から見た「得意になりやすい行動パターン」を示したものです。ENTJが決断力に強い、ENFJが人を動かす力に優れているといった説明は、特定の役割では確かに当てはまります。
ただし、それは「その役割において力を発揮しやすい」という意味であって、「常にリーダーとして最適」という保証ではありません。状況が変われば、求められる行動も変わります。MBTIはリーダーを断定する道具ではなく、リーダー像の幅を理解するための参考情報として捉えるのが現実的です。

リーダー向きとされやすいMBTIタイプはどれ?

リーダー向きとされやすいMBTIタイプ一覧

MBTIタイプリーダーとして評価されやすい理由向いている場面注意点
ENTJ決断が早く、方向性をはっきり示せる立て直し・新規立ち上げ・停滞打破強引に見られやすく、調整が不足すると反発が出やすい
ENFJ人の気持ちをくみ取り、行動を促せる育成・チームビルディング・モチベーション回復抱え込みやすく、判断が遅れることがある
ESTJルールと秩序で集団をまとめられる安定運用・組織拡大・業務改善変化が必要な場面では柔軟さを欠きやすい
INTJ戦略設計と長期視点に強い方針策定・裏方リーダー・参謀役表に立たないため、リーダーと認識されにくい
ISTJ責任感が強く、決めたことを確実に守るルール遵守・品質管理・安定期の管理対人ケアが不足すると冷たく見られることがある

よく名前が挙がるのはENTJ・ENFJ・ESTJ

MBTIタイプリーダー向きと言われやすい理由強みが出やすい場面注意点
ENTJ決断が早く、方向性を明確に示せる立て直し/新規立ち上げ/停滞打破強引に見られると反発を招きやすい
ENFJ人を巻き込み、行動を促す力が強い育成/チームビルディング/士気回復抱え込みすぎて判断が遅れることがある
ESTJルールと役割で組織をまとめられる安定運用/組織拡大後/業務改善変化が必要な場面では硬直しやすい

MBTIで「リーダー向き」と検索すると、必ずと言っていいほど挙がるのがENTJ、ENFJ、ESTJの3タイプです。これらに共通しているのは、周囲に働きかける力が強く、集団の中で主導権を取りやすい点です。
ENTJは物事を決めて前に進める力があり、ENFJは人の気持ちをくみ取りながら行動を促し、ESTJはルールや秩序を整えて集団をまとめます。いずれも「集団を動かす」という意味では、リーダー像と結びつきやすい特徴を持っています。

なぜこの3タイプは「リーダー向き」と言われやすいのか

この3タイプがリーダー向きとされやすい理由は、行動が外から見て分かりやすいからです。決断が早い、指示が明確、人に声をかけるのをためらわないといった行動は、「リーダーらしさ」として評価されやすい傾向があります。
一方で、目立たない形でチームを支える行動や、裏側で戦略を練る役割は見えにくく、リーダー像として認識されにくいのが現実です。その結果、外向的で統率力が分かりやすいタイプが、リーダー向きとして語られやすくなります。

16Personalitiesではどう位置づけられている?

16Personalitiesでは、ENTJは「指揮官」、ENFJは「主人公」、ESTJは「幹部」といった名称で紹介されています。いずれも、人を導く立場に立つことを前提とした呼び方になっています。
これらの名称は、性格傾向から見た「得意な役回り」を端的に表したものであり、実際の組織でそのまま当てはめると分かりやすい場面もあります。ただし、名称の印象が強いために、「このタイプでなければリーダーになれない」という誤解が生まれやすい点には注意が必要です。

でも本当に「リーダー向き=このタイプ」なの?

タイプだけで決めると判断を間違えやすい理由

MBTIタイプだけでリーダー向きを決めてしまうと、現場とのズレが起きやすくなります。性格傾向は行動の傾き方を示すものであって、役割や状況まで自動的に決めてくれるものではありません。
たとえば、決断力が強いタイプが、調整や配慮を重視する場面に立つと、強引に映ってしまうことがあります。逆に、人を支える力に長けたタイプが、緊急時に即断を求められる立場に置かれると、負担が大きくなります。タイプと役割が噛み合わないままリーダーを任せると、本人も周囲も違和感を抱えやすくなります。

リーダー経験がうまくいかなかった人が感じやすい違和感

「リーダー向きと言われたのにうまくいかなかった」と感じる人の多くは、自分の強みが活きない役割を背負っていたケースが目立ちます。
周囲を引っ張ることを期待されていたものの、本来は状況を整える方が得意だったり、人の話を聞く役割で力を発揮するタイプだったりする場合、無理に振る舞おうとするほど消耗してしまいます。この違和感は、能力不足ではなく、役割の選び方に原因があることがほとんどです。

MBTIタイプ別に見る「向いているリーダー役割」

決断と推進が求められる場面で力を発揮しやすいタイプ

MBTIタイプ決断・推進で評価されやすい理由特に力を発揮する状況失敗しやすいポイント
ENTJ全体像を見て優先順位を即座に決められる停滞した組織の立て直し/新規事業の立ち上げ強引に進めすぎると反発を招きやすい
ESTJ事実とルールを基準に迷わず判断できる混乱した現場の収拾/業務の即時改善変化への配慮が不足すると硬直化しやすい
INTJ戦略を描いたうえでブレない決断ができる中長期視点での方向転換/方針決定判断の意図が伝わらず独断に見られやすい
ENTP選択肢を素早く見つけ、動きながら決められる正解が見えない初期フェーズ/試行錯誤段階決断後の詰めが甘くなりやすい

方向性が定まらず停滞している状況では、考えをまとめて決めきる力が強いタイプが前に出ると流れが一気に進みます。ENTJのように全体像を把握しながら優先順位を決め、迷いなく指示を出せるタイプは、立ち上げ期や立て直しの場面で特に存在感を発揮します。
こうした役割では、スピード感と決断力が最優先されるため、全員の納得を待つよりも「まず進める」姿勢が評価されやすくなります。

早く決めて前に進めるリーダーが必要なとき

期限が迫っている、判断を先送りできないといった状況では、このタイプの強みがそのまま成果につながります。多少の反発があっても方向を示し続けることで、結果的にチーム全体が動きやすくなります。

人をまとめて育てる場面で強いタイプ

MBTIタイプ育成・統率で強みが出る理由特に向いている状況注意点
ENFJ相手の気持ちをくみ取り、行動を後押しできるチームの士気低下/人材育成フェーズ抱え込みすぎて疲弊しやすい
ESFJ周囲への気配りが行き届き、安心感を作れる人間関係が不安定な職場/新人が多い環境決断が必要な場面で迷いやすい
INFJ一人ひとりの成長を長期視点で考えられる個別育成/少人数チーム考えを言語化しないと伝わりにくい
ISFJ地道な支援と継続的フォローができる安定期のチーム運営/サポート役中心の組織自分の負担を後回しにしがち

メンバーの気持ちがバラバラになりやすい環境では、人の感情や関係性に目を向けられるタイプが安定感を生みます。ENFJのように一人ひとりの状況を見ながら声をかけ、目的意識を共有できるタイプは、育成やチームビルディングの場面で力を発揮します。
この役割では、成果だけでなく「一緒に進んでいる感覚」を持たせることが重要になり、対話を重ねられる強みが活きます。

空気を整え、メンバーの力を引き出したいとき

離職やモチベーション低下が気になる状況では、このタイプが中心に立つことで、チーム全体の雰囲気が落ち着きやすくなります。

仕組みやルールで組織を安定させるのが得意なタイプ

MBTIタイプ安定運用で強みが出る理由特に向いている状況注意点
ESTJルール・役割・責任を明確にできる組織拡大後/現場が混乱している状態変化が必要な局面では硬直しやすい
ISTJ決めた仕組みを正確に守り続けられる品質管理/長期運用フェーズ柔軟な調整が求められると負担になりやすい
ISFJ現場目線でルールを定着させられる業務引き継ぎ/安定稼働の維持問題を一人で抱え込みやすい
INTJ全体設計から無駄の少ない仕組みを作れる制度設計/業務フロー改善現場への説明不足で理解されにくいことがある

業務が属人化していたり、ルールが曖昧で混乱が起きている場合には、秩序を整える力が求められます。ESTJのように決まり事を明確にし、継続的に回る仕組みを作れるタイプは、運用フェーズで安定した成果を出しやすくなります。
感情よりも事実や手順を重視する姿勢が、長期的な安定につながります。

混乱を減らし、継続的に回したいとき

急成長後や組織拡大のタイミングでは、この役割が欠けると現場が疲弊しやすくなります。土台を整えるリーダーがいることで、他の役割も活きやすくなります。

「リーダーに向いていない」と言われがちなタイプは本当に不向き?

MBTIタイプ傾向不向きと言われがちな理由実際に発揮しやすいリーダー役割注意点
内向型(I型)前に出ない・発言が少ない冷静な判断役/参謀型リーダー意図を言葉にしないと存在感が伝わりにくい
感覚型(S型)大局的でないと思われがち現場安定・実務統率リーダー変革期では視野が狭く見られることがある
感情型(F型)情に流されると思われやすい育成・調整・関係構築リーダー決断を先延ばしにすると不信感につながる
柔軟型(P型)優柔不断・決められない探索型・調整型リーダー期限と責任範囲を明確にしないと混乱しやすい

内向型(I型)は前に立てないって本当?

内向型は目立つ行動を好まないため、リーダー像から外されがちです。しかし、前に立って声を張ることだけがリーダーではありません。状況を冷静に観察し、考えを整理してから判断を下す力は、混乱を防ぐ場面で大きな強みになります。
特に、意見が対立しやすいチームや、感情的になりやすい環境では、落ち着いた姿勢そのものが信頼につながります。静かでも一貫した判断を示し続けるリーダーは、周囲に安心感を与えます。

柔軟すぎるタイプはまとめ役になれない?

柔軟性が高いタイプは、決断を避けているように見られることがありますが、それは可能性を広く見ているだけの場合も多くあります。変化が激しい状況や、正解が一つに定まらない場面では、選択肢を狭めすぎない姿勢が役立ちます。
全員の意見を一度受け止めたうえで、必要なタイミングで方向を定められれば、柔軟さは弱点ではなく調整力として機能します。まとめ役になれないのではなく、まとめ方が違うだけです。

自分がリーダーになるなら、どこに注意すべき?

MBTIを理由に無理なリーダー像を演じてしまうリスク

MBTIで「リーダー向き」とされるタイプに当てはまると、周囲の期待に応えようとして本来のやり方を崩してしまうことがあります。決断力を求められるからといって、十分に考えずに結論を急いだり、強く振る舞うことを優先してしまうと、信頼を失いやすくなります。
性格傾向は行動のヒントであって、役割を固定するものではありません。自分の得意な動き方から大きく外れた振る舞いを続けるほど、疲れがたまり、判断の質も下がっていきます。

得意じゃない役割を背負い続けると起きやすい問題

苦手な役割を長期間続けると、成果が出にくくなるだけでなく、周囲との関係にも歪みが生まれます。無理に前に出続けることで消耗したり、逆に決断を避け続けて停滞を招いたりするケースも少なくありません。
リーダーとして安定して力を発揮するには、自分が自然にできる役割と、今の状況で求められている役割が重なっているかを常に意識することが重要です。

チームや職場でMBTIをどう活かすと失敗しにくい?

「誰が一番向いているか」より大切な考え方

チームでMBTIを活かすときに意識したいのは、最初から「最適なリーダーを一人決める」ことではありません。求められる役割を整理し、それに合った強みを持つ人が前に出る形のほうが、無理が生じにくくなります。
決断が必要な場面では判断力のある人が主導し、人をまとめる必要があるときは対話が得意な人が支える。役割を分けて考えるだけで、リーダーにかかる負担も、周囲の不満も大きく減ります。

リーダーを固定しない選択がうまくいくケース

状況によって中心人物を入れ替える運用は、実際の職場でもよく機能します。プロジェクトの立ち上げ、運用、改善といったフェーズごとに、自然と前に出る人が変わるほうが成果につながりやすいからです。
MBTIはその流れを後押しする参考情報として使うと効果的です。固定された肩書きよりも、今の段階で誰の強みが活きるかに目を向けることで、チーム全体の動きがスムーズになります。

よくある勘違いで混乱しやすいポイント

「ENTJが最強のリーダー」という考え方は正しい?

ENTJは決断力や推進力が強く、リーダー像として目立ちやすいタイプです。ただし、それは「前に進める役割」で強いという意味であって、すべての場面で最適ということではありません。
育成や調整が必要な場面で同じやり方を続けると、強引に映ったり、周囲がついて来られなくなることがあります。ENTJが力を発揮するのは、役割と状況が合っているときであり、「最強」という一言でまとめられる存在ではありません。

MBTIが違うとリーダー同士は衝突しやすい?

MBTIが違うリーダー同士が衝突する原因は、性格そのものではなく、役割の境界が曖昧なことにあります。決断を担う人と調整を担う人の立場が整理されていないと、意見の違いがそのまま対立に見えてしまいます。
役割が明確になっていれば、考え方の違いは補完関係として機能します。MBTIの違いは衝突の原因ではなく、使い分け次第でチームの強みに変わります。

まとめ

結論から言うと、MBTIでリーダーを選ぶなら「このタイプが正解」と決め打ちするのは避け、今の状況に合った役割を担える人を基準に考えるべきです。
ENTJ・ENFJ・ESTJがリーダー向きとされやすいのは事実ですが、それは決断、推進、統率といった特定の役割で強みが出やすいからにすぎません。育成が必要な場面、安定運用を求められる局面、調整が重要な環境では、別のタイプのほうが自然に力を発揮することも多くあります。
MBTIはリーダーの適性を決める答えではなく、役割と強みを整理するための目安として使うことで、無理のない判断につながります。

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