リーダーシップとマネジメントスキル

人材育成の取り組みとは?企業が成果につなげる進め方と具体例を解説

はじめに

「人材育成の取り組みには、具体的にどのような方法があるの?」
「研修を実施しているのに、社員の成長や仕事の成果につながらないのはなぜ?」と感じていませんか。

新入社員研修やOJT、管理職研修などを行っていても、実施すること自体が目的になり、何を身につけてもらうのか、学んだ内容を仕事でどう活かすのかが曖昧になることがあります。

この記事では、人材育成に取り組む目的や具体例、成果につなげるための進め方を紹介します。

人材育成の取り組みにはどのような方法がある?

人材育成の取り組みには、日々の業務を通して学ぶ方法だけでなく、研修やキャリア支援など複数の方法があります。

ここでは、人材育成に活用できる主な3つの取り組みを説明します。

OJTで実務を通して仕事に必要なスキルを身につける

OJTは、上司や先輩社員と実際の業務を進めながら、仕事に必要な手順や判断方法を学ぶ育成方法です。

業務の進め方を教えたあとに社員が実践し、できた点や改善点を確認します。

説明と実践を繰り返すことで、担当業務を一人で進めるためのスキルを身につけられます。

研修やeラーニングで知識・スキルを体系的に学ぶ

研修やeラーニングは、業務に必要な知識やスキルをテーマごとに学ぶ方法です。

集合研修では講師の説明や演習、eラーニングではパソコンやスマートフォンを使って教材を受講します。

学ぶ内容や期間を決めて取り組むことで、社員に必要な知識やスキルを計画的に身につけられます。

キャリア支援や配置、自己啓発で成長の機会をつくる

キャリア支援や配置、自己啓発は、社員が今後の仕事に必要な経験やスキルを身につけるための取り組みです。

キャリア面談で希望する仕事や伸ばしたい能力を確認し、配置によって新しい業務を経験する機会をつくります。

資格取得や外部講座などの自己啓発も取り入れることで、社員が自分に必要な知識やスキルを学べます。

人材育成の課題に合わせて取り組みを選ぶ

人材育成では、すべての社員に同じ取り組みを実施するのではなく、解決したい課題に合わせて方法を選ぶことが重要です。

ここでは、人材育成の課題に応じた取り組みの選び方を説明します。

知識やスキル不足には研修やOJTを取り入れる

社員の知識やスキルが不足している場合は、研修やOJTを取り入れます。

業務に必要な知識は研修で学び、仕事の手順や判断方法はOJTを通して身につけてもらいます。

研修で学んだ内容を実務で実践することで、仕事に生かせるスキルとして定着しやすくなります。

実務経験を積ませたい場合はOJTや配置を活用する

社員に実務経験を積んでもらいたい場合は、OJTや配置を活用します。

OJTでは上司や先輩社員の指導を受けながら実際の業務を担当し、仕事の進め方や判断方法を学びます。

現在の業務だけでは経験が不足する場合は、担当業務や部署を変更し、新しい仕事を経験できる機会をつくります。

キャリア形成を支援したい場合はキャリア面談や自己啓発を取り入れる

社員のキャリア形成を支援する場合は、キャリア面談や自己啓発を取り入れます。

面談で希望する仕事や将来の役割を確認し、そのために必要な経験やスキルを整理します。

資格取得や外部講座などの学習につなげることで、目指す役割に必要な知識やスキルを計画的に身につけられます。

人材育成の取り組みを進める5つのステップ

人材育成の取り組みは、研修やOJTを実施するだけでなく、課題の把握から効果の確認まで順序立てて進めることが重要です。

ここでは、人材育成の取り組みを進める流れを5つのステップに分けて説明します。

自社の人材育成における課題を把握する

まずは、社員に不足している知識やスキル、育成が必要な職種や階層を確認します。

業務の評価結果や上司への聞き取りをもとに、求める能力と現在の状態との差を整理します。

何が不足しているのかを把握することで、自社の課題に合った育成内容を考えやすくなります。

育成する人材像と身につける能力を明確にする

課題を把握したら、どのような仕事を任せられる人材を育てるのかを決めます。

担当する業務や役割を具体化し、必要な知識やスキル、判断力を整理します。

育成後にできるようになってほしい業務まで決めておくと、身につけるべき能力が明確になります。

課題と対象者に合った育成施策を選ぶ

身につける能力が決まったら、対象者に合わせてOJTや研修、eラーニングなどを選びます。

仕事の手順や判断方法を学ぶならOJT、必要な知識を体系的に学ぶなら研修やeラーニングが適しています。

対象者に不足している能力を確認し、それを補える育成方法を選ぶことが大切です。

計画に沿って施策を実施する

育成方法を決めたら、対象者や実施期間、担当者、学習内容を具体的な計画に落とし込みます。

OJTでは指導担当者と実施する業務、研修では受講者や実施日、学習内容を決めます。

実施後も予定どおり取り組めているかを確認しながら進めていきます。

効果を確認して育成施策を改善する

施策を実施した後は、予定していた知識やスキルが身についたかを確認します。

研修の理解度やOJT後の業務状況を見ながら、育成前に不足していた能力が改善したかを判断します。

十分な効果が見られない場合は、内容や実施方法を見直して次の育成に生かします。

人材育成の取り組みを対象者に合わせて考える

人材育成では、社員の経験や役割によって身につけるべき知識や能力が異なるため、対象者に合わせて取り組みを設計することが重要です。

ここでは、新入社員・中堅社員・管理職に分けて、人材育成の取り組みを説明します。

新入社員には仕事の基礎を身につける機会をつくる

新入社員には、担当業務に必要な基本知識や仕事の手順を学ぶ機会を設けます。

入社時の研修で業務の基本や社内ルールを学び、配属後はOJTを通して仕事の進め方を身につけます。

実際の業務に取り組みながら、できた点や改善点を確認し、一人で担当業務を進められる状態を目指します。

中堅社員には専門性や役割を広げる機会をつくる

中堅社員には、これまでの経験を生かしながら、専門性や担当できる仕事の幅を広げる機会を設けます。

難易度の高い業務や後輩への指導、複数人で進める仕事などを任せることで、新しい経験を積んでもらいます。

少しずつ担当範囲を広げ、より専門的な業務や責任のある役割を担えるように育成します。

管理職にはマネジメント能力を高める機会をつくる

管理職には、部下の育成やチーム運営に必要なマネジメント能力を高める機会を設けます。

管理職研修などで目標設定や進捗確認、面談、評価や指導の方法を学び、実際のチーム運営で実践します。

日々の指示や部下との関わり方を振り返ることで、管理職として必要な力を身につけていきます。

人材育成の取り組みを成功させるポイント

人材育成の取り組みを成果につなげるには、研修やOJTを実施するだけで終わらせず、育成の目的から実施後の改善まで継続して管理することが重要です。

ここでは、人材育成の取り組みを成功させるために押さえておきたい3つのポイントを説明します。

育成の目的と目標を具体的に設定する

人材育成を始める前に、何のために育成し、どのような能力を身につけてもらうのかを決めます。

担当業務を一人で完了できるなど、育成後にできるようになってほしい行動まで具体的にします。

目的と目標を明確にすることで、必要な研修やOJTを選びやすくなり、実施後の効果も確認できます。

現場と上司を巻き込んで継続的に支援する

人材育成は人事部門だけで進めず、対象者が働く現場や直属の上司も関わることが大切です。

上司が日々の仕事を確認し、できている点や改善点を具体的に伝えることで、必要な支援を続けられます。

研修やOJTの後も定期的に確認や指導を行い、学んだ知識やスキルを実務で生かせるようにします。

実施後の効果を確認して改善につなげる

研修やOJTを実施した後は、最初に設定した目標を達成できたか確認します。

研修では理解度、OJTでは対象業務を一人で進められるかなど、育成方法に合わせて効果を確かめます。

目標に届いていない場合は、学習内容や指導方法を見直し、次の育成に生かします。

まとめ

人材育成の取り組みには、OJTや研修、eラーニング、キャリア支援などさまざまな方法があります。

成果につなげるには、自社の課題と育成する人材像を明確にし、対象者や身につける能力に合った施策を選ぶことが重要です。

また、施策を実施して終わりにせず、現場や上司と連携しながら効果を確認し、学習内容や指導方法を改善していく必要があります。

新入社員・中堅社員・管理職など、それぞれの経験や役割に合わせて育成を継続し、社員が必要な能力を実務で発揮できる状態を目指しましょう。

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