はじめに
「管理職でも代休は取れるのだろうか」
「休日に出勤した場合、一般社員と同じように休みを取れるのだろうか」と疑問に感じたことはありませんか。
実管理職であっても会社の制度や就業規則によって代休を取得できるケースがあります。
ただし、管理監督者に該当するかどうかや、会社が採用している運用ルールによって取り扱いが異なるため、「管理職なら必ず代休が取れる」「管理職は絶対に取れない」と一律に考えることはできません。
この記事では、管理職でも代休を取得できるケースや振替休日との違い、確認しておきたいポイントについて順を追って説明していきます。
管理職の代休はどう扱われる?

管理職は代休を取得できないと思われがちですが、実際の扱いは会社ごとの制度や管理職の立場によって異なります。
まずは管理職の代休について基本的な考え方を整理し、どのようなケースで代休が認められるのかを確認していきましょう。
管理職でも代休制度がある会社はある
会社によっては、管理職も利用できる代休制度を就業規則で定めている場合があります。
その場合、課長や部長などの管理職が休日に出勤したあと、別の日に休みを取って勤務日数を調整します。
管理職だからといって必ずしも代休制度の対象外になるわけではなく、一般社員と同じように代休を取得できる会社もあります。
『管理職』=『代休対象外』とは限らない
管理職であっても、必ず代休の対象外になるわけではありません。
会社が就業規則で管理職にも代休制度を設けている場合は、休日に出勤したあと別の日に休みを取れます。
そのため、「管理職だから代休は取れない」と一律に決まっているのではなく、勤務先の制度によって扱いが異なります。
法律上の扱いと会社制度は分けて考える
管理職の代休を考える際は、法律上の扱いと会社の制度を分けて確認することが大切です。
法律だけで代休の有無が決まるわけではなく、会社が就業規則や社内制度で管理職の代休取得を認めている場合もあります。
まずは勤務先の制度内容を確認してみましょう。
代休と振替休日の違い

代休と振替休日はどちらも勤務日と休日を調整する仕組みですが、適用されるタイミングや労務管理上の扱いは異なります。
ここでは、それぞれの制度の特徴と違いを確認していきましょう。
代休
代休は、休日に実際に出勤して勤務したあと、その代わりとして別の日に休みを取る制度です。
先に休日出勤を行い、その後に休みを取得する流れになるため、休日出勤した時点では休日労働が発生しています。
振替休日
振替休日は、休日に出勤する前に別の勤務日を休日へ変更し、休日と勤務日を事前に入れ替える制度です。
休日出勤が決まった時点で振替日を決め、あらかじめ休日を移動させる形で運用されます。
残業代や休日手当の扱いが変わる場合がある
代休と振替休日では、休日に働いた日の扱いが異なるため、残業代や休日手当の計算が変わる場合があります。
代休は休日出勤した事実が残りますが、振替休日は事前に休日と勤務日を入れ替えるため、扱いが異なることがあります。
代休と振替休日は似ているようで仕組みが異なります。休日出勤時の残業代や休日手当の違いも含めて確認したい方は、こちらの記事も参考にしてください。
▶代休と振替休日の違いとは?残業代や休日手当の扱いをわかりやすく解説
なぜ管理職は代休の扱いが変わるのか

管理職の代休について理解するには、まず一般社員と異なる労働時間管理の考え方を知ることが重要です。
ここでは、管理職の代休の扱いが変わる理由について順番に見ていきましょう。
管理監督者は労働時間規制の対象外になりやすい
管理監督者として扱われる管理職は、労働時間や休憩、休日に関する規制の一部が適用されないため、一般社員とは代休の考え方が異なる場合があります。
休日に勤務しても、一般社員と同じ基準で代休を付与しない会社もあります。
休日出勤しても代休が必須とは限らない
管理職が休日に勤務した場合でも、必ず代休を与えなければならないとは限りません。
代休は法律で一律に義務付けられているものではなく、会社の就業規則や社内制度によって扱いが異なるためです。
実態によって扱いが変わる場合もある
役職名が管理職となっていても、実際の勤務内容や権限の範囲によって扱いが変わる場合があります。
勤務時間の裁量や人事・業務運営に関する権限など、実際の働き方が判断材料になるためです。
そのため、同じ管理職という肩書きでも、全員が同じ扱いになるとは限りません。
管理職でも代休が付与されるケース

管理職であっても、すべての会社で代休が認められないわけではありません。
ここでは、管理職でも代休が付与される主なケースについて見ていきましょう。
会社独自の制度として運用しているケース
会社が独自の代休制度を設けている場合は、管理職も対象として運用されることがあります。
就業規則や社内規程で休日出勤後の休み取得について定めているため、管理職であっても代休を取得できる場合があります。
長時間労働を防ぐために導入しているケース
管理職の勤務時間が増え続けることを防ぐために、代休制度を導入している会社もあります。
休日出勤したあとに別の日を休みにすることで、連続勤務や休日の減少を抑えられるためです。
一般社員に近い働き方をしているケース
管理職という肩書きでも、勤務時間が決まっており、現場業務を中心に担当している場合は、一般社員に近い働き方として扱われることがあります。
そのため、休日に勤務したあとに休みを取れるよう、代休制度の対象となる場合があります。
管理職の代休で確認しておきたいポイント

管理職の代休の扱いは、法律上の立場だけでなく会社ごとの制度によっても異なるため、思い込みで判断しないことが重要です。
トラブルや認識違いを防ぐためにも、事前に確認しておきたいポイントを整理していきましょう。
就業規則や社内制度を確認する
管理職の代休について確認する際は、就業規則や社内制度を確認することが大切です。
代休の対象者や取得条件は会社ごとに異なるため、自分の役職が制度の対象になっているかを確認しておきましょう。
自分が管理監督者に該当するか整理する
管理職の代休を考える前に、自分が管理監督者として扱われているかを確認することが大切です。
役職名だけではなく、勤務時間の裁量や権限、待遇などの実態によって扱いが決まるためです。
まずは、自身の働き方を確認してみましょう。
休日出勤時の扱いを確認する
休日に出勤した場合に代休が付与されるのか、振替休日で対応するのかは、事前に確認しておくことが大切です。
休日出勤後の扱いは会社ごとに異なるため、確認していないと休みの取得方法や手続きで認識の違いが生じることがあります。
一般社員と管理職の代休の違い

管理職と一般社員では、休日出勤をした場合の代休の考え方に違いがあります。
一般社員は、休日出勤によって休日労働が発生するため、代休を取得しても休日に働いた事実は残ります。
そのため、休日労働に対する割増賃金の扱いを確認する必要があります。
一方、管理監督者として扱われる管理職は、労働時間や休日に関するルールの一部が一般社員と異なるため、休日出勤をしても同じ基準で手当が発生するとは限りません。
代休の扱いも会社ごとに異なり、休養日を確保する目的で運用される場合があります。
また、管理職であっても会社の就業規則で代休制度が定められていれば、そのルールに沿って代休を取得できます。
管理職の働き方や法律上の扱いについて、もう少し詳しく知りたい方は、管理監督者の定義や一般社員との違いをまとめた記事も参考にしてみてください。
▶管理監督者とは?管理職との違いや労働時間・休日の扱いをわかりやすく解説
まとめ
管理職でも、必ず代休を取れないわけではありません。会社が就業規則や社内制度で代休制度を設けている場合は、休日出勤のあとに休みを取得できることがあります。
一方で、管理職の代休は法律だけで一律に決まるものではなく、管理監督者に該当するかどうかや、会社の制度によって扱いが異なります。
そのため、「管理職だから代休はない」「必ず代休を取れる」と決めつけることはできません。
まずは就業規則や社内制度を確認し、自分の役職がどのような扱いになっているのかを把握しておくことが大切です。
制度を正しく理解しておくことで、休日出勤が必要になった場合も安心して対応しやすくなるでしょう。