リーダーシップとマネジメントスキル

管理職の所定労働時間不足は欠勤控除・降格できる?判断基準と正しい対応を完全整理

目次

はじめに

管理職の所定労働時間不足は「時間が足りないかどうか」では判断せず、管理監督者かどうか・不足の種類・職務への影響を切り分けて、賃金対応と処遇対応を別々に運用するのが最も安全です。

管理職という肩書きがあっても、欠勤と清算不足、日々の短時間は同じ扱いにならず、時間だけを根拠に欠勤控除や処分を進めると、未払い残業や不当処分のリスクが一気に高まります。

実務では、まず管理監督者の実態を確認し、不足が何に当たるのかを整理したうえで、職務遂行に支障が出ているかを見極める流れが不可欠で、これを外すと「これで本当に大丈夫なのか」という不安が最後まで消えません。

「所定労働時間不足」って、どの状態を指している?

状態の名称具体的な状態典型的な例扱いの基本混同したときのリスク
欠勤所定労働日に労務提供がない状態無断欠勤/遅刻・早退で実労働が発生していない欠勤として扱われ、賃金控除の対象になりやすい控除根拠が曖昧だと不当控除と指摘されやすい
清算不足月・清算期間の合計労働時間が所定に届かないフレックス制で月160時間に届かない制度・規程がない限り自動的な控除は不可欠勤扱いすると制度無視と見られる
毎日の短時間不足毎日少しずつ所定時間に満たない毎日30分早く退勤する原則は評価・指導の対象になりやすい分単位控除は管理職運用と衝突しやすい
管理職特有の不足時間は短いが裁量で動いている必要な会議のみ出席して早退職務遂行への影響で判断される時間だけで裁くと処分が不安定になる

欠勤なのか、清算不足なのか、毎日の短時間なのか

所定労働時間不足と一言で言っても、状態は大きく三つに分かれます。所定労働日に出勤していない、または遅刻・早退で労働していない時間が明確なものは欠勤です。一方、月や清算期間の合計で所定時間に届かないケースは清算不足に当たります。さらに、毎日少しずつ早く帰るなどして積み上がる不足は、短時間の累積です。ここを混同すると、同じ「足りない」でも処理が変わるため、あとから説明がつかなくなります、どれも同じだと思っていたという声が出がちです。

この違いを混同すると、なぜ会社側が不利になるのか

欠勤は賃金控除の対象になりやすい一方、清算不足や短時間は制度設計や規程の書き方が前提になります。違いを整理せずに一律で控除すると、労働時間管理の不備や恣意的運用と受け取られやすく、未払い残業や不当控除の指摘につながります。特に管理職の場合、「時間ではなく役割で評価してきたのに、都合のいい時だけ時間を持ち出している」と見られると反発が強まります、ここで揉めるのかと感じる場面です。

「管理職なら関係ない」と誤解されやすいポイント

管理職であっても、所定労働時間不足が何を意味するかは変わりません。自由に出退勤できるように見えても、欠勤や清算不足の扱いが消えるわけではなく、職場運営や部下への影響が出れば評価や処遇に直結します。「管理職だから時間は見ない」という理解のまま進めると、本人も周囲も線引きを誤りやすく、後から是正しようとしても納得を得にくくなります、最初に言っておいてほしかったという反応になりがちです。

その管理職は「管理監督者」?

チェック項目管理監督者に当てはまりやすい状態管理監督者に当てはまりにくい状態ここを間違えた場合のリスク
肩書き・役職名部長・課長などの役職がある役職名はあるが実務は一般社員と同じ肩書きだけで判断すると名ばかり管理職になりやすい
人事権限部下の評価・配置・指導に実質的な決定権がある評価は意見を出すだけ、最終決定は上司管理監督者性が否定されやすい
出退勤の裁量出退勤時刻を自分で決められる始業・終業時刻が厳密に決められている労働時間規制の対象と判断されやすい
業務内容管理・判断・統率が中心プレイヤー業務が大半「管理」より「労働」が中心と見なされる
待遇・賃金責任に見合う役職手当・賃金差がある一般社員とほぼ同水準裁量と処遇の不均衡を指摘されやすい
労働時間管理タイムカード等の厳密管理がない打刻・残業申請が必須管理監督者性が否定されやすい
総合判断実態として管理職名ばかり管理職の可能性未払い残業・不当処分の火種になる

肩書きではなく「実態」で決まる3つの視点

管理監督者かどうかは、役職名では決まりません。部下の配置や評価に実質的な決定権があるか、出退勤を自分の裁量でコントロールできるか、責任に見合う待遇差があるか、この三点が揃って初めて管理監督者として扱われます。どれかが欠けると、管理職と呼ばれていても労働時間規制の外に出ません、名前だけでは判断できないと感じる瞬間です。

名ばかり管理職だった場合、時間不足は一気に別問題になる

実態が管理監督者でない場合、所定労働時間不足は単なる勤怠の問題にとどまりません。残業代の支払い義務や労働時間管理の不備が同時に問われ、欠勤控除や処分の前提そのものが崩れます。ここで無理に管理職扱いを続けると、時間不足の指摘がそのまま未払い残業の入口になります、こんなはずではなかったと後悔しやすい場面です。

ここを曖昧にしたまま進めると何が起きる?

管理監督者かどうかを曖昧にしたまま、欠勤控除や評価を進めると、説明が二転三転します。時間は見ないと言っていたのに急に時間を理由にする、裁量があると言っていたのに細かく管理する、といった矛盾が積み重なり、信頼を失います。結果として、本人だけでなく周囲の管理職運用まで疑われます、なぜここまで話がこじれたのかと思う頃には手遅れです。

所定労働時間不足の対応はこの4ステップで決まる

ステップまず見るポイント具体的に確認することこの段階での結論飛ばした場合のリスク
STEP1管理監督者かどうか肩書きではなく実態(人事権限・出退勤裁量・待遇差)管理監督者/非管理監督者に分かれる名ばかり管理職と判断され、未払い残業に発展
STEP2不足の種類欠勤/清算不足(フレックス)/毎日の短時間同じ不足でも扱いは別欠勤と清算不足を混同して不当控除
STEP3職務への影響判断遅れ・部下対応・引継ぎ・現場混乱影響あり/影響なし時間だけを理由に処遇して反発・紛争
STEP4取るべき対応賃金(欠勤控除)か処遇(評価・配置・降格)かお金の話と処遇の話を分離感情的対立、処分の正当性が崩れる

管理監督者かどうかで、そもそもの土台が分かれる

所定労働時間不足への対応は、最初に管理監督者かどうかで道が分かれます。管理監督者であれば、時間そのものより職務遂行が重視され、そうでなければ通常の労働時間管理が前提になります。この分岐を飛ばすと、後の説明がすべて苦しくなります、最初に確認しておけばよかったと後から思う場面です。

不足の正体が「欠勤・清算不足・短時間」のどれかで扱いが変わる

次に見るべきは、不足の種類です。所定労働日に出ていない欠勤なのか、月や清算期間で届かない清算不足なのか、毎日の短時間の積み重ねなのかで、賃金や評価への影響はまったく異なります。ここを一括りにすると、合理性を欠いた対応になります、同じ不足だと思っていたという感覚が残ります。

職務遂行に支障が出ているかが分かれ目になる

時間が足りなくても、管理業務や部下対応に支障が出ていなければ、すぐに処遇の話にはなりません。逆に、判断の遅れや現場の混乱が生じていれば、時間ではなく職務不全として問題になります。見ているポイントがずれると、評価の理由が伝わりません、何を基準に見られているのか分からないと感じやすいところです。

賃金で処理するのか、処遇で調整するのかを分けて考える

最後に、対応を賃金の問題と処遇の問題に分けます。欠勤控除などの賃金対応と、評価・配置・降格といった処遇対応は同時に考えない方が整理しやすく、説明も一貫します。ここを混ぜると、感情的な対立に発展しやすいです、どちらの話をしているのか分からなくなる瞬間です。

欠勤控除できる?できない?

不足の状態欠勤控除できる?理由・考え方注意点・よくある失敗
欠勤(所定労働日に出勤していない)できる労務提供がなく、賃金支払いの前提を欠くため規程に欠勤控除の定めがないと揉めやすい
遅刻・早退(実労働が発生していない時間)原則できる欠勤と同様に、労務提供がない時間が明確分単位控除は運用が厳しすぎると反発が出やすい
清算不足(フレックス等で月の合計が不足)原則できない欠勤ではなく制度上の集計結果のため清算不足=欠勤扱いすると不当控除と指摘されやすい
毎日の短時間不足原則できない管理職運用と賃金控除が衝突しやすい分単位控除は「時間管理していないはずでは?」と言われやすい
管理監督者の時間不足条件付き欠勤が明確な場合のみ欠勤控除清算不足・短時間まで控除すると処分理由が不安定になる
規程未整備の状態できない控除の根拠が示せない後出しルールは必ずトラブルになる

欠勤の場合は、控除が前提になる

所定労働日に出勤していない、または遅刻・早退で労働していない時間が明確な場合、欠勤として賃金控除の対象になります。管理職であっても、この扱いが自動的に消えるわけではありません。欠勤を欠勤として処理しない運用が続くと、なぜこの人だけ違うのかという疑問が現場に残ります、ここは線を引くべきだったのではと思われやすい部分です。

清算不足は、制度がないと控除できない

月や清算期間で所定労働時間に届かない清算不足は、欠勤とは別物です。フレックスタイム制などで清算ルールが定められていない限り、不足分をそのまま控除すると不当控除と受け取られます。制度の前提を確認せずに控除すると、説明が後追いになります、規程に書いていなかったと気づく瞬間です。

毎日の短時間不足を分単位で引くのは危険

毎日少しずつ早く帰るケースを分単位で積み上げて控除すると、管理職の働き方と矛盾しやすくなります。時間ではなく役割で評価してきた運用と衝突し、恣意的だと受け取られがちです。短時間不足は、賃金より評価や指導で調整する方が整合します、ここで引くのは違う気がするという感覚が出やすい場面です。

規程がないまま控除すると必ず揉める

欠勤控除や清算不足の扱いが規程に定められていない状態で控除を行うと、根拠を問われたときに耐えられません。結果として、時間不足そのものよりも、運用の不透明さが問題になります。後から整えようとしても遅く、最初に決めておくべきでしたという話になりがちです。

フレックス×管理職で起きる「清算不足トラブル」はなぜ多い?

管理監督者にフレックスを当てているとズレが生まれる

管理監督者は労働時間規制の枠外で扱われるため、フレックスタイム制との相性がよくありません。制度上は清算期間やコアタイムがある一方、実態では裁量で動いているため、時間管理の基準が二重になります。この状態が続くと、清算不足が出ても扱いが定まらず、説明に迷います、どっちが正しいのか分からなくなる瞬間です。

清算不足をそのまま欠勤扱いにしてはいけない理由

フレックス運用中に生じた清算不足を、欠勤として賃金控除するのは危険です。欠勤は本来、所定労働日に労務提供がなかった場合を指し、清算不足とは性質が異なります。ここを同一視すると、制度の前提を無視した運用になり、合理性を失います、都合よく解釈していないかと疑われやすい場面です。

制度と実態のズレを放置すると何が起きる?

フレックスのルールと管理職の働き方が噛み合わないまま放置すると、時間不足の扱いが属人化します。人によって控除されたりされなかったりする状態は、不公平感を生み、最終的には制度そのものへの不信につながります。ここで手を打たないと、後から修正が難しくなります、今なら直せるのにと思う頃には広がっています。

懲戒・降格はできる?「時間」ではなく「職務」で見ましょう

見るポイント時間だけで判断した場合職務で判断した場合結果の安定性
判断の軸出勤時間・在席時間が足りない管理職としての職務遂行(判断・統率・指示)職務基準の方が高い
懲戒の可否原則不可・争点になりやすい職務不履行が明確なら可能職務基準であれば成立しやすい
降格・配置転換不当と主張されやすい役割不適合として説明できる職務基準であれば現実的
本人の納得感低い(基準が急に変わった印象)比較的高い(役割の話として理解されやすい)職務基準が有利
争点になりやすさ高い(時間管理との矛盾)低い(業務影響で説明可能)職務基準が有利
必要な証拠勤怠データのみ判断遅れ・現場混乱・指示不足の事実職務基準が有利
段階的対応難しい(即処分になりがち)指導→評価→配置→降格が可能職務基準が安全
よくある失敗「時間が足りないから処分」時間基準は失敗しやすい
安全な考え方「時間不足」ではなく「管理職としての職務不全」ここが分かれ目

勤務時間不足だけを理由にすると反発が強くなる

管理職の勤務時間が足りないという事実だけを前面に出すと、処分の正当性は弱くなります。管理職は時間ではなく役割で評価されているため、時間を理由にすると基準が急に変わった印象を与えます。その結果、本人の納得感が下がり、争点がずれていきます、なぜ今さら時間なのかと感じる場面です。

見るべきなのは管理職としての職務遂行

問題にすべきなのは、判断の遅れや部下への指示不足、引き継ぎの不備など、職務遂行への影響です。時間が短くても職場が回っていれば評価の話に留まり、時間が足りずに混乱が出ていれば職務不全として扱われます。ここを明確にすると、説明が一貫します、時間の話ではないと腑に落ちる瞬間です。

降格や配置転換は現実的な選択肢になる

改善が見られない場合、評価の引き下げや配置転換、降格といった対応は現実的です。懲戒に直行するより、役割の見直しとして位置づけた方が、トラブルになりにくく、組織運営にも合います。段階を踏まないと、処分が感情的に見えます、そこまでやる必要があったのかと思われやすいところです。

所定労働時間不足を放置した場合に起こるトラブル

欠勤控除の基準が揺れてトラブルになる

時間不足を曖昧なままにすると、欠勤控除をする人としない人が混在します。同じ管理職なのに扱いが違えば、不公平感が生まれ、説明を求められます。後から基準を作ろうとしても、その時点ではすでに遅く、なぜ今さら変えるのかという反発が出やすくなります、最初に決めておけばよかったと感じる場面です。

管理職の働き方が崩れて前例になる

一人の時間不足を見逃すと、それが前例になります。遅く来て早く帰る管理職がいても問題にならない空気が広がり、他の管理職の行動にも影響します。結果として、管理職全体の規律が緩み、現場の不満が蓄積します、誰も注意しなくなったという状況です。

名ばかり管理職・未払い残業の火種になる

管理監督者かどうかを曖昧にしたまま放置すると、時間不足の指摘がそのまま未払い残業の問題に転びます。勤怠を厳しく見始めた途端に、これまでの残業代を請求されるケースも珍しくありません。時間不足より大きなリスクに発展します、こんな話になるとは思っていなかったという結果です。

会社側はこの順で進めると揉めない

手順会社がやること確認・対応のポイントここを飛ばすと起きやすい問題
STEP1事実の整理勤怠データだけでなく、会議参加・判断タイミング・部下対応など業務実態も確認「時間しか見ていない」と反発される
STEP2管理監督者性の確認肩書きではなく、人事権限・裁量・待遇の実態を見る名ばかり管理職と主張される
STEP3不足の種類を切り分け欠勤/清算不足/短時間のどれかを明確にする欠勤控除・処分の根拠が崩れる
STEP4本人ヒアリング裁量・成果・現場影響を具体的に確認一方的だと受け取られる
STEP5職務への影響を整理判断遅れ・引継ぎ不備・部下混乱など事実ベースで整理「なぜ問題なのか」が伝わらない
STEP6指導・期待役割の明示在席要件・関与範囲・改善期限を具体化改善機会を与えていないと言われる
STEP7評価・配置で調整まずは評価反映・役割見直しを検討いきなり処分で紛争化
STEP8必要に応じて降格・懲戒職務不全が改善しない場合に限定処分の正当性を否定されやすい

まず集めるべき証拠は、時間だけでは足りない

勤怠データだけを見て判断すると、管理職の実態を捉えきれません。出退勤記録に加えて、会議への参加状況、意思決定のタイミング、部下とのやり取りなど、業務の動きも合わせて確認する必要があります。時間が短くても業務が回っている場合もあり、数字だけで決めていいのかと迷う瞬間が出てきます。

本人ヒアリングでは「よくある言い分」をそのままにしない

管理職本人からは「裁量で動いている」「成果は出している」といった説明が出やすいです。これを否定するのではなく、どの業務にどれだけ関与しているか、現場にどんな影響が出ているかを具体的に確認します。話を聞いているうちに、論点がずれていると気づく場面もあります。

指導・評価・処遇は一本の流れでつなげる

時間不足の指摘、業務上の期待、評価への反映、役割の見直しは、バラバラに行うと不信感を生みます。最初から一連の流れとして示すことで、感情的な対立を避けやすくなります。途中で基準が変わると納得されません、そこが一番怖いところです。

就業規則・賃金規程はどこを直すべき?

見直し箇所規程に入れるべき内容なぜ必要か未整備のまま起きやすいトラブル
管理職・管理監督者の定義肩書きではなく実態基準(人事権限・裁量・待遇)名ばかり管理職を防ぐため未払い残業・管理職扱いの否定
勤怠の基本ルール管理職の出退勤・遅刻・早退の扱い「自由」と誤解されるのを防ぐ管理職だけ甘いという不満
欠勤の定義所定労働日に労務提供がない状態欠勤控除の根拠を明確にする不当控除と指摘されやすい
欠勤控除の方法控除単位(半日・日・時間)と計算方法恣意的運用を防ぐ人によって控除が違う
清算不足の扱い欠勤と区別して明記(控除対象か否か)清算不足=欠勤の誤解防止フレックス運用で紛争
フレックス対象者管理監督者を含む/含まないの明記制度と実態のズレを防ぐ清算不足トラブルが頻発
承認フロー誰が欠勤・早退を承認するか判断の属人化防止後から否認される
記録・証跡勤怠・申請・指導記録の保存説明責任を果たすため言った言わないの争い
評価・処遇との連動職務不全が評価・配置に反映される旨時間でなく職務評価を明確化処分理由が不明確
例外対応育児・介護・通院などの扱い一律運用の弊害回避不公平・差別と受け取られる

管理職の扱いが曖昧だと、時間不足は必ず揉める

管理職の勤怠をどう扱うかが規程に書かれていないと、運用は人任せになります。管理監督者の定義、対象者の範囲、出退勤の裁量の有無が曖昧なままでは、時間不足を指摘するたびに説明が変わります。規程が土台にない運用は長く続きません、これで本当に通るのだろうかと不安が残ります。

「欠勤」と「清算不足」を同じ箱に入れない

欠勤は所定労働日に労務提供がなかった状態を指し、清算不足は制度上の集計結果です。この二つを同じ扱いにすると、賃金控除の根拠が崩れます。規程上は、欠勤控除の対象と方法、清算不足の扱いを分けて定める必要があります。ここを一行で済ませると後で困ります、そんなつもりではなかったと言い訳が増えます。

承認フローと記録ルールがないと運用が止まる

誰が欠勤や早退を承認するのか、どの記録を残すのかが決まっていないと、現場は動きません。管理職本人の自己判断に任せきりにすると、基準が人によって変わります。最低限の承認フローと記録の保存期間を決めておくことで、説明が一貫します、そこまで決める必要があるのかと感じても後で効いてきます。

管理職本人はどう見られている?評価が下がる分かれ目

「成果が出ていれば問題ない」は通用しなくなる

成果が出ていても、管理職としての役割が十分に果たされていなければ評価は下がります。判断が遅れる、部下への指示が行き届かない、引き継ぎが雑になるといった状態は、時間の長短とは別に評価に影響します。数字さえ出ていればいいと思っていたという感覚が、ここでズレ始めます。

見られているのは在席時間ではなく影響の大きさ

管理職に求められるのは、常に長く職場にいることではなく、必要な場面で意思決定し、現場を支えることです。短い時間でも要所を押さえていれば問題になりにくく、逆に不在が続いて現場が混乱すれば評価は下がります。どこを見られているのか分からないと感じる場面が減っていきます。

ここを直せば評価は持ち直せる

出退勤の時間そのものより、連絡の取りやすさ、判断のスピード、引き継ぎの質を改善することで、評価は回復します。管理職として最低限求められる関与を明確にし、実行すれば十分に挽回可能です。何から直せばいいのか分からなかったという状態から抜け出せます。

よくある勘違い・Q&A

月の所定労働時間に足りないだけで欠勤扱いになる?

月の合計が所定に届かないからといって、自動的に欠勤になるわけではありません。欠勤は所定労働日に労務提供がなかった場合を指し、清算不足とは性質が異なります。ここを混同すると、控除の根拠が弱くなります、同じ不足なのに扱いが違うのかと疑問が浮かびやすいところです。

管理監督者なら欠勤控除は一切できない?

管理監督者であっても、欠勤があれば欠勤として扱われます。管理監督者だから賃金控除が完全にできない、という理解は誤りです。ただし、清算不足や短時間不足まで一律に控除すると問題が生じます、どこまで許されるのか迷う瞬間です。

早退が多い管理職は、どこから問題になる?

早退そのものより、職務への影響が問題になります。会議が回らない、判断が遅れる、部下が困っているといった状況が続けば、評価や役割の見直しにつながります。時間だけを理由にするより、影響を基準に整理した方が納得されやすいです、ここが線引きなのかと感じる場面です。

まとめ

結論から言うと、管理職の所定労働時間不足は「時間が足りないかどうか」で判断すると必ず揉めるため、管理監督者かどうか・不足の種類・職務への影響を切り分けて、賃金の話と処遇の話を分けて扱うことが欠かせません。

欠勤なのか清算不足なのかを曖昧にしたまま控除や指導を行うと、未払い残業や不当処分のリスクが広がり、結果的に時間不足以上の問題を招きます。

時間ではなく職務で評価し、制度で線を引く運用に整えることで、「なぜこの対応なのか」が自然に伝わり、管理職本人にも現場にも無理が残りません、ここまで整理されていれば迷う場面は大きく減ります。

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