はじめに
「PERT図って何を表しているの?」
「図を見ても、作業の順番やクリティカルパスとの関係がよく分からない」と感じていませんか。
プロジェクトの計画を立てる際、複数の作業が同時に進み、それぞれに必要な日数や前後関係があると、どの作業を先に進めればよいのか整理するのが難しくなりますよね。
この記事では、PERT図の基本的な意味から見方、具体的な書き方、クリティカルパスとの関係まで、順を追って説明していきます。
PERT図とは?
PERT図は、プロジェクトに含まれる複数の作業について、どの作業をどの順番で進めるのか、また完了までにどの程度の期間が必要なのかを整理するために使われます。
ここでは、PERT図の基本的な仕組みと、どのような目的や場面で活用されるのかを順に説明します。
PERT図
PERT図は、プロジェクトに必要な作業を線や矢印でつなぎ、作業の順序や前後関係を整理する手法です。
各作業に必要な期間を設定することで、プロジェクト全体の流れや完了までにかかる期間を把握しやすくなります。
また、作業が遅れた場合に、その後のスケジュールへどのような影響が出るのかも確認できます。
PERT図を使う目的と活用される場面
PERT図は、複数の作業が関係するプロジェクトで、作業の順序や期間を分かりやすく整理するために使われます。
特に作業数が多く、前後関係が複雑な場合に、どの作業から進める必要があるのかを確認するのに役立ちます。
プロジェクト開始前の計画づくりだけでなく、進行中に遅れが生じた際の影響を確認するときにも活用できます。
PERT図を構成する要素
PERT図を正しく読み書きするには、図の中で作業や作業の開始・終了を示す要素がどのように表現されているかを理解する必要があります。
ここでは、PERT図の基本構造と、作業同士の依存関係を表す方法について順に説明します。
作業・イベント・矢印で表す基本構造
PERT図は、作業・イベント・矢印の3つの要素を使って、プロジェクトの進行順序を表します。
作業は実際に行う工程、イベントは作業の開始や完了を示す節目、矢印は作業同士のつながりを示すものです。
これらを図上でつなぐことで、作業の流れや前後関係を確認しやすくなります。
作業同士の依存関係を表す方法
PERT図では、ある作業を始めるために別の作業を終える必要がある場合、その前後関係を矢印で表します。
先に行う作業から次の作業へつなぐことで、どの作業を終えてから次へ進むのかが分かりやすくなります。
複数の作業が関係する場合も、矢印をたどることで作業同士の依存関係を確認できます。
PERT図の見方
PERT図は、矢印やイベントの位置、作業期間を確認することで、プロジェクト全体の作業順序や完了までの期間を読み取れます。
ここでは、PERT図の基本的な読み方からクリティカルパスの確認方法、具体例を使った読み解き方まで順に説明します。
作業の順番や前後関係を読み取る方法
PERT図では、開始点から矢印の向きに沿ってたどることで、作業の順番や前後関係を確認できます。
同じイベントに複数の作業がつながっている場合は、どの作業の完了を待って次へ進むのかを確認しましょう。
矢印を順番に追うことで、プロジェクト全体の流れを把握しやすくなります。
期間の把握とクリティカルパスを確認する方法
各作業に設定された期間を確認し、開始点から終了点までの経路ごとに期間を合計します。
複数の経路がある場合、そのなかで最も長い経路がクリティカルパスです。
クリティカルパス上の作業が遅れると全体の完了時期にも影響しやすいため、優先して進捗を確認する必要があります。
具体例で見るPERT図の読み解き方
たとえば、作業Aが3日、作業Bが2日、作業Cが4日で、Aの完了後にBとCを始めるとします。
A→Bは合計5日、A→Cは合計7日となるため、この場合は最も長いA→Cがクリティカルパスです。
このように各経路の期間を比較すると、プロジェクト全体にかかる期間や、進行に大きく影響する作業を読み取れます。
PERT図の書き方を手順で解説
PERT図を作成するときは、いきなり図を書き始めるのではなく、まずプロジェクトに必要な作業を洗い出し、それぞれの順序や関係性を整理することが大切です。
ここでは、PERT図を作成する流れを4つの手順に分けて順に説明します。
必要な作業を洗い出して整理する
まずは、プロジェクトの完了までに必要な作業をすべて書き出し、工程ごとに整理します。
作業名は具体的に記載し、同じ工程が重複していないか、必要な作業が抜けていないかも確認しましょう。
全体の作業を整理できたら、次の手順へ進みます。
作業の順序と関係性を決めて図に配置する
洗い出した作業を確認し、どの作業を先に終える必要があるのか、前後関係を整理します。
先に行う作業から次の作業へ矢印をつなぎ、同時に進められる作業は分けて配置しましょう。
図にすることで、作業の順序やつながりが分かりやすくなります。
各作業の期間を設定して全体の流れを確認する
それぞれの作業に必要な日数を設定し、PERT図に記載します。
開始点から終了点まで矢印をたどりながら、経路ごとに作業期間を合計しましょう。
複数の経路がある場合は期間を比較することで、プロジェクト全体のスケジュールを把握しやすくなります。
クリティカルパスを確認して遅延リスクを把握する
経路ごとの期間を計算したら、開始点から終了点までの合計期間が最も長いクリティカルパスを確認します。
この経路に含まれる作業が遅れると、プロジェクト全体の完了時期にも影響する可能性があります。
そのため、特に注意して進捗を確認したい作業として把握しておきましょう。
PERT図とクリティカルパスの関係
PERT図では、複数の作業経路をたどることで、プロジェクト全体の完了時期に影響するクリティカルパスを確認できます。
ここでは、クリティカルパスがプロジェクト期間を決める理由と、PERT図を使って確認するメリットを順に説明します。
クリティカルパスがプロジェクト期間を決める理由
クリティカルパスは、プロジェクトの開始点から終了点までの経路のうち、作業期間の合計が最も長い経路です。
この経路上の作業をすべて終える必要があるため、クリティカルパスの所要期間がプロジェクトの最短完了期間となります。
途中の作業が遅れると、プロジェクト全体の完了時期にも影響する可能性があります。
PERT図でクリティカルパスを確認するメリット
PERT図では、開始点から終了点までの経路と、それぞれにかかる期間を図上で確認できます。
経路ごとの期間を比較してクリティカルパスを特定することで、遅れが全体のスケジュールに影響しやすい作業が分かります。
注意すべき作業を把握しておけば、優先的に進捗を確認し、遅延にも早めに対応しやすくなります。
PERT図を使うメリットと注意点
PERT図を使うと、プロジェクトに含まれる作業の順序や期間を図で整理できるため、全体の流れや遅延が発生しやすい作業を確認しやすくなります。
ここでは、PERT図を使うことで得られるメリットと、複雑なプロジェクトで利用するときの注意点を順に説明します。
作業全体の流れや遅延リスクを把握しやすくなる
PERT図では、各作業を矢印でつなぐことで、開始から終了までの流れを1つの図で確認できます。
作業ごとの期間も記載するため、どの作業の遅れが後続の工程に影響するのかを把握しやすい点が特徴です。
特にクリティカルパスを確認すれば、プロジェクト全体の完了時期に影響しやすい作業を見つけられます。
複雑なプロジェクトでは管理方法を工夫する必要がある
作業数や前後関係が増えると、PERT図の矢印が多くなり、作業同士のつながりが分かりにくくなることがあります。
その場合は、工程や作業グループごとに図を分けると、必要な範囲を確認しやすくなります。
図を分ける際は、それぞれの開始点と終了点を明確にし、全体のつながりを追えるようにしておきましょう。
まとめ
PERT図は、作業の順序や期間、前後関係を整理し、プロジェクト全体の流れを把握するための手法です。
クリティカルパスを確認することで、遅れが全体のスケジュールに影響しやすい作業も見つけられます。
作成するときは、必要な作業を洗い出し、順序や期間を整理して図につなげていきましょう。
プロジェクトの進行を分かりやすく整理したいときに、PERT図を活用してみてください。