目次
はじめに
「プロジェクトマネージャ試験ってどんな試験なの?」「難易度はどれくらいで、自分でも合格できるのかな?」と感じて、受験するか迷っていませんか。
たとえば、仕事でプロジェクトを任される機会が増え、「体系的に学びたい」と思いながらも、試験内容や出題範囲が分からず、どこから手をつければいいのか分からず手が止まってしまう場面は少なくありませんよね。
プロジェクトマネージャ試験は、単に知識量を問う試験ではなく、実務での判断力や記述力も求められる資格です。
この記事では、試験の概要から出題内容、難易度の目安までを整理しながら、自分に合っているかどうかを判断できるように順を追って説明していきます。
プロジェクトマネジメント試験とは?

プロジェクトマネジメント試験(プロジェクトマネージャ試験)は、IT分野におけるプロジェクトを統括できる人材かどうかを評価する国家試験ですが、「どのような内容が出題されるのか」「他の資格と比べてどの位置にあるのか」が分かりづらく、全体像をつかめずに手が止まってしまうことも少なくありません。
まずは試験の基本的な概要を整理したうえで、情報処理技術者試験の中でどのレベル・位置づけにあるのかを順番に確認していきます。
プロジェクトマネージャ試験(PM試験)の概要
プロジェクトマネージャ試験(PM試験)は、情報処理技術者試験の区分の一つで、IPA(情報処理推進機構)が実施する国家試験です。
試験は年1回、秋期に実施され、午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱの4区分で構成されます。
午前Ⅰは四肢択一式で50問中30問以上の正答が必要で、午前Ⅱは四肢択一式で25問中15問以上の正答が必要です。
午後Ⅰは記述式で3問中2問を選択し、各問100点満点中60点以上で合格となります。
午後Ⅱは論述式で2問中1問を選択し、120分以内に800〜1,600字程度の論文を作成し、60点以上で合格となります。
試験全体は同一日に実施され、すべての区分で基準点以上を取得した場合のみ合格となります。
対象はプロジェクトの計画立案、進捗管理、品質管理、リスク対応を担当する実務経験者であり、ITプロジェクト全体を統括できる能力が問われます。
情報処理技術者試験における位置づけ
プロジェクトマネージャ試験(PM試験)は、情報処理技術者試験の中で「高度試験(レベル4)」に分類される区分です。
情報処理技術者試験はレベル1からレベル4までの4段階に分かれており、レベル4は最上位に位置づけられています。
レベル4にはプロジェクトマネージャ試験のほか、システムアーキテクト試験やITストラテジスト試験などが含まれており、いずれも実務での意思決定や統括を担う人材を対象としています。
プロジェクトマネージャ試験はその中でも、プロジェクト全体の計画・実行・管理を統括する役割に特化した試験として位置づけられており、単なる知識確認ではなく、記述式や論述式を通じて実務レベルの判断力や対応力が評価される構成になっています。
プロジェクトマネジメント試験の試験内容

プロジェクトマネジメント試験の内容は、「どの科目があるのか」「それぞれで何が問われるのか」を正しく理解しておかないと、対策の方向性がずれてしまいます。
特に午前・午後で出題形式や求められる解答方法が大きく異なるため、全体の構成を把握したうえで学習を進めることが重要です。
まずは試験がどのような構成になっているのかを整理し、そのうえで各試験の出題形式を順番に確認していきます。
試験構成(午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱ)
試験は午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱの4区分で構成され、すべて同一日に実施されます。
午前Ⅰは四肢択一式で50問出題され、30問以上の正答が必要です。
午前Ⅱは四肢択一式で25問出題され、15問以上の正答が必要です。
午前Ⅰまたは午前Ⅱで基準点に達しない場合、その時点で不合格となり午後試験は採点されません。
午後Ⅰは記述式で3問中2問を選択して解答し、各問100点満点中60点以上が必要です。
午後Ⅱは論述式で2問中1問を選択し、120分以内に800〜1,600字で論文を作成し、60点以上で合格となります。
最終的な合格は、4区分すべてで基準点以上を取得した場合に限られます。
各試験の出題形式
午前Ⅰと午前Ⅱは四肢択一式で出題され、提示された4つの選択肢から正解を1つ選択して解答します。
午前Ⅰは基礎的なIT知識を問う問題が中心で、午前Ⅱはプロジェクトマネジメントに関する専門知識が問われます。
午後Ⅰは記述式で出題され、問題文に示されたプロジェクトの状況や条件を読み取り、設問ごとに50〜200字程度で具体的な対応や判断内容を記述します。
午後Ⅱは論述式で出題され、与えられたテーマに対して自らの経験や前提条件を設定したうえで、課題、対応策、結果を一貫した流れで800〜1,600字程度にまとめて記述します。
出題形式が選択式から記述式、論述式へと段階的に変わるため、知識の正確さだけでなく、状況に応じた判断内容を文章で具体的に表現できるかが評価されます。
プロジェクトマネジメント試験の難易度

プロジェクトマネジメント試験は難関資格として知られていますが、「どの程度の合格率なのか」「どんなレベルの知識やスキルが求められるのか」が分からないと、自分が目指せる試験なのか判断しづらくなります。
難易度を正しく把握するためには、数値としての合格率と、実際に必要とされる知識・スキルの両方を押さえることが重要です。
まずは合格率の目安を確認し、そのうえで求められる知識・スキルの内容を具体的に見ていきます。
合格率
プロジェクトマネージャ試験(PM試験)の合格率は毎年13%前後で推移しており、受験者100人に対して合格者は13人程度にとどまります。
例えば直近数年では12%〜15%の範囲で変動しており、年度によって大きく上下することはありません。
合格率が低い理由は、午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱの4区分すべてで60点以上を取得する必要があり、どれか1つでも基準点に達しない場合は不合格となるためです。
そのため、1つの分野だけで高得点を取っても合格にはならず、すべての試験区分で安定して60点以上を取れる実力が求められます。
求められる知識・スキル
プロジェクトマネージャ試験(PM試験)では、プロジェクトの計画・実行・管理に関する知識と、それを問題文の条件に合わせて具体的に判断し記述するスキルが求められます。
午前Ⅱではスコープ管理、スケジュール管理、コスト管理、品質管理、リスク管理などの分野から出題され、25問中15問以上を正答できる知識量が必要です。
午後Ⅰでは与えられたプロジェクトの前提条件を読み取り、設問ごとに50〜200字で対応策や判断内容を記述するため、設問ごとに条件を正確に反映した文章を作成できる力が求められます。
午後Ⅱでは120分で800〜1,600字の論文を作成し、課題、原因、対応、結果を一貫した構成で記述する必要があるため、時間内に構成を組み立てて文章を完成させる記述力が必要です。
これらの試験区分すべてで60点以上を取得する必要があるため、知識だけでなく、条件に応じて具体的な対応を文章で示すスキルが求められます。
プロジェクトマネジメント試験はどんな人に向いているか

プロジェクトマネジメント試験は誰でも受けられる資格ですが、「どのような経験や立場の人に向いているのか」「取得することでどんなメリットがあるのか」を把握しておかないと、自分に必要な資格か判断しにくくなります。
特に実務経験との関連性やキャリアへの影響を整理しておくことが重要です。まずは受験対象となる人の特徴を確認し、そのうえで取得するメリットを具体的に見ていきます。
受験対象者
プロジェクトマネージャ試験(PM試験)の受験対象者は、プロジェクトの計画立案、進捗管理、品質管理、リスク対応を担当した経験を持つ実務者です。
具体的には、5人以上のチームをまとめて、3か月以上の開発や導入プロジェクトでスケジュール作成、工数見積、進捗報告、課題管理を担当した経験がある人が想定されています。
午後Ⅰでは与えられたプロジェクト条件に基づいて50〜200字で対応策を記述し、午後Ⅱでは120分で800〜1,600字の論文を作成する必要があるため、実務で自ら判断し対応した内容を文章として具体的に説明できる人が対象となります。
午前Ⅱで25問中15問以上を正答できる知識と、4区分すべてで60点以上を安定して取得できる実力が必要なため、プロジェクト全体を担当した経験がある人に向いています。
取得するメリット
プロジェクトマネージャ試験(PM試験)を取得すると、プロジェクトの計画立案から進捗・品質・リスク管理までを一貫して担当できる能力を、国家試験として証明できます。
合格率が約13%と低く、午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱの4区分すべてで60点以上を取得する必要があるため、合格者は一定水準以上の実務能力を持つ人材として評価されます。
その結果、社内ではプロジェクト責任者への任命や、5人以上のチームを担当する案件へのアサインにつながりやすくなります。
また、転職市場では募集要件に「情報処理技術者試験レベル4」が含まれる求人に応募できるため、年収条件や担当範囲の選択肢が広がります。資格として明確な基準で能力を示せるため、経験だけでは判断されにくい場面でも評価されやすくなります。
まとめ
プロジェクトマネージャ試験(PM試験)は、情報処理技術者試験の中で最上位にあたるレベル4に位置づけられた国家試験で、プロジェクト全体を統括する実務能力が問われます。
試験は年1回、午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱの4区分で構成され、すべての区分で60点以上を取得しなければ合格になりません。午前は四肢択一式、午後Ⅰは記述式、午後Ⅱは800〜1,600字の論述式で出題されるため、知識だけでなく、条件に応じた判断を文章で具体的に示す力が必要です。
合格率は約13%で推移しており、安定して各区分で基準点を超える実力が求められます。受験対象は、5人以上のチームで3か月以上のプロジェクトを担当し、計画作成や進捗管理、リスク対応を行った経験を持つ実務者です。
取得することで、国家資格としてプロジェクト統括能力を証明でき、社内での責任者ポジションへの任命や、より条件の良い求人への応募につながります。