はじめに
「PMPは取得しても意味がないと聞いたことがあるけれど、本当なのだろうか」
「受験料や学習時間に見合うだけの価値があるのか知りたい」
「実際の現場で評価される資格なのか、それとも資格を持っているだけでは役に立たないのだろうか」
このような疑問や悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
PMPは世界的に知名度の高いプロジェクトマネジメント資格ですが、インターネット上では「意味ない」「役に立たない」といった意見を見かけることもあります。
この記事では、なぜPMPが意味ないと言われるのか、その理由を順番に整理しながら解説します。
PMPが「意味ない」と言われる理由
PMPは世界的に認知度の高い資格ですが、一方で「意味ない」「実務では役立たない」といった意見を目にすることもあります。
ここでは、PMPが「意味ない」と言われる代表的な理由について、それぞれの背景を整理して見ていきましょう。
資格だけでは実務力を証明できないと言われるため
PMPは、プロジェクトマネジメントの知識や試験に合格した実績を示せる資格です。
しかし、どのくらいの規模のプロジェクトを担当したのか、どのような成果を上げたのかまでは資格だけでは分かりません。
そのため、採用や社内評価では、PMPの有無だけでなく、担当した案件やチーム規模、実際の成果などの実務経験も重視される傾向があります。
日本では必須ではない企業も多いため
日本では、PMPを応募条件や昇進条件にしていない企業も多く、資格がなくてもプロジェクトマネージャーとして活躍している人は少なくありません。
採用や社内評価では、資格の有無だけでなく、担当した案件やプロジェクトの規模、チームをまとめた経験などの実績が重視される傾向があります。
取得コストに対して効果を感じにくい人もいるため
PMPを取得するには、受験料だけでなく35時間の講習費や教材費が必要になり、総額で10万円〜30万円程度かかることがあります。
また、試験対策のために多くの学習時間を確保する必要があります。
一方で、取得後に昇給や業務内容に大きな変化がなかったり、転職先で資格が重視されなかったりすると、費用や時間に見合う効果を感じにくいこともあります。
現場では経験重視という考え方もあるため
プロジェクトの現場では、資格の有無よりも実際にどのような案件を担当してきたかが重視されることがあります。
たとえば、大規模プロジェクトの進行管理や、複数の関係者との調整などは、実務を通じて身につく力と考えられています。
そのため、PMPを持っていても実務経験が少なければ高く評価されにくく、反対に資格がなくても豊富な経験を持つ人が評価されることもあります
それでもPMPに意味があると言われる理由
PMPに対して否定的な意見がある一方で、実際には取得後に仕事の進め方が変わったり、評価やキャリアの幅が広がったりしたと感じる人も少なくありません。
ここでは、PMPに意味があると言われる主な理由について詳しく見ていきましょう。
プロジェクト管理を体系的に学べる
PMPの学習では、立ち上げから終結までのプロジェクトの流れや、スケジュール管理、コスト管理、リスク管理などを体系的に学べます。
実務では担当する業務によって経験できる範囲が偏ることもありますが、PMPを学ぶことでプロジェクト全体を俯瞰して考える視点を身につけやすくなります。
そのため、経験だけでは断片的になりがちな知識を整理しながら学べる点に価値があると言われています。
外資系や大規模案件で評価されることがある
外資系企業や大規模プロジェクトでは、プロジェクトマネージャーの選定条件としてPMPが評価されることがあります。
共通のプロジェクトマネジメント知識を持っていることを示せるため、求人票で歓迎条件や応募条件に含まれているケースも少なくありません。
そのため、すべての企業で必須というわけではありませんが、外資系企業への転職や大規模案件に携わりたい人にとっては、評価につながる資格として意味があると言われています。
転職や案件応募で条件になる場合がある
転職市場では、プロジェクトマネージャーやPMOの求人で、PMP保有者を歓迎条件や応募条件としている企業があります。
また、業務委託やコンサルティング案件でも、PMPが応募要件として求められることがあります。
そのため、資格がないと応募できる求人や案件が限られる場合もあります。
共通言語としてコミュニケーションしやすくなる
PMPでは、スコープやリスク、ステークホルダーなど、プロジェクト管理で使われる用語や考え方を共通の基準で学びます。
そのため、同じ知識体系を理解しているメンバー同士であれば、会議や資料作成の際に認識のズレが起こりにくくなります。
また、進捗報告や課題管理の進め方も共有しやすくなるため、プロジェクト関係者とのコミュニケーションが円滑になりやすい点に、PMPの価値があると言われています。
PMPが役立つ人・役立ちにくい人
PMPは誰にとっても同じ価値を持つ資格ではありません。現在の仕事内容や今後のキャリア目標によって、取得によるメリットの大きさは変わります
また、資格だけで評価が決まるわけではなく、実務経験との組み合わせも重要です。
ここでは、PMPが役立ちやすい人の特徴と、必ずしも取得を優先しなくてよい人の特徴、そして実務経験との関係について解説します。
PMPが役立ちやすい人
PMPは、プロジェクトマネージャーやPMOとして働いている人、または今後その職種を目指している人に役立ちやすい資格です。
外資系企業への転職を考えている人や、大規模プロジェクトに携わる人にとっても活用の機会があります。
特に、進捗管理や予算管理、リスク管理、関係者との調整を日常的に行う立場であれば、学んだ内容を実務に生かしやすくなります。
無理に取得しなくてもよい人
現在の業務でプロジェクト管理を担当しておらず、今後もプロジェクトマネージャーやPMOを目指す予定がない人は、無理にPMPを取得しなくてもよい場合があります。
また、勤務先でPMPが評価対象になっていなかったり、業務で進捗管理や予算管理、リスク管理を行う機会が少なかったりすると、学んだ内容を活用しにくいこともあります。
そのため、取得後の活用目的が明確でない場合は、無理にPMP取得を優先しなくてもよいと言えるでしょう。
実務経験とのバランスが重要
PMPの知識だけで実際のプロジェクトを成功させることは難しく、反対に実務経験だけでは考え方に抜け漏れが生じることもあります。
実際の案件で経験を積みながら、PMPで学んだ手法や考え方を活用することで、理解をより深めやすくなります。
また、採用や評価では資格の有無だけでなく、担当した案件や成果などの実績も重視される傾向があります。
そのため、PMPは単独で価値を判断するものではなく、実務経験と組み合わせて生かすことが大切だと言えるでしょう。
PMPを取るべきか迷ったときの判断ポイント
PMPの取得には受験資格の準備や学習時間、受験費用が必要になるため、「とりあえず取得しておこう」と考えるよりも、自分にとって本当に必要かを事前に整理することが大切です。
ここでは、PMPを取得するべきか迷ったときに確認したい判断基準について見ていきましょう。
現在の仕事で必要性があるか確認する
まずは、現在の仕事でPMPの知識を使う場面があるかを確認してみましょう。
プロジェクトの進捗管理や予算管理、関係者との調整を担当している場合は、学んだ内容を実務に生かしやすくなります。
また、勤務先の昇進条件や資格手当にPMPが含まれているかも確認しておくと安心です。
転職やキャリアで求められているか考える
将来応募したい企業や案件で、PMPが求められているかを事前に確認しておくことも大切です。
求人票の応募条件や歓迎条件にPMPが記載されていれば、取得によって応募できる選択肢が広がる可能性があります。
一方で、希望する職種や業界でほとんど求められていない場合は、取得の優先度が高くないこともあります。
目指すキャリアに必要な条件を確認したうえで、受験料や学習時間をかける価値があるか判断するとよいでしょう。
学習時間や費用に見合うか整理する
PMP取得には、受験料や講習費、教材費を含めて10万円〜30万円程度の費用がかかることがあります。
また、試験対策には数十時間から100時間以上の学習時間が必要になる場合もあります。
そのため、取得後に応募できる求人が増えるのか、昇進やキャリアアップにつながるのかを事前に考えておくことが大切です。
期待できる効果と必要な費用・時間を比較することで、自分にとって投資に見合う資格か判断しやすくなるでしょう。
まとめ
PMPは世界的に認知度の高い資格ですが、資格を持っているだけで実務力が証明されるわけではありません。
そのため、「意味ない」と言われることもあります。
一方で、プロジェクト管理を体系的に学べることや、転職・大規模案件で評価されることなど、仕事やキャリアによっては大きなメリットを感じられる資格でもあります。
大切なのは、「PMPが必要かどうか」を他人の評価だけで判断しないことです。
現在の仕事でプロジェクト管理に関わっている人や、今後プロジェクトマネージャーやPMOを目指したい人にとっては、知識を整理し、キャリアの選択肢を広げるきっかけになるでしょう。
反対に、今の仕事や将来のキャリアで活用する予定がない場合は、無理に取得を急ぐ必要はありません。
受験料や学習時間も含めて、自分にとって本当に必要な資格かどうかを考えたうえで判断することが大切です。
PMPは、誰にでも必須の資格ではありません。
しかし、実務経験と組み合わせて活用できる環境にある人にとっては、長く役立つ価値のある資格と言えるでしょう。