目次
はじめに
「リスクマネジメントとは、具体的に何をすることなの?」
「仕事でリスクを管理するように言われたけれど、どこから始めればいい?」と迷っていませんか。
新しい事業やプロジェクトを進めるとき、納期の遅れや予算超過などが気になっても、起こるか分からない問題にどこまで備えるべきか判断しにくいことがありますよね。
この記事では、リスクマネジメントの意味や目的、具体例に加えて、リスクの洗い出しから評価、対応、見直しまでの進め方を紹介します。
リスクマネジメントとは?

リスクマネジメントとは、企業活動で起こる可能性がある損失や問題を事前に把握し、発生する確率や影響の大きさに応じて対応する取り組みです。
ここでは、リスクマネジメントの意味を確認したうえで、企業が取り組む目的と重要とされる理由を説明します。
リスクマネジメントとは?
リスクマネジメントとは、企業活動で起こり得る損失や問題を事前に把握し、対策を考える取り組みです。
まず想定されるリスクを洗い出し、発生する可能性や影響の大きさを確認します。
その結果をもとに優先順位を決め、リスクを回避したり影響を抑えたりする対策を進めます。
企業がリスクマネジメントを行う目的
企業がリスクマネジメントを行う目的は、問題が発生した際の損失や事業への影響を抑えることです。
事前にリスクを把握して対策を準備しておけば、問題が起きても落ち着いて対応しやすくなります。
業務の停止や損失の拡大を防ぎ、事業を安定して続けることにつながります。
リスクマネジメントが重要とされる理由
リスクマネジメントが重要なのは、問題が起きてから対応すると、被害や業務への影響が広がるおそれがあるためです。
事故や災害、情報漏えい、取引先の倒産などは、いつ発生するか予測できないこともあります。
万が一の事態に備えるためにも、起こり得るリスクを把握し、必要な対策を考えておくことが大切です。
企業におけるリスクマネジメントの具体例
企業が管理すべきリスクは、売上や資金繰りだけでなく、従業員の働き方や情報管理、災害への備えなど幅広い分野にあります。
ここでは、企業で想定されるリスクを4つの分野に分けて具体例を紹介します。
経営・財務に関するリスク
経営・財務に関するリスクには、取引先の倒産によって売掛金を回収できなくなるケースがあります。
予定していた入金がなくなると、仕入代金や人件費などの支払いに影響する可能性があります。
資金不足を防ぐためにも、取引先の経営状況や支払状況を定期的に確認することが大切です。
人材・労務に関するリスク
人材・労務に関するリスクには、従業員の長時間労働が挙げられます。
残業が続くと心身への負担が大きくなり、体調不良や休職につながるおそれがあります。
従業員の健康を守るためにも、労働時間を把握し、必要に応じて業務量や勤務時間を見直しましょう。
情報セキュリティやシステムに関するリスク
情報セキュリティやシステムに関するリスクには、サイバー攻撃による情報漏えいがあります。
顧客情報や社内情報が外部に流出すると、情報の悪用や業務への支障につながるおそれがあります。
こうした被害を防ぐためにも、不正アクセスへの対策やアクセス権限の管理を徹底することが大切です。
災害や事故に関するリスク
災害や事故に関するリスクには、地震によって事業が停止するケースがあります。
建物や設備が被害を受けると、通常どおりに業務を進められなくなる可能性があります。
万が一の事態に備え、災害時の対応手順や業務を再開する方法を事前に決めておきましょう。
リスクマネジメントと関連する言葉の違い
リスクマネジメントには、リスクアセスメントやリスクヘッジ、クライシスマネジメントなど、似た言葉があります。
それぞれの意味と違いを以下の表にまとめました。
| 用語 | 意味・役割 |
|---|---|
| リスクマネジメント | リスクの把握から評価、対策、見直しまでを管理する取り組み |
| リスクアセスメント | リスクを特定し、発生する可能性や影響の大きさを評価すること |
| リスクヘッジ | 想定される損失を避けたり、小さくしたりするための対策 |
| クライシスマネジメント | 重大な問題が発生した際に、被害の拡大防止や復旧を進める取り組み |
リスクアセスメントはリスクを評価する過程、リスクヘッジは損失を抑えるための対応を指します。
一方、クライシスマネジメントは、重大な問題が発生した際の対応に重点を置く点が特徴です。
リスクマネジメントを進める基本的な流れ
リスクマネジメントは、想定されるリスクを挙げるだけでなく、影響の大きさを確認して必要な対応まで決めることが重要です。
ここでは、リスクの特定から対応後の見直しまで、リスクマネジメントを進める基本的な流れを4つの段階に分けて説明します。
リスクを特定する
まず、事業や業務で発生する可能性があるリスクを洗い出します。
業務の工程ごとに起こりそうな問題を確認し、その原因や内容を整理していきます。
リスクを具体的に把握しておくことで、次の分析や評価を進めやすくなります。
リスクを分析・評価して優先順位を決める
洗い出したリスクについて、発生する可能性と損失の大きさを確認します。
発生しやすく、損失も大きいリスクほど、優先的に対応する必要があります。
同じ基準でリスクを比較し、どの対策から取り組むべきかを決めましょう。
リスクへの対応方法を決めて実行する
優先順位に沿って、それぞれのリスクに合った対応方法を決めます。
リスクを回避するのか、発生する可能性や損失を減らすのかを検討し、具体的な対策を考えます。
担当者と実施期限も決めておくと、対策をスムーズに進めやすくなります。
対応状況を確認して継続的に見直す
対策を実施した後は、予定どおりに進んでいるか、リスクの状況に変化がないかを確認します。
新たなリスクが見つかった場合や、対策が十分でない場合は、必要に応じて内容を見直します。
定期的に確認することで、状況に合ったリスク管理を続けられます。
まとめ
リスクマネジメントとは、企業活動で起こる可能性がある損失や問題を事前に把握し、発生する可能性や影響の大きさに応じて対策を行う取り組みです。
経営・財務、人材・労務、情報セキュリティ、災害など、自社の事業に関係するリスクを洗い出し、優先順位を決めて対応する必要があります。
また、対策を実施して終わりにせず、対応状況や新たなリスクを定期的に確認し、必要に応じて対策を見直すことも重要です。
まずは自社の業務で起こり得るリスクを具体的に挙げ、発生する可能性と損失の大きさを確認するところから始めましょう。