IT・プログラミング関連の資格取得

▶ITストラテジスト試験とは?難易度・受験条件・取得するメリットを解説

はじめに

「ITストラテジスト試験って、どれくらい難しいの?」
「受験するには実務経験やほかの資格が必要なの?」と気になっていませんか。

ITを活用した経営戦略やシステム企画に関わる仕事を任されるようになり、スキルアップのために資格取得を考えても、試験内容や必要な勉強量が分からないと、自分が挑戦できる試験なのか判断しにくいですよね。

この記事では、ITストラテジスト試験の概要から難易度、受験条件、取得するメリットまで解説します。

ITストラテジスト試験とは?

ITストラテジスト試験は、企業の経営戦略とITを結び付け、事業の成長や業務改革につながるIT戦略を考える人材を対象とした試験です。

ここでは、ITストラテジスト試験の対象者と試験区分について説明します。

経営戦略とIT戦略を担う人材向けの国家試験

ITストラテジスト試験は、経営方針を踏まえ、ITを活用した事業戦略や業務改革を立案する人材向けの国家試験です。

経営上の課題を整理し、ITをどのように活用するかを判断したうえで、具体的なIT戦略やシステム化構想へ落とし込む力が問われます。

そのため、ITだけでなく経営の視点も求められる試験です。

情報処理技術者試験の中でも高度区分に位置する

ITストラテジスト試験は、高度な知識・技能を問う情報処理技術者試験の一つです。

スキルレベル1〜4のうち最上位のレベル4に位置付けられており、ITの基礎知識だけでなく、経営戦略を踏まえてIT戦略を策定し、事業や業務へ生かすための知識や判断力が問われます。

ITストラテジスト試験の概要と試験内容

ITストラテジスト試験を受験する前に、どのような形式で問題が出され、何を基準に合否が決まるのかを把握しておくことが大切です。

ここでは、試験方式と出題形式、主な出題分野、合格基準について説明します。

試験方式と出題形式

ITストラテジスト試験は、2026年度から試験会場のパソコンを使うCBT方式で実施されます。

科目A-1は30問を50分、科目A-2は25問を40分で解く多肢選択式です。

科目B-1は3問から2問を選ぶ記述式、科目B-2は2問から1問を選ぶ論述式で、それぞれ90分・120分で解答します。

出題される主な分野

科目A-1では、テクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系から幅広く出題され、科目A-2では経営戦略やシステム戦略などが中心です。

科目B-1・B-2では、事業環境を分析してIT戦略を策定する力や、業務改革・システム化の構想を立案する力などが問われます。

合格基準

科目A-1・A-2・B-1は、それぞれ100点満点中60点以上が合格基準です。

科目B-2はA〜Dの4段階で評価され、A評価を得る必要があります。

また、多段階選抜方式のため、各科目で基準に達しなかった場合、その後の科目は採点されません。

ITストラテジスト試験の受験条件

ITストラテジスト試験を検討するときは、「受験するために特定の資格や実務経験が必要なのか」を確認しておくことが大切です。

ここでは、ITストラテジスト試験の受験条件と、実務経験がない場合でも受験できる理由について説明します。

年齢や学歴・実務経験などの受験資格はない

ITストラテジスト試験には、年齢や学歴、保有資格、実務経験などの受験条件はありません。

基本情報技術者試験や応用情報技術者試験などへの合格も必要ないため、学歴や保有資格にかかわらず受験できます。

IT業界での実務経験がなくても受験できる

IT業界での勤務年数やシステム開発などの実務経験も、受験条件には含まれていません。

そのため、IT業界で働いた経験がない人でも申し込むことができ、未経験からITストラテジスト試験に挑戦できます。

ITストラテジスト試験の難易度

ITストラテジスト試験の難易度を判断するときは、合格率だけでなく、実際にどのような知識や対応力が求められるのかも確認することが大切です。

ここでは、合格率、求められる知識、論述問題の3つの観点からITストラテジスト試験の難易度を説明します。

合格率から見る難易度

ITストラテジスト試験の合格率は例年15%前後で推移しており、難易度の高い試験といえます。

ただし、合格率だけで難易度が決まるわけではないため、出題内容や必要な対策もあわせて確認しておきましょう。

経営とITの両方の知識が求められる

ITストラテジスト試験では、ITだけでなく、経営戦略や事業戦略に関する知識も問われます。

経営上の課題を整理し、ITをどのように活用して事業や業務を改善するのかまで考える必要があるため、両方の知識を結び付けて理解することが大切です。

論述問題への対応が必要になる

科目B-2では、2問から1問を選び、120分以内に論述します。

設問の条件を読み取り、自分の経験や考えを題意に沿ってまとめる必要があるため、知識を覚えるだけでなく、制限時間内に論理的な文章を組み立てる練習も欠かせません。

ITストラテジスト試験を取得するメリット

ITストラテジスト試験に合格すると、経営とITを結び付けて戦略を考えるための知識やスキルを身につけていることを示せます

ここでは、ITストラテジスト試験を取得することで得られる主なメリットを説明します。

経営戦略とIT戦略の知識・スキルを証明できる

ITストラテジスト試験に合格すると、経営戦略を踏まえてIT戦略を策定するための知識やスキルを証明できます。

経営課題を整理し、ITを活用して事業や業務を改善する力が問われるため、経営とITの両方を理解していることを資格として示せます。

ITコンサルタントや上流工程の仕事に活かせる

試験で身につけた知識は、ITコンサルタントやシステム企画などの上流工程で活かせます。

経営課題を整理し、ITを使った解決策やシステム化構想を考える力を学べるため、顧客や経営層とIT戦略の方向性を検討する業務にも役立ちます。

社内でのキャリアアップにつなげられる

合格によって、IT戦略やシステム企画に関する知識を持っていることを社内に示せます。

そのため、開発・運用から企画部門や上流工程へ担当範囲を広げたい場合など、今後のキャリアを考えるうえで一つの材料になります。

ほかの国家試験で一部試験の免除を受けられる場合がある

ITストラテジスト試験の合格者は、ほかの国家試験で一部科目の免除を受けられる場合があります。

たとえば、中小企業診断士試験では、所定の条件を満たすと第1次試験の「経営情報システム」の科目免除を申請できます。

対象や条件は試験ごとに異なるため、受験前に確認しておきましょう。

ITストラテジスト試験の取得がおすすめな人

ITストラテジスト試験は、ITの知識を深めたい人だけでなく、経営や事業の視点からITを活用する仕事を目指す人に向いています。

ここでは、ITストラテジスト試験の取得を検討しやすい人の特徴を説明します。

ITを活用した経営戦略に携わりたい人

ITストラテジスト試験は、経営課題を整理し、ITを活用して事業の成長や業務改革につなげる仕事をしたい人に向いています。

経営戦略を踏まえてIT戦略やシステム化の方向性を考える知識が問われるため、経営とITを結び付ける立場を目指す人に適しています。

ITコンサルタントや企画・上流工程を目指す人

ITコンサルタントやシステム企画など、上流工程を目指す人にも向いています。

顧客や経営層の課題を整理し、ITを使った解決策やシステム化の方針を考える力が問われるため、企画や上流工程へ仕事の幅を広げたい人にも役立ちます。

高度なIT資格で専門性を証明したい人

ITストラテジスト試験は、スキルレベル4に位置する高度試験です。

合格すれば、経営戦略やIT戦略、システム化構想に関する知識を持っていることを示せるため、経営とITを結び付ける分野の専門性を資格で証明したい人に向いています。

まとめ

ITストラテジスト試験は、経営とITを結び付けて考える力が求められる難易度の高い国家試験ですが、年齢や実務経験などに関係なく挑戦できます。

ITの知識を深めるだけでなく、経営戦略やシステム企画など上流工程へ仕事の幅を広げたい人にも役立つ資格です。

興味がある場合は、まず試験内容や過去問を確認し、現在の知識でどこまで対応できるか確かめてみましょう。

目指すキャリアと資格で学べる内容が合っているかを考えながら、無理のない学習計画を立てて受験を検討してみてください。

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