はじめに
「経営者へのインタビューでは、何を聞けばいいの?」
「用意した質問を順番に聞くだけで、経営者ならではの考えや経験を引き出せる?」と迷っていませんか。
初めて経営者へ取材するときは、創業の経緯や事業内容について質問を考えていても、回答が短かった場合にどう話を広げればよいのか分からず、不安になることもありますよね。
この記事では、経営者インタビューで使える質問例から、取材前に準備すること、当日に話を引き出すポイントまで紹介します。
経営者インタビューでは何を聞く?

経営者インタビューでは、現在の事業内容だけでなく、経営者がどのような経験を経て会社を成長させてきたのかを聞くことが一般的です。
ここでは、経営者インタビューでよく語られる4つのテーマを紹介します。
創業やこれまでのキャリア
創業については、会社を立ち上げた時期やきっかけ、創業前にどのような仕事をしていたのかを聞きます。
これまで担当した業務や役割を確認すると、どのような経験が起業につながったのかが見えてきます。
創業を決めた理由も聞くことで、現在の事業を始めるまでの経緯を整理できます。
事業の成長や経営上の転機
事業の成長については、売上や顧客数が伸びた時期と、その前後に行った取り組みを聞きます。
新しい商品・サービスの開始や取引先の拡大など、事業が大きく変化した出来事を確認すると、成長につながった要因が見えてきます。
経営上の転機では、そのときにどのような判断をしたのかまで聞くことが大切です。
組織や人材に対する考え方
組織や人材については、採用で重視する条件や社員に任せる仕事、評価するときに見ている点などを聞きます。
経営者自身が担う業務と社員に任せる業務を確認すると、どのように組織を動かしているのかが分かります。
採用や育成で大切にしていることまで聞けば、人材に対する考え方も見えてきます。
今後の事業や会社の展望
今後の展望については、これから取り組みたい事業や拡大したい商品・サービス、目標とする売上や組織規模などを聞きます。
1年後や3年後など時期を区切ると、会社をどの方向へ成長させたいのかが具体的になります。
目標に向けて予定している取り組みもあわせて確認しましょう。
経営者へインタビューする前に準備すること
経営者へのインタビューでは、限られた時間の中で必要な話を聞くために、事前準備が欠かせません。
ここでは、経営者へインタビューする前に準備したい3つの項目を説明します。
インタビューを行う目的と掲載内容を決める
インタビュー前に、誰に何を伝える記事なのかを決めておきます。
採用候補者に経営者の考えを伝えるのか、顧客に事業内容を紹介するのかによって、聞くべき内容は変わります。
記事で取り上げるテーマまで決めておくと、必要な質問を整理しやすくなります。
経営者や企業について事前に調べる
インタビュー前に、経営者の経歴や役職、企業の事業内容や商品・サービスなどを確認します。
公式サイトやプロフィールなどに目を通しておけば、すでに公開されている内容を質問する時間を減らせます。
そのうえで、不明な点や詳しく聞きたい内容を整理しておきましょう。
聞きたい内容を整理して質問リストを作る
聞きたい内容をテーマごとに整理し、実際に尋ねる質問をリストにまとめます。
質問に優先順位を付け、必ず聞く内容と時間に余裕があれば聞く内容を分けておくと、限られた時間でも進めやすくなります。
質問する順番も決めておけば、インタビューをスムーズに進められます。
経営者インタビューで使える質問例
経営者へのインタビューでは、聞きたいテーマごとに質問を用意しておくと、話の流れを組み立てやすくなります。
ここでは、経営者インタビューで使える質問例をテーマ別に紹介します。
創業やこれまでのキャリアについての質問
創業やキャリアについては、「創業前はどのような仕事をしていましたか」「創業を決めたきっかけは何ですか」と質問します。
これまでの経験で現在の経営に活かされていることも聞くと、創業から現在までの歩みが見えてきます。
事業やサービスについての質問
事業については、「現在はどのような事業を行っていますか」「主力の商品・サービスにはどのような特徴がありますか」と質問します。
対象となる顧客や選ばれている理由まで聞くことで、事業の特徴をより具体的に伝えられます。
経営判断や困難を乗り越えた経験についての質問
経営判断については、「会社に大きな変化をもたらした判断は何ですか」「なぜその判断をしたのですか」と質問します。
厳しい状況を経験した時期や、そのときに取った行動も聞くと、経営者がどのように課題を乗り越えてきたのかが見えてきます。
組織や人材についての質問
組織や人材については、「採用するときに重視している点は何ですか」「社員を育成するうえで意識していることは何ですか」と質問します。
社員への仕事の任せ方や目指している組織についても聞くと、人材に対する考え方を具体的に確認できます。
今後の事業や会社の展望についての質問
今後については、「これから力を入れたい事業は何ですか」「3年後や5年後に会社をどのような状態にしたいですか」と質問します。
その目標に向けて現在取り組んでいることまで聞くと、将来の展望をより具体的に伝えられます。
経営者インタビュー当日の進め方
経営者インタビュー当日は、用意した質問を順番に聞くだけではなく、相手の回答に合わせて話を掘り下げることが大切です。
ここでは、経営者インタビュー当日の進め方を4つの段階に分けて説明します。
最初にインタビューの目的と流れを共有する
インタビューを始める前に、記事を制作する目的や掲載予定の内容を経営者へ伝えます。
あわせて、質問するテーマの順番や終了予定時刻も共有しておきます。
最初に流れを伝えることで、経営者も何について、どの程度まで話せばよいのか把握しやすくなります。
質問リストを軸に話を聞く
事前に作成した質問リストをもとに、優先順位の高い内容から順に聞いていきます。
回答の途中で次の質問へ移らず、経営者が話し終えてから次の内容を尋ねることが大切です。
予定時間も確認しながら進めると、必要な質問を漏れなく聞きやすくなります。
回答に合わせて追加の質問をする
回答の中に気になる出来事や判断が出てきたら、その内容について追加で質問します。
「なぜその判断をしたのですか」「そのとき何をしましたか」と掘り下げることで、理由や具体的な行動まで確認できます。
時期や状況が分からない部分も、その場で確認しておきましょう。
最後に記事掲載に必要な内容を確認する
質問が終わったら、記事に必要な情報を聞けているか確認します。
会社名や役職名、商品・サービス名などの固有名詞は、正式な表記も確かめておきましょう。
追加で確認する内容がある場合は、後日確認する項目を共有してからインタビューを終えます。
経営者ならではの話を引き出すポイント
経営者ならではの話を引き出すには、起きた出来事だけでなく、そのときに何を考えて判断したのかまで聞くことが大切です。
ここでは、経営者ならではの具体的な話を引き出す3つのポイントを説明します。
事実だけでなく判断した理由まで聞く
経営者が行った施策や決定については、「なぜその判断をしたのですか」と理由まで聞きます。
当時の状況や何を基準に選んだのかを確認すると、経営者の考え方が見えてきます。結果だけでなく、判断に至った経緯まで聞くことが大切です。
転機や失敗について具体的な状況を聞く
事業の転機や失敗については、いつ何が起き、どのような課題が生じたのかを聞きます。
当時の売上や顧客、社員などの変化も確認すると、そのときの状況が具体的に見えてきます。
さらに、何を問題だと考えたのかまで聞くことで、経営者の判断も掘り下げられます。
抽象的な回答は具体例を聞いて掘り下げる
「人を大切にしている」などの抽象的な回答が出たら、「実際にどのような行動をしていますか」と具体例を聞きます。
誰に対して何をしたのかまで確認すると、経営者の考えを具体的な出来事として伝えやすくなります。
抽象的な言葉だけで終わらせず、実際の行動まで聞いてみましょう。
まとめ
経営者インタビューでは、創業やキャリア、事業の転機、組織や人材への考え方、今後の展望などを聞くことで、経営者がどのような判断をして会社を動かしてきたのかを整理できます。
取材前には、記事の目的と掲載内容を決め、経営者や企業について調べたうえで、必ず聞く質問と時間に余裕があれば聞く質問を分けて準備しておきましょう。
当日は質問リストを軸に進めながら、「なぜその判断をしたのか」「そのとき何をしたのか」と追加で質問すると、経営者自身の経験や考え方を具体的に引き出せます。
用意した質問を聞くだけで終わらせず、回答に出てきた出来事や判断を掘り下げることが、内容のあるインタビュー記事につながります。