目次
はじめに
「同情ってどういう意味なの?」「共感と同情は同じじゃないの?」「人に“同情する”ってどういう気持ちを指すの?」と疑問に思ったことはありませんか。
日常会話の中でも「同情する」「共感する」という言葉はよく使われますが、実際には意味や使い方が少し違います。その違いがはっきり分からないまま使っている人も少なくありません。
たとえば、友人が仕事で失敗して落ち込んでいるときに「大変だったね」と声をかけることがあります。このとき、相手の気持ちを自分のことのように感じているのか、それとも「かわいそうだな」と感じているのかで、言葉の意味は変わってきます。ここに「同情」と「共感」の違いがあります。
同情とよく似た言葉に「共感」があります。
共感という言葉の意味や使い方について詳しく知りたい方は、次の記事も参考にしてください。
この記事では、「同情」という言葉の意味を日常の場面をイメージしながら分かりやすく説明します。さらに、混同されやすい「共感」との違いや、実際の会話でどのように使われるのかも順番に整理していきます。
「同情ってどういう意味?」「共感とは何が違うの?」と感じている人でも、読み終えるころには言葉の違いをはっきり説明できるようになります。
ぜひ最後まで読んでみてください。
同情とは?

同情とは、困っている人やつらい状況にいる人を外側から見て、「大変そうだ」「気の毒だ」と感じ、その気持ちを言葉で示す行動です。相手が失敗して落ち込んでいるときに「それはつらかったですね」「大変でしたね」と声をかける対応が同情に当たります。
相手と同じ経験をしているかどうかは関係なく、相手の出来事や状況を聞き、その状況が厳しいと判断して言葉を返すときに使われます。感情を自分の立場に置き換えて理解するのではなく、相手の状況を見て気の毒だと感じ、その気持ちを相手に伝える対応が同情です。
同情の使い方

同情という言葉は、相手の状況を気の毒だと感じたときの反応を表すときに使います。日常会話では「同情する」という形で相手の出来事や状態に対して気持ちを示す場合と、「同情してしまう」「同情できない」のように、自分の感じ方を表す形で使われることがあります。ここでは、それぞれの言い方がどのような場面で使われるのかを具体的に見ていきます。
同情するの使い方
「同情する」は、相手が困っている出来事やつらい状況を聞いたときに、その状況を気の毒だと感じて言葉を返す場面で使います。たとえば、相手が事故でけがをした、仕事を失った、家族が病気になったなど、本人の努力だけではすぐに解決できない出来事を話したときに、「それは大変でしたね」「つらい状況ですね」と声をかけるような場面です。
このように、相手の置かれている出来事や状態を聞き、その状況を気の毒だと感じて言葉をかけるときに「同情する」という表現を使います。
同情してしまう・同情できないの使い方
「同情してしまう」は、相手の出来事を聞いたときに、気の毒だと感じる気持ちが自然に出てしまう場面で使います。たとえば、事故でけがをした、急に仕事を失った、家族の病気で生活が変わったなど、本人がすぐに状況を変えられない出来事を聞いたときに、「それは同情してしまう」「話を聞くと同情してしまう」と表現します。
一方、「同情できない」は、相手の出来事を聞いても、その状況が本人の行動や判断によって起きたと感じた場合に使います。遅刻を繰り返して仕事を失った、約束を破って信頼を失ったなど、原因が本人の行動にあると判断したときに、「その状況には同情できない」という言い方になります。
同情の例文

同情という言葉は、相手が困っている状況やつらい出来事を聞いたときに、その状況を気の毒だと感じて言葉を返す場面で使われます。友人や家族との日常会話で使われることもあれば、取引先や同僚など仕事の場面で相手の状況を気遣う言葉として使われることもあります。ここでは、日常会話とビジネスの場面に分けて、同情が使われる具体的な例文を紹介します。
日常会話での同情の例文
日常会話では、相手がつらい出来事や困っている状況を話したときに、その出来事を気の毒だと感じて言葉を返す場面で同情の表現を使います。
友人の場合
「昨日、駅の階段で転んで足をけがした」と言われたとき
→「それは痛かっただろうし大変だったね。」
家族の場合
「昨日は高熱が出て一晩ほとんど眠れなかった」と言われたとき
→「それはつらかったね。ちゃんと休めた?」
相手が経験した出来事を聞き、その状況を気の毒だと感じて言葉を返すと、日常会話で同情を示す言い方になります。
ビジネスでの同情の例文
ビジネスの場面では、相手が仕事上の出来事や状況を話したときに、その状況がどれだけ大変だったかを気の毒だと感じて言葉を返します。
取引先の場合
「急な仕様変更で作業が全部やり直しになりました」と言われたとき
→「それは作業量が増えて大変でしたね。」
顧客の場合
「注文した商品が予定より3日遅れて届きました」と言われたとき
→「3日も遅れてしまったのはご不便でしたね。」
同僚の場合
「昨日は残業して23時まで対応していました」と言われたとき
→「23時まで対応していたなら大変でしたね。」
部下の場合
「トラブル対応で今日は昼休みも取れませんでした」と言われたとき
→「昼休みも取れない状況だったのは大変でしたね。」
相手が話した出来事を聞き、その状況がどれだけ大変だったかを気の毒だと感じて言葉を返すと、仕事の会話でも同情を示す表現になります。
同情と共感の違い

同情と共感はどちらも相手に気持ちを向ける言葉ですが、見ている対象が違います。共感は相手が感じている感情そのものを理解しようとするときに使われ、同情は相手が置かれている状況を外側から見て気の毒だと感じるときに使われます。ここでは、それぞれの言葉がどのような意味の違いで使われているのかを整理します。
共感は相手の感情を理解すること
共感は、相手が口にした感情の言葉を、そのまま受け止めて言葉で返す行動です。たとえば相手が「会議で自分の案が否定されて悔しい」と言った場合、「それは悔しいですね」と感情の部分をそのまま言葉にして返します。出来事の評価や解決策を先に出すのではなく、相手がその場で感じている「悔しい」「不安」「うれしい」などの感情を理解し、その感情を言葉として返す対応を共感と呼びます。
同情は相手の状況を気の毒に思うこと
同情は、相手が置かれている状況を外側から見て「つらい状況だ」「大変な状態だ」と感じ、その気持ちを言葉で示す行動です。たとえば相手が「サポート窓口につながるまで20分以上待った」と話した場合、「20分以上待つのは大変でしたね」と状況そのものを気の毒だと感じて言葉を返します。相手が経験した出来事や置かれている状態を基準にして、その状況を気の毒に思う気持ちを示す対応を同情と呼びます。
同情の類語

同情と近い意味で使われる言葉には「憐れみ」や「思いやり」があります。ただし、この3つは相手に向ける気持ちの向き方や、言葉が使われる場面が同じではありません。同情は相手の状況を気の毒に思う気持ちを表しますが、憐れみや思いやりは相手との関係や行動の伴い方によって意味が変わります。ここでは、それぞれの言葉との違いを整理します。
憐れみとの違い
憐れみは、相手を自分より弱い立場にある人として見て「かわいそうだ」と感じる気持ちです。たとえば失敗した人や困っている人を見たときに、「見ていてつらい」「気の毒だ」と一方的に感じる状態を指します。
これに対して同情は、相手が置かれている状況を聞いたうえで「それは大変でしたね」と言葉を返す行動です。相手を下の立場として見るかどうかという視点があり、一方的に相手を弱い存在として見てしまう場合は憐れみ、相手の状況に対して気の毒だと感じて言葉を返す場合は同情になります。
思いやりとの違い
思いやりは、相手が困らないように行動を選んで対応することです。相手の状況を見て、必要な手助けをしたり、負担がかからない言葉を選んだりする行動を指します。これに対して同情は、相手が置かれている状況を聞いたときに「それは大変でしたね」と気の毒に思う気持ちを言葉で示すことです。
相手に対して実際の行動を伴うかどうかという違いがあり、行動や配慮によって相手の負担を減らそうとする場合は思いやり、相手の状況を気の毒に感じて言葉で示す場合は同情になります。
まとめ
共感は、相手が感じている感情をそのまま理解し、その感情に対して言葉を返す対応です。相手が「悔しい」「不安だ」「うれしい」と話したときに、その感情をそのまま受け止めて「それは悔しいですね」「その状況なら不安になりますよね」と感情に焦点を当てて返します。
同情は、相手が置かれている状況を外側から見て「大変な状況だ」「つらい状態だ」と感じ、その気持ちを言葉で示す対応です。出来事や状況を聞き、その状態を気の毒に思って「それは大変でしたね」と言葉を返します。
同情の類語には憐れみや思いやりがありますが、意味は同じではありません。憐れみは相手を弱い立場として見て「かわいそうだ」と感じる気持ちであり、思いやりは相手が困らないように行動や配慮を選ぶ対応です。
相手の感情を受け止めて言葉を返すのが共感、相手の状況を気の毒に思って言葉を返すのが同情です。
この違いを理解しておくと、会話の場面で言葉を使い分けやすくなります。
相手の気持ちを理解する力について、さらに詳しく知りたい場合は次の記事も参考になります。