はじめに
「文章の推敲って、具体的に何をすればいいの?」
「書き終えた文章を読み返しても、どこを直せば読みやすくなるのか分からない」と感じていませんか。
仕事のメールや資料、ブログなどを書き終えたあと、一文が長くなっていたり、同じ言葉を繰り返していたりしても、自分では気づきにくいことがあります。
この記事では、文章の推敲とは何をすることなのかを整理したうえで、読みやすく整える具体的な方法や、書き終えたあとに確認したいチェックポイントまで解説します。
文章の推敲とは?
文章の推敲とは、書き終えた文章を読み直し、言葉の選び方や文のつながり、情報を並べる順番などを見直す作業です。
ここでは、推敲で具体的に何をするのかを確認したうえで、似た作業との違いを整理します。
推敲は文章を読み直して表現や構成を整える作業
推敲では、書き終えた文章を読み直し、言葉の使い方や前後の文のつながりを確認します。
一文が長すぎる場合は分け、同じ意味の表現が続いていれば削るなど、読み手が内容を追いやすい形に整えます。
また、説明が長く続いて結論が分かりにくい場合は、文や段落の順番を入れ替えて流れを整えることも大切です。
推敲と校正・校閲・添削・リライトの違い
推敲は、自分で文章を読み直し、表現や文のつながり、情報の順番を整える作業です。
一方、校正は誤字・脱字や表記の誤りを直し、校閲は事実や固有名詞、数字などに誤りがないかを確認します。
添削は第三者が文章を確認して改善する作業、リライトは既存の文章を目的に合わせて書き直す作業で、それぞれ確認・修正する範囲が異なります。
文章を推敲することで得られる効果
文章を書いた直後は、伝えたい内容を自分で把握しているため、説明が足りない部分や読みにくい表現に気づきにくいことがあります。
ここでは、文章を推敲することで得られる3つの効果を解説します。
内容や意図が読み手に伝わりやすくなる
推敲では、書き手だけが分かる説明になっていないかを確認し、必要な情報が抜けている部分を補います。
あわせて、結論と理由の順番や前後の文のつながりを整えることで、読み手が途中で迷わず内容を追いやすくなります。
その結果、書き手が伝えたい内容や意図も正しく伝わりやすくなります。
文章の読みづらさやわかりにくさを減らせる
一文に多くの内容を詰め込んだり、主語と述語が離れたりすると、読み手が途中で意味をつかみにくくなることがあります。
推敲で長い文を分け、主語と述語の関係や文同士のつながりを整えることで、一度読んだだけでも内容を追いやすくなります。
読み返しが必要な部分を減らせるため、文章全体も読みやすくなります。
不要な表現を削って文章を簡潔にできる
推敲では、同じ意味を繰り返している言葉や、なくても意味が伝わる表現がないかを確認します。
不要な言葉を削ることで、伝えたい内容は残しながら文章をすっきりと整えられます。
必要な情報が見つけやすくなり、読み手も要点をつかみやすくなります。
文章を読みやすく整える推敲の方法
文章を読みやすく整えるには、書き終えた直後に細かい表現だけを直すのではなく、確認する順番を決めて推敲することが大切です。
ここでは、文章全体の確認から誤字脱字や表記の見直しまで、推敲の進め方を順に解説します。
書き終えた直後ではなく時間を空けて読み直す
文章を書き終えた直後は、内容や意図を覚えているため、説明が抜けていても頭の中で補ってしまうことがあります。
数時間から1日ほど時間を空けて読み直すと、文章に書かれている情報だけを追いやすくなります。
少し時間を置くことで、説明不足や不自然な表現にも気づきやすくなります。
文章全体の流れと論理のつながりを確認する
文章全体を読み、結論までの情報が自然な順番でつながっているかを確認します。
理由と結論がうまくつながっていない場合や、途中で話が飛んでいる場合は、文や段落の順番を入れ替えます。
読み手が前の内容に戻らなくても、最後までスムーズに読み進められる流れを意識しましょう。
一文ずつ読み返して不要な言葉や重複を削る
文章全体の流れを確認したら、一文ずつ読み返し、なくても意味が変わらない言葉や重複した表現を探します。
同じ内容を表す言葉が一文の中や前後で繰り返されている場合は、不要なほうを削ります。
削ったあとにもう一度読み、伝えたい内容が変わっていないか確認しましょう。
声に出して読んで引っかかる箇所を見つける
文章を最初から声に出して読み、途中で息が続かなかったり、一度で意味をつかめなかったりする箇所を確認します。
区切る位置に迷う文や同じ語句が続く文があれば、言葉や文の長さを調整します。
修正後にもう一度声に出し、自然に読み進められるか確かめましょう。
最後に誤字脱字や表記の乱れを確認する
文章の内容や表現を整えたら、最後に誤字や脱字が残っていないかを確認します。
あわせて、漢字や送り仮名、数字、記号などの表記が文章の途中で変わっていないかも見直します。
同じ文章内の表記をそろえ、細かな間違いまで確認して仕上げましょう。
推敲するときに確認したいチェックポイント
文章を推敲するときは、誤字や脱字だけでなく、一文の長さや言葉の重複、主語と述語の関係まで確認する必要があります。
ここでは、文章を読み返す際に確認したい6つのチェックポイントを解説します。
一文や一段落が長くなりすぎていないか
一文が長くなると前半と後半の関係を追いにくくなるため、60文字前後を目安に区切れる箇所がないか見直します。
一段落に複数の話題が含まれている場合は、話題が変わるところで段落を分けます。
一文では一つの内容、一段落では一つの話題を扱うことを意識すると、読みやすくなります。
主語と述語の関係がわかりやすいか
一文ごとに「誰が・何が」に当たる主語と、「どうする・どうである」に当たる述語が自然につながっているか確認します。
間に長い説明が入って関係が分かりにくい場合は、語順を変えて主語と述語を近づけます。
読み手が途中で迷わず意味を理解できる文になっているかを意識しましょう。
同じ言葉や意味の重複が続いていないか
同じ言葉が一文や前後の文で繰り返されていないかを確認し、なくても意味が変わらない部分は削ります。
表現が違っていても同じ内容を繰り返している場合は、どちらか一方にまとめます。
削ったあとに読み直し、必要な情報がきちんと残っているか確認しましょう。
難しい言葉や曖昧な表現を使いすぎていないか
専門用語や意味を判断しにくい表現が続くと、読み手が途中で内容を理解しにくくなることがあります。
難しい言葉はできるだけ一般的な表現に置き換え、何を指しているのか分かりにくい言葉は具体的にします。
読み手が別の意味に受け取る可能性がないかも意識して見直しましょう。
漢字とひらがなのバランスが読みやすいか
漢字が続くと文字が詰まって見え、文章を読みづらく感じることがあります。
漢字が多い部分は、意味が変わらない範囲でひらがなにすると、文章の印象をやわらかくできます。
反対に、ひらがなが続いて区切りが分かりにくい場合は、適度に漢字を使って読みやすく整えます。
接続詞や語順が文章の流れを妨げていないか
接続詞が前後の内容に合っていなかったり、何度も続いたりすると、文章の流れが分かりにくくなることがあります。
なくても意味が自然につながる接続詞は削り、必要なものだけを残します。
また、修飾する言葉と修飾される言葉が離れている場合は、両者を近づけるように語順を整えましょう。
推敲で文章を直しすぎないための注意点
推敲では文章の問題点を見つけて修正しますが、細かい部分まで一度に直そうとすると、どこを優先すべきか分かりにくくなります。
ここでは、推敲で文章を直しすぎないために意識したい3つの注意点を解説します。
一度にすべてを直そうとしない
一度の読み直しで表現や構成、誤字脱字まですべて確認すると、どこから直せばよいのか分かりにくくなります。
まずは文章全体の流れ、次に一文ごとの表現、最後に誤字脱字というように、確認する内容を分けて進めましょう。
一度に見るポイントを絞ることで、修正が必要な箇所にも気づきやすくなります。
読みやすさを優先して必要な情報まで削らない
文章を短くしようとして言葉を削りすぎると、理由や条件など、内容を理解するために必要な情報まで抜けてしまうことがあります。
言葉を削ったあとは、意味や前後のつながりが変わっていないかを読み直します。
読み手が自分で内容を補わなければ理解できない場合は、必要な情報として残しておきましょう。
書き手ではなく読み手の視点で判断する
推敲では、書き手にとって分かりやすいかではなく、文章に書かれた情報だけで読み手が理解できるかを考えます。
自分には当たり前の内容でも、必要な説明がなければ読み手には伝わらないことがあります。
修正するか迷ったときは、前提となる知識がなくても意味を理解できるかを基準に見直しましょう。
まとめ
文章の推敲とは、書き終えた文章を読み直し、言葉の選び方や文のつながり、情報を並べる順番などを整える作業です。
文章全体の流れを確認してから、一文の長さや主語と述語の関係、言葉の重複、接続詞や語順などを順番に見直すと、修正する箇所を見つけやすくなります。
また、時間を空けて読み直したり、声に出して読んだりすることで、書いている最中には気づかなかった読みにくさも確認できます。
文章を短くすることだけを目的にせず、読み手が必要な情報を一度で理解できるかを基準に推敲しましょう。