目次
はじめに
「傾聴力とは、ただ相手の話を最後まで聞くことなの?」
「『聞く・聴く・訊く』には、どのような違いがあるの?」と疑問に感じていませんか。
職場で部下や同僚から相談を受けたとき、相手の話を聞いているつもりでも、途中で自分の意見を伝えたり、すぐに解決策を提案したりして、相手が本当に伝えたかったことを十分に理解できない場合があります。
この記事では、傾聴力の意味や重要性、「聞く・聴く・訊く」の違いを分かりやすく紹介します。相手の話をどのように受け止めればよいのか理解できるよう、順を追って説明していきます。
傾聴力とは?

傾聴力とは、相手の言葉だけでなく、話す意図や気持ちにも注意を向けながら話を聴く力を指します。
ここでは、傾聴力の意味と読み方を確認したうえで、「聞く」との違いをわかりやすく説明します。
傾聴力の意味
傾聴力とは、相手の言葉を聞くだけでなく、その言葉に込められた意図や気持ちまで理解しようとする力です。
話を途中で遮らず最後まで聴き、何を伝えたいのかを丁寧に受け取ります。
自分の考えを当てはめるのではなく、相手の話をもとに理解することが大切です。
傾聴力の読み方
傾聴力は「けいちょうりょく」と読みます。
「傾聴」には、相手の話に意識を向けて熱心に聴くという意味があります。
そのため傾聴力は、相手の話を理解しようと意識して聴く力を表す言葉です。
傾聴と「聞く」の違い
「聞く」は、話し声や音を耳で受け取ることを指します。
一方の「傾聴」は、相手の話に意識を向け、言葉だけでなく意図や気持ちまで理解しようとする聴き方です。
単に言葉を受け取るのではなく、相手を理解しようと耳を傾ける点に違いがあります。
「聞く・聴く・訊く」の違いとは?
「聞く・聴く・訊く」は、いずれも「きく」と読みますが、相手との関わり方に違いがあります。
ここでは、それぞれの意味を整理しながら、3つの「きく」の違いを説明します。
「聞く」は話や音を受け取ること
「聞く」は、人の話し声や周囲の音を耳で受け取ることを指します。
内容を理解しようと意識している場合だけでなく、自然に音が耳に入る場合にも使われます。
そのため、相手の話や音を受け取ることを広く表す言葉です。
「聴く」は相手に意識を向けて理解すること
「聴く」は、相手の話に意識を向け、内容や気持ちを理解しようと耳を傾けることを指します。
話を途中で遮らず、言葉や話し方に注意しながら最後まで聴くため、相手を理解しようとする姿勢まで含まれます。
「訊く」は質問して相手の考えを引き出すこと
「訊く」は、相手に質問し、考えや必要な情報を引き出すことを指します。
分からないことや確認したいことを問いかけ、相手から答えを得る場面で使われます。
「聞く」「聴く」と比べて、自分から問いかける行動に重点がある言葉です。
傾聴力と単に話を聞くことの違い
傾聴力と単に話を聞くことでは、相手の話にどこまで意識を向けるかが異なります。
ここでは、傾聴力と単に話を聞くことの違いを3つのポイントから説明します。
相手の話を最後まで遮らずに聴く
傾聴では、相手が話している途中で自分の意見や結論を挟まず、最後まで聴くことが大切です。
途中で遮ると、本当に伝えたかったことを十分に確認できない場合があります。
相手が話し終えてから必要な確認や返答をすることで、内容を落ち着いて受け取れます。
言葉だけでなく気持ちや意図にも意識を向ける
傾聴では、相手の言葉だけでなく、なぜその話をしているのか、どのような気持ちなのかにも意識を向けます。
言葉だけでは、本当に伝えたいことまで十分に理解できない場合があるためです。
話の内容と気持ちや意図をあわせて受け取ることで、相手への理解を深められます。
自分の考えを決めつけず相手を理解する
傾聴では、自分の価値観や経験を基準にして、相手の考えを決めつけないことが大切です。
「こう考えているはず」と判断すると、実際とは違う意味で受け取ってしまうことがあります。
相手が話した内容をもとに確認しながら、何を考え、何を伝えたいのかを理解します。
傾聴力の特徴と具体的な聴き方
傾聴力を発揮するには、黙って相手の話を聞くだけではなく、相手が話しやすくなるように反応しながら理解を深めることが大切です。
ここでは、傾聴力の特徴を踏まえた具体的な聴き方を3つに分けて説明します。
相づちや質問で相手の話を受け止める
相づちは、相手の話をきちんと聴いていることを伝えるために使います。
「はい」「なるほど」などを話の区切りに合わせて入れると、相手も安心して話を続けやすくなります。
分からない部分があれば質問し、内容を確認しながら聴くことも大切です。
表情や声の変化にも注意を向ける
傾聴するときは、言葉だけでなく、相手の表情や声の変化にも目を向けます。
声が小さくなったり表情が変わったりしたときは、言葉には表れていない気持ちが隠れていることもあります。
話の内容とあわせて確認することで、相手の気持ちや意図をより理解しやすくなります。
相手の話を確認しながら理解を深める
相手の話を聴くときは、自分が理解した内容を確認しながら進めます。
「つまり、〇〇ということですか」と確認すると、自分の受け取り方と相手の意図にずれがないか確かめられます。
認識が違っていてもその場で確認できるため、相手の話をより正確に理解できます。
まとめ
傾聴力とは、相手の話をただ聞くだけではなく、言葉の内容や気持ち、意図まで理解しようと意識して聴く力です。
「聞く」は音や話を受け取ること、「聴く」は相手に意識を向けて理解すること、「訊く」は質問によって相手の考えや情報を引き出すことを指します。
また、傾聴では相手の話を最後まで遮らず、相づちや質問を交えながら、表情や声の変化にも注意を向けることが大切です。
相手の考えを自分の価値観で決めつけず、理解した内容を確認しながら聴くことで、認識のずれを防ぎ、相手への理解を深めやすくなります。