セキュリティインフラ

ポートミラーリングとは?仕組み・用途・ミラーポートとの関係

はじめに

「ポートミラーリングって何?」
「ミラーポートとは別のものなの?」と疑問に感じていませんか。

ネットワークの設定画面や監視ツールの説明書でこの言葉を見かけても、仕組みがイメージできず、設定が必要なのかどうか判断できずに迷ってしまうこともありますよね。

この記事では、ポートミラーリングの基本的な仕組みや用途、ミラーポートとの関係、設定時に知っておきたいポイントまで、順を追ってわかりやすく説明していきます。

ポートミラーリングとは?

ポートミラーリングを理解するには、まず言葉の意味と、どのような仕組みで通信を監視しているのかを知ることが大切です。

ここでは、ポートミラーリングの基本的な意味と、通信をコピーして別の機器へ送る仕組みについて順を追って説明します。

ポートミラーリングの意味

ポートミラーリングとは、スイッチを通過する通信データを、指定した別のポートへそのまま複製して転送する機能です。

通常は送信先の機器だけが通信を受信しますが、ポートミラーリングを設定すると、監視用のパソコンや解析機器でも同じ通信を確認できます。

通信内容や通信経路を変更せず、実際に流れているデータを取得できることが特徴です。

通信をコピーする仕組み

ポートミラーリングでは、スイッチが指定したポートを通過する送受信データを複製し、設定したミラーポートへ同時に転送します。

元の通信はそのまま送信先へ届き、複製されたデータだけがミラーポートへ送られるため、通常の通信に影響を与えません。

この仕組みにより、実際に流れている通信をそのまま監視・解析できます。

ポートミラーリングは何のために使う?

ポートミラーリングは、ネットワーク機器を通過する通信を監視・分析するために利用される機能です。

ここでは、ネットワーク監視と通信解析・トラブル調査における代表的な利用方法を順を追って説明します。

ネットワーク監視で利用する場合

ネットワーク監視では、指定したポートを通過する通信をミラーポートへ複製し、監視用のパソコンや監視機器で通信状況を確認するために利用します。

送受信されているパケットを継続して取得できるため、通信量の変化や異常な通信の有無を把握しやすくなります。

通常の通信へ影響を与えずに監視できるため、ネットワークを運用しながら状況を確認できることが特徴です。

通信解析やトラブル調査で利用する場合

ポートミラーリングは、ネットワーク機器を流れる通信データを別のポートへコピーし、通信内容の解析や障害原因の調査に利用されます。

問題が発生している端末やサーバーの通信を解析用端末で確認することで、通信量の増加や不要な通信、接続エラーの原因を把握しやすくなります。

実際の通信データを確認しながら原因を切り分けられるため、ネットワークトラブルの調査で役立つ機能です。

通信を取得する仕組みをもう少し詳しく理解したい方は、こちらの記事をご覧ください。
パケットキャプチャとは?仕組み・用途・Wiresharkとの違いをわかりやすく解説

ポートミラーリングの利用例

ポートミラーリングは、実際のネットワーク運用で通信内容を確認したり、障害や異常の原因を調査したりする場面で活用されています。

ここでは、Wiresharkを使った通信確認の方法と、不正通信や障害調査でどのように役立つのかを紹介します。

Wiresharkで通信を確認する

Wiresharkで通信を確認する場合は、監視対象の通信をミラーポートへ複製し、そのポートに接続したパソコンでパケットを取得します。

取得したパケットには、送信元や宛先のIPアドレス、使用しているプロトコル、通信時刻などが記録されるため、実際に流れている通信を時系列で確認できます。

実際にパケットを確認する方法まで知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
Wiresharkとは?初心者向けに使い方やパケットの見方をわかりやすく解説

不正通信や障害調査に活用する

不正通信や障害を調査する場合は、ミラーポートで取得したパケットを解析し、通信内容を確認します。

送信元や宛先のIPアドレス、通信時刻、通信手順などを確認することで、異常な通信や通信エラーが発生している箇所を特定しやすくなります。

実際の通信をそのまま確認できるため、原因調査を進める際に役立ちます。

ミラーポートとは

ポートミラーリングを調べていると、「ミラーポート」という言葉を目にすることがあります。

両者は混同されやすいものの、意味や役割には違いがあります。

ここでは、ポートミラーリングとの関係を整理したうえで、ミラーポートが担う役割について順を追って説明します。

ポートミラーリングとの関係

ミラーポートは、ポートミラーリングで複製した通信データを受け取るためのポートです。

ポートミラーリングは通信を複製する機能を指し、ミラーポートはその通信の転送先を指します。

設定すると、指定したポートを通過する通信が複製され、ミラーポートへ送られます。

ミラーポートの役割

ミラーポートの役割は、ポートミラーリングで複製された通信データを受け取り、監視用のパソコンや解析機器へ渡すことです。

通常の通信には参加せず、複製されたパケットだけを受信するため、通信経路や送信先に影響を与えません。

この仕組みにより、実際に流れている通信を監視や解析に活用できます。

ポートミラーリングのメリット・デメリット

ポートミラーリングを導入する前には、できることだけでなく、注意しておきたい点も把握しておくことが大切です。

ここでは、ポートミラーリングを利用するメリットと、運用時に知っておきたいデメリットについて順を追って説明します。

ポートミラーリングのメリット

ポートミラーリングのメリットは、通常の通信を止めたり通信経路を変更したりすることなく、実際に流れている通信データを確認できる点です。

運用中のネットワークでも通信状況の監視やパケット解析、障害調査を行えます。

また、対応するスイッチであれば、専用の分岐機器を用意せず設定だけで利用できる場合が多いことも利点です。

ポートミラーリングのデメリット

ポートミラーリングのデメリットは、通信量が多い環境では、ミラーポートや監視機器の処理能力を超え、すべてのパケットを取得できない場合があることです。

また、設定するポートや転送方向を誤ると、必要な通信を取得できず、正確な監視や解析が行えません。

そのため、運用前に監視対象や設定内容を十分に確認することが大切です。

ポートミラーリングを利用する際の注意点

ポートミラーリングは便利な機能ですが、利用する環境や設定方法によっては、期待した結果が得られない場合があります。

ここでは、通信量が多い環境での注意点と、設定ミスによる影響について順を追って説明します。

通信量が多い環境での注意

通信量が多い環境では、複製されるパケットがミラーポートや監視用パソコンの処理能力を超え、一部のパケットを取得できない場合があります。

取得漏れが発生すると、通信状況を正確に把握できず、解析結果にも影響が出ることがあります。

そのため、監視対象を必要なポートやVLANに絞り、処理能力に合わせて設定することが大切です。

ネットワーク監視全体の流れや代表的な方法について知りたい方は、こちらの記事も参考になります。
ネットワーク監視とは?目的・監視項目・代表的な監視方法をわかりやすく解説

設定ミスによる影響

監視対象のポートやミラーポート、転送方向を誤ると、必要な通信を取得できず、通信状況を正確に確認できません。

また、調査に必要なパケットが取得できず、原因の特定に時間がかかることもあります。

そのため、ポートミラーリングを開始する前に、設定内容を十分に確認することが重要です。

まとめ

ポートミラーリングは、通常の通信に影響を与えず、実際に流れている通信を監視や解析できる便利な機能です。

ネットワーク監視や障害調査など幅広い場面で活用されますが、ポートミラーリングとミラーポートでは役割が異なるため、それぞれの違いを理解しておくことが大切です。

また、通信量が多い環境では取得漏れが発生したり、設定ミスによって必要な通信を確認できなかったりすることもあります。

基本的な仕組みや注意点を押さえておけば、目的に応じてポートミラーリングをより効果的に活用できるでしょう。

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