目次
はじめに
「ウォーターフォール型でプロジェクトを進めることになったけれど、具体的にどのような流れで管理すればよいのか分からない」
「工程ごとに何を確認し、どのタイミングで判断すればよいのか迷ってしまう」と感じていませんか。
システム開発や大きなプロジェクトでは、最初に計画を立てて順番に進める方法が求められる一方で、途中で変更が発生した場合の対応や、どのような案件に適しているのか不安になることがありますよね。
この記事では、ウォーターフォール型プロジェクトマネジメントの基本的な考え方から、6つの工程、それぞれの特徴、メリット・デメリット、向いている案件まで順を追って説明していきます。
ウォーターフォールとは?

ウォーターフォール型のプロジェクトマネジメントでは、最初に計画や要件を固め、その後の工程を決められた順番で進めていきます。
ここでは、ウォーターフォールがどのような流れで進む手法なのか、またプロジェクト管理でどのように工程を確認しながら進めるのかを説明します。
ウォーターフォール
ウォーターフォールは、要件定義・設計・開発・テストといった工程を順番に進めていく開発手法です。
前の工程を完了させてから次の工程へ進むため、作業の流れや役割を整理しやすい特徴があります。
あらかじめ決めた計画に沿って進めることを重視するプロジェクトでよく採用されています。
プロジェクト管理
ウォーターフォールのプロジェクト管理では、各工程が完了していることを確認しながら、次の工程へ進めていきます。
工程ごとに成果物や確認項目をチェックすることで、作業の抜け漏れや認識のずれを防ぎやすくなります。
計画どおりに進捗を管理しやすい点が特徴です。
ウォーターフォールのプロジェクト工程は6つのフェーズで構成される
ウォーターフォールでは、プロジェクトを複数の工程に分け、それぞれの段階を順番に完了させながら進めていきます。
工程ごとの役割が明確になっているため、どのタイミングで何を決め、どのような成果物を作成するのかを管理しやすい点が特徴です。
ここでは、ウォーターフォールで一般的に進められる6つのフェーズについて、それぞれの内容を順番に説明します。
要件定義
要件定義では、システムや成果物に必要な機能や条件を整理し、何を実現するのかを明確にします。
利用者や関係者の要望を確認しながら、開発の基準となる内容をまとめる重要な工程です。
ここで認識をそろえておくことで、後の工程での手戻りを防ぎやすくなります。
設計・開発・テスト
設計・開発・テストでは、要件定義で決めた内容をもとに成果物を形にしていきます。
設計で仕様を決め、開発で実装を行い、最後にテストで問題がないかを確認します。
工程を順番に進めることで、品質を確認しながら完成を目指せます。
導入・運用
導入・運用では、完成したシステムや成果物を実際の利用環境で使い始めます。
導入後は、安定して利用できるように管理や保守を続けながら運用していきます。
必要に応じて改善や修正を行い、継続的に活用できる状態を保ちます。
ウォーターフォール型プロジェクトマネジメントの特徴
ウォーターフォール型プロジェクトマネジメントには、事前に計画を固めてから工程を進める手法ならではの特徴があります。
ここでは、ウォーターフォール型のプロジェクト管理で押さえておきたい特徴について、メリットと注意点の両面から説明します。
「仕様変更が起きた場合の影響や、変更をどのように管理すればよいのか知りたい方は、変更管理の進め方も確認しておくと判断しやすくなります。」
プロジェクトマネジメントの変更管理とは?現場で役立つ実践ポイントをわかりやすく解説
計画を重視するためスケジュールや進捗を管理しやすい
ウォーターフォール型は、あらかじめ作業内容や工程を計画してから進めるため、スケジュールや進捗を把握しやすい手法です。
各工程の完了時期や進み具合を確認しやすく、計画との差が生じた場合も、どこで遅れが出ているのかを把握しやすくなります。
工程ごとの区切りが明確で品質確認を行いやすい
ウォーターフォール型では、工程ごとに作業内容が明確に分かれているため、それぞれの段階で成果物を確認しながら進められます。
問題がないことを確認してから次の工程へ進むため、品質を維持しやすい点が特徴です。
途中で仕様変更が発生すると対応が難しくなりやすい
ウォーターフォール型は、最初に決めた計画をもとに進めるため、途中で仕様変更があると対応に時間がかかりやすくなります。
後の工程になるほど修正範囲が広がりやすく、スケジュールや作業量へ影響が及ぶ場合があります。
ウォーターフォール型プロジェクトマネジメントのメリット
ウォーターフォール型プロジェクトマネジメントは、事前に計画を立てて工程ごとに進めるため、プロジェクト全体の見通しを持ちながら管理しやすい手法です。
作業内容や担当範囲を整理しやすく、複数の関係者が関わる案件でも進行状況を把握しやすい点が特徴です。
ここでは、ウォーターフォール型を採用することで得られるメリットについて説明します。
完成までの計画や作業範囲を明確に設定しやすい
ウォーターフォール型は、プロジェクト開始時に工程や作業内容を整理するため、完成までの計画を立てやすい手法です。
あらかじめ作業範囲や進め方を明確にしておくことで、プロジェクト全体の流れを把握しながら進められます。
役割や成果物を管理しやすく大規模案件にも対応しやすい
ウォーターフォール型では、工程ごとの担当業務や成果物が明確なため、役割や進捗を管理しやすくなります。
管理基準を統一しやすいことから、多くのメンバーが関わる大規模なプロジェクトでも進行を把握しやすい点が特徴です。
各工程の確認によって品質を維持しやすい
ウォーターフォール型は、各工程で成果物を確認しながら進めるため、品質を維持しやすい手法です。
問題がないことを確認してから次の工程へ進むことで、不備を早めに見つけやすく、安定した品質につながります。
ウォーターフォール型プロジェクトマネジメントのデメリット
ウォーターフォール型プロジェクトマネジメントは、計画や工程を明確にして進めやすい一方で、進行方法によっては注意すべき点もあります。
ここでは、ウォーターフォール型を採用する際に把握しておきたいデメリットについて説明します。
開発途中での仕様変更に柔軟に対応しにくい
ウォーターフォール型は、最初に決めた計画に沿って進めるため、開発途中で仕様変更があると対応が難しくなりやすい手法です。
変更内容によっては、前の工程まで戻って修正する必要があり、スケジュールへ影響が出ることもあります。
問題の発見や修正が後工程になる可能性がある
ウォーターフォール型では、問題がテスト工程など後半で見つかると、前の工程までさかのぼって修正が必要になる場合があります。
そのため、発見が遅いほど修正範囲が広がり、作業負担が大きくなることがあります。
初期段階で正確な要件整理が求められる
ウォーターフォール型では、最初に決めた要件をもとにプロジェクトを進めるため、初期段階で内容をしっかり整理しておくことが大切です。
要件に漏れや認識のずれがあると、後の工程で修正が必要になり、計画全体へ影響する可能性があります。
ウォーターフォールとアジャイルの違い
ウォーターフォールとアジャイルは、どちらもプロジェクトを進めるための管理手法ですが、計画の立て方や変更への対応方法に違いがあります。
ここでは、ウォーターフォールとアジャイルの違いについて、それぞれの特徴や選び方の基準を説明します。
「ウォーターフォールとアジャイルの違いは分かったものの、『自分のプロジェクトにはどちらが向いているのだろう』と迷う場合は、それぞれの特徴や選び方を比較した記事も参考になります。」
▶ウォーターフォールとアジャイルの違いとは?特徴・メリット・向いているプロジェクトを比較
ウォーターフォール
ウォーターフォールは、最初に要件や計画を決め、その内容に沿って工程を順番に進める手法です。
一方、アジャイルは短い期間で開発と改善を繰り返しながら、状況の変化や仕様変更に対応していきます。
それぞれ特徴が異なるため、プロジェクトに合った手法を選ぶことが大切です。
プロジェクトの目的や状況によって適した手法は異なる
どちらの手法が適しているかは、プロジェクトの目的や進め方によって変わります。
完成形が明確で計画どおりに進めたい場合はウォーターフォール、変更が発生しやすい場合はアジャイルが向いています。
状況に合わせて使い分けることで、プロジェクトを進めやすくなります。
ウォーターフォールが向いているプロジェクト・向いていないプロジェクト
ウォーターフォール型プロジェクトマネジメントは、すべての案件に適しているわけではなく、プロジェクトの内容や進め方によって向き不向きがあります。
ここでは、ウォーターフォールが適しているプロジェクトの特徴と、注意が必要なケースについて説明します。
要件や完成形が明確に決まっているプロジェクトに向いている
ウォーターフォールは、要件や完成形があらかじめ決まっているプロジェクトに向いている手法です。
最初に仕様や作業内容を整理してから進めるため、計画に沿って着実に開発を進めやすくなります。
途中で大きな変更が少ない案件で特に活用されています。
品質や手順管理が重要な大規模プロジェクトで活用される
ウォーターフォールは、品質管理や手順の統一が求められる大規模プロジェクトでも採用されることが多い手法です。
工程ごとの役割や確認内容が明確なため、多くのメンバーが関わる場合でも進捗や成果物を管理しやすくなります。
変更や追加要望が頻繁に発生するプロジェクトには不向きな場合がある
ウォーターフォールは、途中で変更や追加要望が多く発生するプロジェクトには向かない場合があります。
仕様を変更すると前の工程まで見直す必要があり、スケジュールや作業量へ影響が出やすくなるためです。
変更が多い案件では、ほかの開発手法が適していることもあります。
まとめ
ウォーターフォーターフォール型プロジェクトマネジメントは、最初に要件や計画をしっかり整理し、工程を順番に進めていく管理手法です。
工程ごとの確認を行いながら進められるため、スケジュールや品質を管理しやすく、大規模なプロジェクトや完成形が明確な案件で力を発揮します。
一方で、開発途中の仕様変更には対応しにくい面があるため、プロジェクトの目的や変更の発生しやすさを踏まえて手法を選ぶことが大切です。
ウォーターフォールの特徴や向いている場面を理解し、プロジェクトに合った進め方を選ぶことで、より安定したプロジェクト運営につながるでしょう。