目次
はじめに
「PMPの申請で経歴を少し盛っても大丈夫なのだろうか」
「プロジェクト経験が足りないので、実際より長く書いて申請しても問題ないのだろうか」
「PMIの監査ではどこまで確認されるのか知りたい」
このような疑問や不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
PMP申請では、プロジェクトマネジメント経験を英語または日本語で申告しますが、実際に担当していない業務を書いたり、経験期間を長く見せたりすると、監査の対象になった際に説明できなくなる可能性があります。
この記事では、PMPの経歴に嘘を書くリスク、PMI監査で確認される内容、虚偽申請が発覚した場合に起こり得る影響、そして監査で慌てないための正しい申請方法について、順を追ってわかりやすく解説していきます。
PMP申請で経歴に嘘を書くのは危険
PMP申請では職務経歴を自分で入力するため、「多少なら大丈夫だろう」と考えてしまう方もいるかもしれません。
ここでは、なぜ経歴の虚偽申請が危険なのか、監査ではどのような確認が行われるのか、そして経歴を分かりやすく整理することと事実と異なる内容を記載することの違いについて解説します。
PMPは自己申告だけで終わる資格ではない
PMPの申請では、プロジェクト経験を自分で入力して提出します。
しかし、申請内容がそのまま無条件で認定されるわけではありません。監査対象になった場合は、プロジェクトの期間や役割、実施した業務内容について確認が行われます。
そのため、実際とは異なる内容を書いたり、経験期間を実際より長く記載したりすると、申請内容との違いが確認される可能性があります。
監査に選ばれると経歴確認が行われる
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監査に選ばれた場合は、申請時に記載したプロジェクト経験について確認が行われます。
プロジェクトの期間や担当した役割、実施した業務内容が実際の経歴と合っているかが確認されるため、事実と異なる内容を記載すると申請内容との違いが生じる可能性があります。
「少し盛る」と「虚偽申請」の違い
PMP申請では、実際に担当した業務を分かりやすく整理して書くことと、事実と異なる経歴を記載することは別のものです。
担当したプロジェクトの目的や成果、自分の役割を具体的に説明することは問題ありません。
しかし、参加していないプロジェクトを追加したり、担当していない業務を担当したと記載したりすると、虚偽申請と判断される可能性があります。
PMP申請に必要な実務経験とは
PMPを受験するためには、一定期間のプロジェクト実務経験を満たしていることが条件になります。
まずはPMP申請で求められる実務経験の条件を整理したうえで、自分の経歴が対象になるのかを確認していきましょう。
PMPの実務経験条件を簡単に整理
PMPを受験するには、プロジェクトに携わった実務経験が必要です。
応募条件は学歴によって異なり、4年制大学卒業者は過去8年以内に36か月以上、高校卒業や短大卒業者などは60か月以上のプロジェクト経験が求められます。
実務経験として申請する際は、プロジェクトの期間や担当した役割、どのような業務に関わったのかを記載します。
PMという役職名がなくても対象になる場合がある
PMという役職名がなくても、PMPの実務経験として認められる場合があります。
実務経験は肩書きではなく、実際にどのような業務を担当したかで判断されるためです。
たとえば、プロジェクトの計画作成や進捗管理、関係者との調整、成果物の管理などに関わっていた場合は対象になる可能性があります。
IT業界以外の経験でも申請できる
PMPの実務経験は、IT業界に限られているわけではありません。
申請時に重視されるのは業界名ではなく、プロジェクトとして計画し、実行し、完了まで関わった経験があるかどうかです。
そのため、建設や製造、金融、医療などの分野でも、スケジュール管理や関係者との調整を行い、成果物の完成まで携わっていた場合は申請対象になる可能性があります。
PMP申請で「嘘」と判断されやすいケース
PMP申請では、明らかな虚偽だけでなく、事実と異なる内容を記載した場合も問題になる可能性があります。
ここでは、PMP申請で「嘘」と判断されやすい代表的なケースについて確認していきましょう。
実際にやっていない業務を書くケース
PMP申請で注意したいのは、実際に担当していない業務を担当したと記載してしまうケースです。
たとえば、開発作業だけを担当していたにもかかわらず、進捗管理や関係者との調整を行ったと記載すると、申請内容と実際の業務に違いが生じる可能性があります。
PMPの実務経験は、実際に担当した役割や業務内容をもとに評価されます。
期間や担当範囲を水増しするケース
PMP申請では、実際の経験期間や担当範囲を実績より大きく記載してしまうケースにも注意が必要です。
たとえば、6か月しか関わっていないプロジェクトを12か月と記載すると、申請内容と実際の業務履歴に違いが生じる可能性があります。
PMPの実務経験は、プロジェクトごとの期間や担当内容をもとに評価されます。
他人のプロジェクト経験を書くケース
PMP申請では、自分が実際に担当したプロジェクト経験を記載する必要があります。
そのため、上司や同僚が担当していた業務を、自分の実績として記載することはできません。
プロジェクト全体で行われていた業務であっても、自分が関わっていなければ申請対象にはならないため注意が必要です。
思い出せない経歴を推測で書くリスク
過去のプロジェクト経験を思い出せない場合でも、記憶だけを頼りに期間や担当内容を推測して記載するのは避けたいところです。
たとえば、開始月や終了月を曖昧なまま入力すると、実際の経歴との違いが生じる可能性があります。
PMP申請では、プロジェクトごとの期間や役割を正確に記載することが大切です。
経験不足でも整理次第で申請できるケースがある
PMP申請を検討している方の中には、「自分はプロジェクトマネージャーではなかったから対象外かもしれない」と感じている方もいるかもしれません。
ここでは、経験不足だと思っていても申請できる可能性があるケースについて見ていきましょう。
プロジェクト単位で整理すると経験が見える場合がある
PMPの実務経験が足りないと感じていても、これまでの仕事をプロジェクト単位で整理すると、申請対象となる経験が見つかることがあります。
普段は日常業務だと思っていた仕事でも、開始日と終了日があり、目標に向けて計画や進捗確認を行っていたものであれば、プロジェクト経験として整理できる可能性があります。
リーダー経験が少なくても書ける内容はある
リーダー経験が少なくても、PMPに申請できる内容が見つかる場合があります。
実務経験は、プロジェクトマネージャーとして案件全体を統括した経験だけが対象ではありません。
たとえば、スケジュール管理や進捗報告、関係者との調整など、プロジェクト運営に関わった業務も申請内容として整理できる可能性があります。
役職名ではなく実務内容で整理することが重要
PMP申請では、課長や主任、プロジェクトマネージャーといった役職名よりも、実際にどのような業務を担当していたかが重視されます。
役職が付いていなくても、プロジェクトの計画作成や進捗確認、関係者との調整、課題管理などに関わっていた場合は、実務経験として整理できる可能性があります。
PMP申請で監査になった場合は何を確認される?
PMP申請では、提出後に一部の申請者が監査対象として選ばれることがあります。
監査ではどのような書類や情報の提出が求められるのか、関係者への確認が行われる可能性はあるのか、そして虚偽申請が発覚した場合にどのような影響があるのかを確認していきましょう。
監査対象になると提出を求められるもの
PMP申請が監査対象になった場合は、申請内容を確認するための書類提出が求められます。
たとえば、卒業証明書や研修の修了証明書、プロジェクト経験を確認できる関係者の確認書類などを提出します。
これらの書類と申請内容に違いがないか確認されるため、申請するときは事実に基づいて記載することが大切です。
上司や関係者への確認が行われる場合がある
監査では、申請したプロジェクト経験が事実であることを確認するため、当時の上司やプロジェクト関係者に確認が行われる場合があります。
確認されるのは、プロジェクトの期間や担当した役割、実際の業務内容などです。
申請内容が実際の経歴と一致していれば過度に心配する必要はありません。
虚偽が発覚した場合のリスク
監査の過程で、申請したプロジェクト期間や担当業務が事実と異なることが確認された場合は、申請内容の信頼性が認められなくなる可能性があります。
たとえば、実際に担当していない業務を記載していたり、経験期間を実績より長く申請していたりすると、確認内容との違いが生じることがあります。
PMP申請では、経歴を正確に記載することが大切です。
嘘を書かずにPMP経歴を整理するコツ
PMP申請では、経験を大きく見せることよりも、実際に担当した内容を正確に伝えることが重要です。
ここでは、虚偽申請を避けながらPMP申請用の経歴を分かりやすく整理するコツを解説します。
プロジェクトの目的・役割・成果を整理する
PMP申請の経歴を整理するときは、まずプロジェクトの目的、担当した役割、成果を分けて確認してみましょう。
プロジェクトが何を目指していたのか、自分がどの立場で関わったのか、どのような結果につながったのかを整理すると、実際に担当した業務内容をまとめやすくなります。
目的・役割・成果を分けて考えることで、事実に基づいた経歴を無理なく整理しやすくなるでしょう。
経験不足を誤魔化すのではなく正しく言語化する
実務経験が少ないと感じる場合でも、経験期間を長くしたり、担当していない業務を追加したりする必要はありません。
大切なのは、実際に行った業務を正確に整理し、自分の言葉で分かりやすく伝えることです。
たとえば、進捗確認や関係者との調整など、プロジェクトの中でどのような役割を担っていたのかを整理すると、経験を正しく伝えやすくなります。
専門用語より具体的な行動を書く
PMP申請の経歴では、肩書きや専門用語を並べるだけでなく、自分が実際に行った行動を具体的に記載することが大切です。
「プロジェクト管理を担当した」と書くよりも、スケジュールを作成した、進捗を確認した、関係者と調整したなど、実際の業務内容を書いた方が役割が伝わりやすくなります。
難しく考えすぎず、自分が日々どのような業務を行っていたのかを、一つずつ整理してみるとよいでしょう。
PMP経歴の嘘に関するよくある疑問
PMP申請を進める中で、「経験年数が少し足りない場合はどうなるのか」「小規模なプロジェクトでも対象になるのか」「昔の案件を正確に思い出せない場合はどうすればよいのか」など、さまざまな疑問を持つ方は少なくありません。
ここでは、PMP経歴の申請や監査に関してよくある疑問について分かりやすく解説していきます。
経験年数が少し足りない場合はどうなる?
PMPの申請では、定められた実務経験月数を満たしていることが前提になります。
そのため、必要な月数に達していない場合は、応募条件を満たしていない扱いになります。経験年数が少し足りないからといって、実際より長く記載して補うことはできません。
まずは過去のプロジェクト経験を整理し、条件を満たしているか確認してみましょう。
アルバイトや小規模案件でも対象になる?
アルバイトや小規模な案件でも、PMPの実務経験として認められる可能性があります。
実務経験は、案件の規模や雇用形態だけで判断されるものではありません。
開始日と終了日があり、目標に向けて計画や進捗確認などのプロジェクト業務に関わっていた場合は、申請対象になることがあります。
昔の案件を正確に思い出せない場合は?
昔の案件を正確に思い出せない場合は、記憶だけで期間や担当内容を補完せず、当時の資料や記録を確認しながら整理することが大切です。
メール履歴や業務報告書、成果物などを見返すことで、開始時期や担当した業務をより正確に把握しやすくなります
監査に当たる確率は高い?
PMPの監査は、申請者の中から一定割合で実施されますが、誰が対象になるかを事前に知ることはできません。
そのため、「自分は監査に当たらないだろう」と考えて申請内容を作成するのは避けた方がよいでしょう。
監査対象になった場合は、学歴や実務経験の内容について確認が行われます。
まとめ
PMP申請では、経験を実際より大きく見せる必要はありません。
大切なのは、これまで自分がどのようなプロジェクトに関わり、どのような役割を担ってきたのかを、事実に基づいて整理することです。
監査が行われる可能性はありますが、実際の経験を正確に記載していれば、過度に心配する必要はありません。
役職名にとらわれず、進捗管理や関係者との調整、課題管理など、自分が担当した業務を一つずつ振り返ってみましょう。
「経験が足りないかもしれない」と感じていても、プロジェクト単位で整理してみると、申請に活用できる経験が見つかることもあります。
焦って経験を盛るのではなく、過去の資料や記録を確認しながら、自分の経験を丁寧に言葉にしていくことが、PMP申請への大切な一歩になります。