プロジェクトマネジメント

PMBOK第7版と第8版の違いを比較|何が変わったの?どちらを学ぶべきかを解説

はじめに

「PMBOK第7版と第8版は何が変わったの?」
「これから勉強を始めるなら、第7版と第8版のどちらを選べばいいのだろう」と迷っていませんか。

PMP試験の勉強を始めようとして参考書を探していたり、職場でPMBOKについて調べるよう言われたりすると、「第8版が出るらしい」という情報を見かけて、今から第7版を学んでもよいのか不安になってしまうことがありますよね。

この記事では、PMBOK第7版と第8版の違いや変更点、第8版で何が変わるのか、これから学ぶならどちらを選ぶべきかを順を追ってわかりやすく説明していきます。

PMBOK第7版と第8版の違いを先に結論すると?

PMBOK第7版と第8版は、どちらもプロジェクトマネジメントの考え方を学ぶためのガイドですが、内容や位置付けに違いがあります。

まずは両者の違いを大まかに整理し、第8版で何が変わるのか、どちらを学ぶべきかを順番に確認していきましょう。

第7版は「原則重視」第8版は「実践性強化」が中心

第7版は、プロジェクトマネジメントで共通して重視すべき12の原則を軸に考える構成です。

一方、第8版は第7版の考え方を引き継ぎながら、現場で判断しやすいよう実践的な内容が強化されています。

原則を理解することに重点を置く第7版に対し、第8版では、状況に応じてどのように適用するかという実務での使い方まで踏み込んでいる点が大きな違いです。

大きく変わるのは“全面刷新”ではなく“補強と整理

PMBOK第8版は、第7版の内容を大きく作り直したものではありません。

第7版で示された12の原則や価値提供を重視する考え方を維持したまま、実務で活用しやすい内容を追加・整理する形で改訂されています。

そのため、第7版の学習内容が無駄になるわけではなく、第8版では不足していた実践面を補強した位置付けと考えると理解しやすいです。

まずは「どちらを学ぶべき?」

PMBOKをこれから学ぶ場合は、最新の内容を学びたい人は第8版を選び、第7版で学習中の人はそのまま学習を続けて問題ありません。

第8版は第7版を土台に内容を補強した改訂版であるため、第7版の知識が無駄になることはありません。

まずは現在の学習状況に合わせて選ぶことで、効率よく学習を進められます。

PMBOK第7版と第8版の違い

比較項目PMBOK第7版PMBOK第8版
構成・考え方12の原則と8つのパフォーマンスドメインを中心に構成。考え方や価値提供を重視。第7版の構成を引き継ぎつつ、実務で活用しやすい内容を追加・整理。
プロセスの扱い49プロセス中心ではなく、原則・パフォーマンスドメインを軸とした構成。プロセス中心には戻らず、第7版の考え方を維持したまま実務向けに補強。
パフォーマンスドメイン8つのパフォーマンスドメインを採用。8つの構成は維持され、実務での適用方法がより分かりやすく整理。
実務での使いやすさ原則を理解し、自分で状況に応じて判断・適用することを重視。原則を維持しながら、現場で活用しやすい内容や実践的な説明が充実。
PMP試験への影響現在のPMP試験で重要な学習内容。公開後もすぐに試験範囲が全面変更されるわけではなく、最新の試験情報の確認が必要。

PMBOK第7版と第8版は共通する考え方も多くありますが、構成や内容には違いがあります。

違いを一つずつ見る前に、まずは比較表で全体像を整理し、その後に各項目の違いを詳しく確認していきましょう。

構成や考え方の違い

第7版は、12の原則と8つのパフォーマンスドメインを中心に構成され、プロジェクトを進める際の考え方を重視しています。

一方、第8版は第7版の構成を大きく変えず、実務で活用しやすい内容を追加・整理した構成です。

そのため、基本的な考え方は共通していますが、第8版では実際のプロジェクトで判断や適用を行いやすい内容へ補強されています。

プロセスの扱いはどう変わった?

第7版では、第6版のように49のプロセスを中心とした構成ではなく、原則とパフォーマンスドメインを軸にプロジェクトを考える形へ変更されました。

第8版でもこの考え方は維持されており、プロセス中心の構成へ戻ったわけではありません。

つまり、第8版ではプロセスの位置付けを変えるのではなく、第7版の考え方を実務で活用しやすい内容へ補強しています。

パフォーマンスドメインの違い

第7版で示された8つのパフォーマンスドメインは、第8版でも基本的な考え方が維持されています。

第8版でパフォーマンスドメインの数や位置付けが大きく変更されたわけではなく、それぞれを実際のプロジェクトで活用しやすいよう内容が補強・整理されています。

そのため、学ぶ対象そのものが変わるのではなく、実務への適用方法を理解しやすくなった点が違いです。

実務での使いやすさの違い

第7版は原則や考え方を理解することを重視しているため、実務へ当てはめる際は自分で判断する場面が多くなります。

一方、第8版は第7版の考え方を維持したまま、実際のプロジェクトで適用しやすい内容が追加・整理されています。

そのため、第8版のほうが学んだ内容を日常業務へ結び付けやすい構成になっています。

PMP試験への影響の違い

PMP試験では、PMBOK第7版の考え方が引き続き重要な学習内容です。

第8版が公開されたとしても、第7版の内容が不要になるわけではなく、試験範囲が直ちに全面的に切り替わるものではありません。

そのため、PMP試験を受験する場合は、試験で求められる出題範囲に合わせて最新版の試験情報を確認しながら学習を進めることが重要です。

PMBOK第7版と第8版で変わったポイント

PMBOK第8版では、第7版の考え方を引き継ぎながら、内容の見直しや補強が行われています。

ここでは、どのような点が変更・追加されたのかを整理し、第7版との違いを順番に見ていきましょう。

原則数や構成はどう変わった?

第7版で示された12の原則や8つのパフォーマンスドメインを中心とした構成は、第8版でも大きく変更されていません。

第8版では原則の数を増減するのではなく、第7版の構成を引き継ぎながら、内容の整理や実務で活用しやすい情報の補強が行われています。

そのため、基本構成が一新されたのではなく、既存の考え方を発展させる改訂となっています。

プロセス重視の考え方は戻った?

第8版では、第6版までのようなプロセス重視の構成へ戻っていません。

第7版で採用された原則とパフォーマンスドメインを中心とする考え方は維持されており、プロセスを再び中心に据える改訂は行われていません。

そのため、第8版でも状況に応じて考え方を適用する方針を基本としながら、実務で活用しやすい内容が補強されています。

実務寄りになったと言われる理由

第8版が実務寄りと言われるのは、第7版で示された原則やパフォーマンスドメインを実際のプロジェクトへ適用しやすい内容が追加・整理されたためです。

第7版は考え方を理解することに重点が置かれていましたが、第8版では実務で判断する場面を意識した内容が補強されています。

そのため、学んだ内容を日常業務へ結び付けやすくなっています。

AI・デジタル環境への対応は強化された?

第8版では、AIやデジタル技術を活用するプロジェクトを意識した内容が第7版より充実しています。

ただし、プロジェクトマネジメントの基本原則をAI中心の内容へ変更したわけではありません。

従来の考え方を維持しながら、AIやデジタル環境の変化を踏まえて実務で判断しやすい内容が補強されています。

PMBOK第7版でも問題ない?第8版を学ぶべき人との違い

PMBOK第7版と第8版のどちらを学ぶべきかは、目的や学習状況によって変わります。

ここでは、第7版で十分な人と第8版を優先した方がよい人の違いを整理し、これから学ぶ場合の考え方を確認していきましょう。

まず第7版で十分な人

PMBOKを初めて学ぶ人や、第7版ですでに学習を進めている人は、まず第7版で十分です。

第7版では12の原則や8つのパフォーマンスドメインを通して、現在のプロジェクトマネジメントで重視される考え方を体系的に学べます。

そのため、基礎を身に付ける段階であれば、第7版の内容を理解してから必要に応じて第8版を補う進め方でも問題ありません。

第8版を優先した方がいい人

最新の内容を前提に学習したい人や、第7版をすでに理解していて実務への活用方法まで深めたい人は、第8版を優先すると学びやすくなります。

第8版は第7版の考え方を土台に、実務で適用しやすい内容が補強・整理されているため、現場で活かすことを重視する場合に適しています。

これからPMP試験を受ける人の考え方

これからPMP試験を受験する場合は、第7版と第8版の違いだけで判断するのではなく、受験時点の試験範囲に合わせて学習を進めることが重要です。

第7版の考え方は引き続き重要な学習内容であり、第8版が公開されたからといって第7版の内容が不要になるわけではありません。

そのため、最新の試験情報を確認し、それに対応した教材を選んで学習することが大切です。

どちらを学ぶべき?迷った場合の選び方

PMBOK第7版と第8版の違いが分かっても、自分にはどちらが合っているのか迷う方もいるでしょう。

ここでは、学習経験や目的に応じた選び方を整理し、効率よく学ぶためのポイントを紹介します。

初心者はどちらから学ぶべき?

PMBOKを初めて学ぶ場合は、第7版から始めても第8版から始めても問題ありませんが、最新の内容を学びたい場合は第8版を選ぶとよいでしょう。

一方、第7版の教材をすでに持っている場合は、そのまま学習を進めても基礎を身に付けられます。

まずは1冊を最後まで学び、その後に必要に応じてもう一方を補う進め方が効率的です。

現場経験者はどこを重点的に見るべき?

現場経験がある人は、第7版と第8版の違いそのものよりも、実務へどのように適用するかという内容を重点的に学ぶと理解が深まります。

すでに第7版を理解している場合は、第8版で追加・整理された実践的な内容を確認することで、日常業務へ結び付けやすくなります。

そのため、経験者は基礎を繰り返すよりも、第8版で補強された内容を優先して学ぶ方法が適しています。

独学で効率よく学ぶ方法

独学で学ぶ場合は、第7版または第8版のどちらか1冊に絞って最後まで学習し、その後にもう一方との違いを確認する進め方が効率的です。

最初から両方を並行して読むと、共通点と違いを整理することに時間がかかり、学習が進みにくくなります。

まずは1冊で全体像を理解してから補足内容を学ぶことで、知識を整理しやすくなります。

まとめ

PMBOK第7版と第8版は、大きく内容が入れ替わったわけではなく、第7版の考え方を土台に、第8版で実務で活用しやすい内容が補強・整理された点が主な違いです。

第6版のようなプロセス重視の構成へ戻ったわけではなく、12の原則や8つのパフォーマンスドメインを中心とする考え方は引き続き維持されています。

そのため、第7版を学習している人は、その内容が無駄になることはありません。

一方で、最新の内容を学びたい人や、実務への適用方法まで理解を深めたい人は、第8版を優先すると学びやすくなります。

どちらを選ぶか迷った場合は、現在の学習状況や目的に合わせて1冊を最後まで学び、必要に応じてもう一方の内容を補う方法がおすすめです。

基礎をしっかり身に付けたうえで違いを理解することで、PMBOKをより実践的に活用できるようになります。

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