目次
はじめに
「RAIDログとプロジェクト計画は、何が違うの?」
「プロジェクトを進めるとき、どちらに何を書けばいいの?」と迷っていませんか。
計画書にスケジュールや担当者をまとめている一方で、途中で発生した課題やリスク、確認が必要な事項まで同じ資料に書き足していくと、情報が増えて管理しにくくなることがあります。
この記事では、RAIDログとプロジェクト計画それぞれの役割や違い、どのような場面で使い分ければよいのかを整理し、順を追って説明していきます。
RAIDログとプロジェクト計画の違いは?
RAIDログとプロジェクト計画は、どちらもプロジェクト管理で使われますが、作成する目的と管理する情報が異なります。
ここでは、それぞれの役割を確認したうえで、目的・管理対象・作成タイミング・更新頻度・利用場面の違いを比較しながら整理します。
RAIDログとは
RAIDログとは、プロジェクトで発生するリスク(Risks)、課題(Issues)、前提条件(Assumptions)、依存関係(Dependencies)をまとめて管理するものです。
それぞれの内容に加えて、担当者や対応期限、現在の状況なども記録し、変化があれば随時更新します。
必要な情報を一か所で確認できるため、対応漏れを防ぎながらプロジェクトを進めやすくなります。
プロジェクト計画とは
プロジェクト計画とは、プロジェクトの目的や範囲、スケジュール、体制、進め方などを整理したものです。
プロジェクトを始める前に、何をいつまでに行うのか、誰がどの役割を担当するのかを決めておきます。
全体の進め方を関係者で共有することで、認識のずれを減らし、スムーズに作業を進めやすくなります。
【比較表】RAIDログとプロジェクト計画の違い
RAIDログとプロジェクト計画の主な違いは、管理する内容と使う目的にあります。
| 比較項目 | RAIDログ | プロジェクト計画 |
|---|---|---|
| 目的 | リスクや課題などの対応状況を管理する | プロジェクト全体の方針や進め方を決める |
| 管理対象 | リスク・課題・前提条件・依存関係 | 目的・範囲・スケジュール・体制・進め方 |
| 作成時期 | 開始時に用意し、進行中も追加する | 主に開始前から開始時に作成する |
| 更新頻度 | 状況の変化に合わせて随時更新する | 計画に変更があったときに更新する |
| 利用場面 | リスクや課題の対応状況を確認するとき | プロジェクト全体の進め方を確認するとき |
RAIDログは進行中のリスクや課題を管理するもの、プロジェクト計画は全体の進め方を整理するものと考えると、違いが分かりやすくなります。
RAIDログとプロジェクト計画はどのように使い分ける?
RAIDログとプロジェクト計画は、管理したい情報や確認するタイミングに合わせて使い分けます。
ここでは、それぞれを使う具体的な場面と、両方を併用して管理するケースについて説明します。
RAIDログを使う場面
RAIDログは、プロジェクトを進めるなかで、新しいリスクや課題などが見つかったときに活用します。
内容だけでなく、担当者や対応期限、現在の状況なども記録し、進展があればその都度更新します。
定例会議や進捗確認の際に見直すことで、対応が必要な項目や期限が近い項目を把握しやすくなります。
プロジェクト計画を使う場面
プロジェクト計画は、プロジェクト全体の方針やスケジュール、体制などを決めるときに活用します。
開始前から開始時にかけて、必要な作業や担当者、期限などを整理し、関係者で共有しておくことが大切です。
途中でスケジュールや範囲などが変わった場合は、計画を見直して必要な内容を更新します。
RAIDログとプロジェクト計画を併用するケース
プロジェクト全体の計画と、進行中に発生するリスクや課題の両方を管理したい場合は、RAIDログとプロジェクト計画を併用すると便利です。
全体のスケジュールや進め方はプロジェクト計画で確認し、発生したリスクや課題はRAIDログに記録します。
RAIDログの内容によって計画を変更する必要が出てきた場合は、プロジェクト計画もあわせて見直しましょう。
RAIDログとプロジェクト計画で迷ったときの判断基準
RAIDログとプロジェクト計画のどちらに情報を記載するか迷ったときは、その情報が進行中に変化するものか、プロジェクト全体の方針を示すものかで判断すると整理しやすくなります。
ここでは、管理する情報の性質をもとにした使い分け方と、RAIDログを計画書ではなく運用管理のための資料として扱う考え方について説明します。
変更が発生する情報はRAIDログで管理する
プロジェクトを進めるなかで、内容や対応状況が変わる情報はRAIDログで管理します。
リスクや課題などが見つかったら記録し、担当者や対応期限、状況に変化があればその都度更新しましょう。
対応が終わった項目には完了日や結果を残しておくと、対応中の項目と区別しやすくなります。
プロジェクト全体の方針や進め方はプロジェクト計画で管理する
プロジェクト全体の方針や進め方は、プロジェクト計画で管理します。
目的や範囲、スケジュール、体制などを開始前から開始時に整理し、関係者で共有しておくことが大切です。
途中で方針やスケジュールが変わった場合は、変更内容に合わせて計画も見直します。
RAIDログは計画書ではなく運用管理のための資料
RAIDログは、プロジェクト全体の進め方を決める計画書ではなく、進行中のリスクや課題などを管理するための資料です。
新しい項目が発生したら追加し、担当者や期限、対応状況を継続して更新します。
定例会議などで確認することで、未対応の項目や期限を過ぎている項目にも気づきやすくなります。
RAIDログとプロジェクト計画に関するよくある質問
RAIDログとプロジェクト計画を実際に運用すると、「RAIDログだけでプロジェクトを管理できるのか」「プロジェクト計画があれば別にリスクを管理する必要はないのか」と迷うことがあります。
ここでは、RAIDログとプロジェクト計画の必要性やリスク管理との関係、RAIDログの更新・管理を担当する人について説明します。
RAIDログだけあればプロジェクト計画は不要ですか?
RAIDログだけで、プロジェクト計画の代わりをすることはできません。
RAIDログはリスクや課題、前提条件、依存関係を管理するもので、プロジェクト全体の目的やスケジュール、体制などはプロジェクト計画で整理します。
それぞれ役割が異なるため、目的に合わせて使い分けることが大切です。
プロジェクト計画だけでリスク管理はできますか?
プロジェクト計画にリスクへの対応方針を記載することはできますが、個別のリスクを継続して管理するにはRAIDログを活用すると便利です。
プロジェクト計画でリスク管理の進め方を決め、発生したリスクや担当者、対応期限、状況などをRAIDログに記録します。
状況に変化があれば随時更新し、対応状況を確認できるようにしておきましょう。
RAIDログは誰が更新・管理するものですか?
RAIDログは、プロジェクトマネージャーや管理担当者が全体を管理し、各担当者から最新の状況を共有してもらいながら更新する方法が一般的です。
リスクや課題が発生した場合は、担当者から内容や対応状況を共有してもらい、RAIDログに反映します。
定例会議などで定期的に見直し、担当者や期限、対応状況を最新の状態にしておくことが大切です。
まとめ
RAIDログとプロジェクト計画は、管理する情報と役割が異なります。
プロジェクト計画では全体の方針やスケジュールを整理し、RAIDログでは進行中に発生するリスクや課題などを管理します。
迷ったときは、「全体の進め方に関する情報か」「進行中に変化する情報か」で判断すると分かりやすいでしょう。両方を役割に合わせて使い分けながら、必要に応じて内容を見直していくことが大切です。