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エドモンドソンが提唱した心理的安全性とは?意味・7つの質問・組織への効果

はじめに

「心理的安全性とは何を意味するの?」
「エドモンドソンが提唱した考え方だと聞くけれど、職場でどのように活かせばいいの?」と疑問に感じていませんか。

会議で誰も意見を言わなかったり、気になることがあっても「間違っていたらどうしよう」と発言をためらったりする場面を見て、チームの雰囲気を改善したいと考えている方も多いでしょう。

この記事では、エドモンドソンが提唱した心理的安全性の意味をはじめ、7つの質問の内容や組織にもたらす効果、実践するための考え方まで、順を追ってわかりやすく説明していきます。

エドモンドソンとは?

エドモンドソンの心理的安全性を正しく理解するには、概念だけでなく、提唱した人物や研究の背景を知ることも大切です。

ここでは、エイミー・エドモンドソンの経歴と、心理的安全性の提唱者として広く知られるようになった理由を順番に解説します。

エイミー・エドモンドソンの経歴

エイミー・エドモンドソンは、アメリカの経営学者で、現在はハーバード・ビジネス・スクールの教授を務めています。

医療現場や企業組織を対象に研究を進める中で、メンバーが質問や意見、失敗を安心して共有できる環境が、学習や成果につながることを明らかにしました。

この研究をもとに「心理的安全性」の概念を広め、現在では組織学習やチームマネジメント分野を代表する研究者として世界的に知られています。

心理的安全性の提唱者として知られる理由

エイミー・エドモンドソンが心理的安全性の提唱者として知られる理由は、1999年に発表した研究で、チームの成果と心理的安全性の関係を示したためです。

この研究では、失敗や疑問、意見を率直に伝えられる環境ほど、情報共有や学習が進み、チーム全体の成果につながりやすいことが明らかになりました。

その後、この考え方は企業や教育機関、医療現場など幅広い分野で取り入れられ、心理的安全性を代表する研究者として広く知られるようになりました。

エドモンドソンが提唱した心理的安全性とは?

心理的安全性という言葉は広く使われるようになりましたが、意味を正しく理解していないと、職場での取り組みを誤って捉えてしまうことがあります。

ここでは、心理的安全性の基本的な意味から、信頼関係との違い、組織で重要視される理由まで順番に解説します。

心理的安全性の意味

心理的安全性とは、チームのメンバーが質問や意見、提案、失敗の報告をしても、非難されたり評価を下げられたりしないと安心して行動できる状態を指します。

エイミー・エドモンドソンは、これを「対人関係においてリスクのある行動を取っても安全であると共有された認識」と定義しました。

このような環境では発言や相談がしやすくなり、情報共有や問題の早期発見につながります。

心理的安全性と信頼関係の違い

心理的安全性と信頼関係は似ていますが、対象が異なります。

心理的安全性は、チーム全体に対して「発言や質問、失敗の報告をしても不利益を受けない」と感じられる状態を指します。

一方、信頼関係は特定の相手に対して安心して任せられる関係を表すもので、チーム全体の環境を示す心理的安全性とは異なります。

心理的安全性と信頼関係は混同されやすいため、職場で信頼関係を築く具体的な方法も知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
部下とのコミュニケーションのコツ|信頼関係を築く接し方を解説

心理的安全性が組織で重要視される理由

心理的安全性が組織で重視される理由は、問題や改善案を早い段階で共有しやすくなるためです。

質問や意見、失敗をためらわずに伝えられる環境では、情報共有が進み、課題を早く見つけて対応しやすくなります。

その積み重ねが、チームの学習や業務の質の向上につながります。

エドモンドソンの心理的安全性が注目された理由

エドモンドソンの心理的安全性は、理論として提唱されただけでなく、研究結果や実務への応用を通じて世界中の組織で注目されるようになりました。

ここでは、医療現場の研究から生まれた経緯と、企業やチーム運営で広く活用されるようになった背景を解説します。

医療現場の研究から生まれた概念

心理的安全性は、エイミー・エドモンドソンが医療現場を対象に行った研究から生まれた概念です。

病院のチームを調査した結果、医療ミスの報告が多いチームほど、実際にミスが多いのではなく、失敗や問題を率直に報告しやすい環境であることが分かりました。

この研究を通じて、安心して発言や報告ができる環境が、チームの学習や改善につながることが明らかになりました。

企業やチーム運営で広く活用されるようになった背景

心理的安全性が企業で広く活用されるようになった背景には、発言しやすい職場環境が組織の成果につながると考えられるようになったことがあります。

質問や意見、課題を気兼ねなく共有できる環境では、情報共有が進み、問題を早く見つけて改善しやすくなります。

そのため、現在では組織運営や人材マネジメントでも広く取り入れられています。

心理的安全性の具体例

心理的安全性は考え方だけではイメージしにくいため、実際の職場や日常業務の場面で比較すると違いを理解しやすくなります。

ここでは、心理的安全性が高い職場と低い職場の特徴や、会議や日常業務で現れる違いを具体的に解説します。

心理的安全性が高い職場の例

心理的安全性が高い職場では、メンバーが疑問や意見、改善案をためらわずに発言でき、ミスやトラブルも隠さずに報告できます。

上司や同僚も発言を頭ごなしに否定せず、内容を確認しながら建設的に話し合うため、相談や質問もしやすくなります。

その結果、情報共有が進み、問題への対応や業務改善につながりやすくなります。

心理的安全性が低い職場の例

心理的安全性が低い職場では、質問や意見を伝えることや、失敗を報告することに不安を感じ、発言を控えやすくなります。

その結果、問題やミスが共有されにくくなり、必要な情報が関係者へ伝わらないことがあります。

このような状態が続くと、問題への対応が遅れ、業務改善も進みにくくなります。

会議や日常業務で見られる違い

会議や日常業務では、心理的安全性の高さによってメンバーの行動が変わります。

心理的安全性が高い職場では、質問や改善案が自然に出され、分からないことも気軽に相談できます。

一方で、心理的安全性が低い職場では発言や報告をためらう場面が増え、情報共有や問題への対応が遅れやすくなります。

心理的安全性に関するよくある誤解

心理的安全性は言葉だけが広まりやすいため、本来の意味とは異なる形で理解されることも少なくありません。

ここでは、心理的安全性についてよくある誤解と、本来の考え方を順番に解説します。

仲良し組織と心理的安全性は違う

仲が良い組織と、心理的安全性が高い組織は同じではありません。

心理的安全性とは、人間関係の良さではなく、必要な場面で反対意見や改善案、問題点を安心して伝えられる状態を指します。

仲が良いだけの組織では意見を控えることがありますが、心理的安全性が高い組織では、業務に必要な発言や報告をしやすいことが特徴です。

何でも許されるぬるま湯組織ではない

心理的安全性が高い組織は、何でも許されるぬるま湯組織ではありません。

安心して質問や意見、失敗を報告できる環境を指しますが、ルール違反や責任放棄を認める考え方ではありません。

必要な指摘や改善のための話し合いを行いながら、仕事の基準や役割を守ることも大切にされています。

成果や厳しさと両立できる考え方である

心理的安全性は、成果や仕事に対する厳しさと両立できる考え方です。

質問や意見、問題点を率直に共有できる環境では、課題を早く把握し、改善策を検討しやすくなります。

そのため、仕事の基準を保ちながら改善を進めやすくなり、チーム全体の成果にもつながります。

エドモンドソンの7つの質問とは?

エドモンドソンは、チームの心理的安全性を把握するための質問項目も示しています。

ここでは、7つの質問の内容と、質問から分かる組織の状態、診断結果の活かし方を解説します。

7つの質問の内容

エイミー・エドモンドソンは、チームの心理的安全性を確認するための7つの質問を示しています。各質問について「そう思う」「どちらともいえない」「そう思わない」などで回答することで、チームの状態を把握できます。

質問確認できる内容
チーム内でミスをすると、責められることが多い失敗を安心して共有できる環境か
チームのメンバーは、難しい問題や課題について話し合える課題を率直に話し合えるか
チームでは、自分と異なる考え方も受け入れてもらえる多様な意見が尊重されるか
このチームでは、安心してリスクのある発言ができる意見や提案をためらわずに伝えられるか
チームの他のメンバーに助けを求めやすい困ったときに相談しやすいか
自分を意図的に傷つけたり、評価を下げたりする人はいない人間関係への不安が少ないか
自分の能力や個性が認められ、活かされていると感じる一人ひとりが尊重されているか

これらの質問は、職場で発言や相談がしやすい環境になっているかを確認するための指標です。

すべての項目で高い評価を目指すことよりも、回答結果をもとに改善点を見つけ、より話しやすい職場づくりにつなげることが大切です。

質問からわかる組織の状態

7つの質問への回答からは、メンバーが安心して発言や相談、失敗の報告ができる職場かどうかを確認できます。

評価が高い場合は、意見を伝えたり、困ったときに助けを求めたりしやすい状態と考えられます。

一方で、評価が低い場合は、発言や相談をためらう傾向があり、情報共有や問題報告が十分に行われていない可能性があります。

診断結果を改善に活かすポイント

診断結果を活かすには、点数だけを見るのではなく、評価が低かった項目に注目することが大切です。

発言のしやすさや失敗の報告、助けを求めやすさなど、課題となっている項目を確認することで、改善すべき点が見えてきます。

同じ質問を定期的に実施すると、職場環境の変化や改善の効果も確認しやすくなります。

心理的安全性が高い組織・低い組織の特徴

心理的安全性の高低は、職場の雰囲気だけでなく、メンバーの行動やチーム全体の成果にも大きく影響します。

ここでは、心理的安全性が高い組織と低い組織の特徴を比較しながら、それぞれが組織成果に与える影響を解説します。

心理的安全性は、リーダーや管理職の関わり方によっても変わります。チームづくりに役立つ考え方を知りたい方は、こちらもご覧ください。
管理職に必要なコミュニケーション能力とは?信頼される話し方・接し方を解説

心理的安全性が高い組織の特徴

心理的安全性が高い組織では、メンバーが質問や意見、改善案、失敗の報告をためらわずに行えます。

発言を頭ごなしに否定するのではなく、内容を確認しながら建設的に話し合うため、情報共有もスムーズに進みます。

その結果、問題を早く把握しやすくなり、改善や業務の見直しにつながります。

心理的安全性が低い組織の特徴

心理的安全性が低い組織では、質問や意見、失敗の報告をためらい、発言を控える傾向があります。

そのため、問題やミスが共有されにくく、必要な情報が関係者へ十分に伝わらないことがあります。

このような状態が続くと、問題への対応が遅れ、改善も進みにくくなります。

組織成果に与える影響

心理的安全性は、組織の成果にも大きく影響します。

心理的安全性が高い組織では、課題や改善案を早い段階で共有できるため、問題への対応や業務改善を進めやすくなります。

一方で、心理的安全性が低い組織では情報共有が遅れやすく、その積み重ねが組織全体の成果にも影響します。

『恐れのない組織』からわかるエドモンドソンの考え方

『恐れのない組織』は、エドモンドソンの心理的安全性について理解を深めたい方にとって代表的な一冊です。

ここでは、本書の概要と重要なメッセージ、ビジネス現場で活かせるポイントを解説します。

『恐れのない組織』の概要

『恐れのない組織』は、エイミー・エドモンドソンが心理的安全性の考え方と、その重要性を解説した書籍です。

心理的安全性がなぜ組織に必要なのか、どのような環境で高まるのかを、研究結果をもとに分かりやすく説明しています。

組織運営やチームマネジメントに心理的安全性を取り入れるヒントが学べる一冊です。

本書で伝えられている重要なメッセージ

本書で伝えられているのは、心理的安全性は「発言しやすい雰囲気づくり」が目的ではなく、組織が学習し、成果を高めるために欠かせない環境だということです。

質問や意見、失敗を安心して共有できることで、問題を早く見つけ、改善につなげやすくなります。

そのため、心理的安全性は組織の成長を支える重要な考え方として位置付けられています。

ビジネス現場で活かせるポイント

ビジネスの現場では、質問や意見、失敗を安心して共有できる環境づくりが大切です。

上司やリーダーが発言を頭ごなしに否定せず、内容を確認しながら話し合うことで、相談や報告がしやすくなります。

その結果、情報共有や問題の早期発見が進み、業務改善やチームの成果につながりやすくなります。

心理的安全性を高めるには、日頃のコミュニケーションの取り方も重要です。職場で実践しやすい方法を詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考になります。
コミュニケーションギャップとは?原因・具体例・解消方法を解説

まとめ

エドモンドソンが提唱した心理的安全性とは、質問や意見、失敗の報告を安心して行える状態を指します。

仲が良い職場や何でも許される環境ではなく、必要なことを率直に伝え合える職場づくりの考え方です。

心理的安全性が高まると、情報共有や課題の発見がしやすくなり、改善や学習を進めやすくなります。

まずは7つの質問を活用してチームの状態を確認し、日々の対話や発言を受け止める姿勢を少しずつ見直していくことが大切です。

心理的安全性は、一度作れば終わりではなく、日々のコミュニケーションの積み重ねによって育まれます。

安心して意見を交わせる環境づくりを続けることが、より良いチームや組織づくりにつながるでしょう。

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