目次
はじめに
「プロジェクトマネジメントのスキルを身につけるには、どの資格を取ればいいの?」
「PMPやプロジェクトマネージャ試験など、資格ごとの違いが分からない」と迷っていませんか。
仕事でプロジェクトを任されたり、将来プロジェクトマネージャーを目指したりすると、資格を取得して知識を体系的に学びたいと考えることがありますよね。
この記事では、プロジェクトマネジメントスキルに役立つ主要資格の特徴や違い、目的に合わせた選び方を整理します。
プロジェクトマネジメントに必要なスキルは?

プロジェクトマネジメントでは、計画を作成するだけでなく、進捗を確認しながら発生するリスクや課題に対応するスキルが必要です。
ここでは、プロジェクトマネジメントに必要な5つのスキルについて説明します。
計画を立てて進捗を管理するスキル
プロジェクトを予定どおり進めるには、必要な作業を整理し、担当者や期限を決めて計画を立てるスキルが必要です。
進行中は予定と実際の進み具合を確認し、遅れがあれば後続作業への影響も考えながら調整します。
計画を立てて終わりにせず、状況に合わせて見直していくことが大切です。
リスクや課題を把握して対応するスキル
プロジェクトでは、これから起こる可能性があるリスクと、すでに発生している課題を分けて考えることが大切です。
リスクは発生する可能性や影響を確認して対策を考え、課題が発生した場合は原因や影響を整理して対応します。
その後も状況を確認し、必要に応じて対策を見直します。
関係者と調整するコミュニケーションスキル
プロジェクトでは、担当者や関係部署へ必要な情報を伝え、認識をそろえるコミュニケーションスキルも欠かせません。
作業内容や期限、変更点を分かりやすく共有し、意見が異なる場合はそれぞれの要望や条件を確認しながら調整します。
決まった内容をきちんと共有することで、認識のずれや作業のやり直しを防ぎやすくなります。
チームをまとめるリーダーシップ
プロジェクトをスムーズに進めるには、メンバーの役割を明確にし、チームをまとめるリーダーシップが求められます。
各メンバーの進捗を確認し、作業が止まっている場合は原因を把握して必要なサポートや調整を行います。
判断が必要な場面では方針を示し、チームが次の行動に移りやすい状態をつくることも大切です。
コストと品質を管理するスキル
プロジェクトでは、予算を意識しながら、成果物が求められる品質を満たしているか確認するスキルも必要です。
コストは予算と実際の費用を比較し、超過が見込まれる場合は原因を確認して対応します。
品質についても決められた要件や基準と照らし合わせながら確認し、必要があれば修正していきます。
プロジェクトマネジメントの資格を取得するメリット
プロジェクトマネジメントの資格を取得すると、業務に必要な知識やスキルを順序立てて学ぶことができます。
ここでは、プロジェクトマネジメントの資格を取得する3つのメリットについて説明します。
必要なスキルを体系的に学べる
プロジェクトマネジメントの資格を学習すると、計画作成や進捗管理、リスク管理、コスト管理など、業務に必要な知識を体系的に学べます。
資格の学習範囲に沿って基礎から順番に学べるため、それぞれの知識がどのようにつながっているのかも理解しやすくなります。
実務で何を確認し、どのように対応すればよいのかを整理する機会にもなるでしょう。
知識やスキルを客観的に証明できる
資格を取得すると、プロジェクトマネジメントに関する一定の知識やスキルがあることを客観的に示せます。
履歴書や職務経歴書にも記載できるため、社内で新しい役割を希望するときや転職活動でも活用できます。
実務経験とあわせて伝えることで、これまでの経験と身につけた知識の両方をアピールしやすくなります。
PMやPMOとしてのキャリアに活かせる
プロジェクトマネジメントの資格は、PMやPMOを目指す場合のキャリア形成にも活かせます。
学習した計画や進捗管理、課題管理などの知識を実務で活用しながら、少しずつ経験を積んでいくことが大切です。
資格だけで実務経験を補えるわけではありませんが、経験と組み合わせることで自分のスキルを伝えやすくなります。
プロジェクトマネジメントスキルを証明できる主要資格
プロジェクトマネジメントに関する資格には、対象者や出題内容、証明できる知識・スキルが異なる複数の選択肢があります。
ここでは、プロジェクトマネジメントスキルの証明に活用できる4つの主要資格について説明します。
PMP
PMP(Project Management Professional)は、PMIが認定するプロジェクトマネジメントの国際資格です。
プロジェクトを主導するための知識やスキルが問われ、受験には学歴などに応じたプロジェクト経験が求められます。
特定の業界や開発手法に限られないため、幅広い分野でプロジェクトマネジメントのスキルを証明したい人に向いています。
プロジェクトマネージャ試験
プロジェクトマネージャ試験は、IPAが実施する情報処理技術者試験の高度試験の一つです。
ITプロジェクトの計画や実行、管理に必要な知識・技能が問われるため、IT分野でプロジェクトマネージャを目指す人に適しています。
ITプロジェクトの管理スキルを資格として示したい場合にも活用できます。
P2M
P2Mは、日本で開発されたプログラム&プロジェクトマネジメントの知識体系で、P2Mに基づく資格制度は日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ)が運営しています。
資格体系の一つであるPMSでは、個別のプロジェクト管理だけでなく、複数のプロジェクトを扱うプログラムマネジメントについても学びます。
プロジェクトとプログラムの両方を幅広く学びたい人に向いている資格です。
PMOスペシャリスト
PMOスペシャリストは、日本PMO協会が認定する、PMO業務に必要な知識を対象とした資格です。
PMOスペシャリスト(★)では、プロジェクトマネジメントを支援するPMOの基本的な知識を学び、試験を通じて理解度を確認します。
プロジェクトを管理するPMではなく、PMOとしてプロジェクトを支援するための知識を身につけたい人に向いています。
プロジェクトマネジメント資格を比較
プロジェクトマネジメントに関する資格を選ぶときは、資格名や知名度だけでなく、身につく知識や証明できるスキルを比較することが大切です。
ここでは、主要資格のスキル・難易度・受験条件・向いている人を比較します。
| 資格 | 主なスキル・分野 | 難易度 | 主な受験条件 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| PMP | プロジェクト全体の管理 | 高め | 実務経験・教育要件あり | 幅広い分野でPMを目指す人 |
| プロジェクトマネージャ試験 | ITプロジェクト管理 | 高め | 受験資格なし | IT分野のPMを目指す人 |
| P2M | プロジェクト・プログラム管理 | 資格により異なる | 資格区分により異なる | 複数プロジェクトや事業全体を管理したい人 |
| PMOスペシャリスト | PMO・プロジェクト支援 | 資格により異なる | 資格区分により異なる | PMOとして支援スキルを高めたい人 |
幅広い分野でPMとして活躍したいならPMP、IT分野ならプロジェクトマネージャ試験、プログラムマネジメントまで学びたいならP2Mというように、目指す役割によって適した資格は異なります。
受験条件も資格によって違うため、自分の実務経験とあわせて選ぶことが大切です。
身につけたいプロジェクトマネジメントスキルから資格を選ぶ
プロジェクトマネジメント資格を選ぶときは、自分が身につけたいスキルや今後担当したい業務から考えることが大切です。
ここでは、身につけたいプロジェクトマネジメントスキル別に適した資格を説明します。
幅広いプロジェクト管理スキルを身につけたいならPMP
PMPは、業界を問わず幅広いプロジェクト管理スキルを身につけたい人に適した資格です。
人・プロセス・ビジネス環境などを幅広く扱い、予測型だけでなくアジャイルやハイブリッドを含むさまざまな進め方を学びます。
特定の業界や手法に限定せず、幅広いプロジェクトで活かせる知識を身につけたい人に向いています。
ITプロジェクトの管理スキルを証明したいならプロジェクトマネージャ試験
プロジェクトマネージャ試験は、ITプロジェクトの管理スキルを資格として証明したい人に適しています。
システム開発などのプロジェクトを対象に、計画や体制づくり、リスク対応、進捗・品質管理などの知識や技能が問われます。
実務経験などの受験資格は設けられていないため、IT分野でプロジェクトマネージャを目指す人も受験できます。
事業や複数プロジェクトを管理するスキルを学びたいならP2M
P2Mは、一つのプロジェクトだけでなく、事業目的に沿って複数のプロジェクトを管理するスキルを学びたい人に適しています。
個別のプロジェクトマネジメントに加えて、複数のプロジェクトを組み合わせて価値の実現を目指すプログラムマネジメントも扱います。
事業とプロジェクトを結び付けて考え、より広い視点から管理する力を身につけたい人に向いています。
PMOとしてプロジェクト支援のスキルを高めたいならPMOスペシャリスト
PMOスペシャリストは、PMOとしてプロジェクトを支援するためのスキルを高めたい人に適しています。
PMOスペシャリスト(★)では、PMOの役割やプロジェクトマネジメントの基本など、プロジェクトを支援するために必要な知識を学びます。
PMやプロジェクトチームを支える立場で、進捗管理や情報整理などの支援業務に携わりたい人に向いています。
プロジェクトマネジメント資格を選ぶときの注意点
プロジェクトマネジメント資格を選ぶときは、知名度や資格名だけで判断せず、自分が身につけたいスキルと資格の内容が合っているか確認することが大切です。
ここでは、プロジェクトマネジメント資格を選ぶ前に確認したい3つの注意点を説明します。
資格名だけでなく身につけたいスキルから選ぶ
プロジェクトマネジメント資格は、知名度だけでなく、自分が身につけたいスキルを基準に選ぶことが大切です。
プロジェクト全体の管理やIT分野、複数プロジェクトの管理、PMOとしての支援など、資格によって学べる領域は異なります。
今後担当したい業務を考え、必要なスキルと資格の学習内容を照らし合わせて選びましょう。
受験条件や実務経験の有無を確認する
資格を選ぶときは、学習を始める前に受験条件を確認しておきましょう。
資格によって、学歴や実務経験、指定された教育の受講、関連資格の保有など、必要な条件が異なります。
特に実務経験が必要な場合は、自分の経験が対象になるかまで公式の受験要件で確認しておくと安心です。
資格取得だけで実務スキルが身につくとは限らない
資格を取得して知識を学んでも、それだけで実務に必要なスキルがすべて身につくとは限りません。
実際のプロジェクトでは、進捗に合わせた計画の修正や、発生した課題への対応など、状況に応じた判断が求められます。
資格取得をゴールにせず、学んだ知識を実務で活かしながら経験を積んでいくことが大切です。
まとめ
プロジェクトマネジメントには、計画・進捗管理やリスク管理、コミュニケーション、リーダーシップなど、幅広いスキルが求められます。
これらの知識を体系的に学び、スキルを示す方法の一つが資格の取得です。
PMPやプロジェクトマネージャ試験、P2M、PMOスペシャリストなど、それぞれ学べる内容や受験条件が異なります。
身につけたいスキルや今後の業務に合わせて資格を選び、学んだ知識を実務で活かしながら経験を積んでいきましょう。