目次
はじめに
「プロジェクトマネジメントの資格を取りたいけれど、どれを選べばよいのだろう」
「PMPやPM資格など名前は聞くものの、自分に合う資格が分からない」と感じていませんか。
プロジェクトを任される機会が増えたり、転職やキャリアアップを考えたりすると、資格取得を検討する方は少なくありません。
この記事では、主要6資格の特徴や違い、難易度、どのような人に向いているのかを比較しながら、自分に合った資格の選び方を順を追って説明していきます。
プロジェクトマネジメント資格は目的やキャリアに合わせて選ぶ

プロジェクトマネジメント資格は数多くありますが、それぞれ取得を目指す人や活用できる場面が異なります。
ここでは、プロジェクトマネジメント資格の種類や、それぞれの違いを理解するために押さえておきたいポイントを順を追って説明していきます。
プロジェクトマネジメント資格
プロジェクトマネジメント資格には、国家資格・民間資格・国際資格などがあります。
それぞれ受験条件や学べる内容、活かしやすい場面が異なるため、資格の特徴を確認しながら、自分の目的に合ったものを選ぶことが大切です。
資格によって対象分野・難易度・受験条件が異なる
プロジェクトマネジメント資格には、初心者向けのものから、実務経験や研修の受講が求められるものまであります。
また、ITなど特定の分野に強い資格もあるため、現在の仕事や経験、今後のキャリアを考えながら選ぶとよいでしょう。
主要なプロジェクトマネジメント資格6つを一覧で比較
プロジェクトマネジメント資格は、それぞれ特徴や取得する目的が異なるため、資格名だけを見ても自分に合っているか判断するのは簡単ではありません。
ここでは、主要なプロジェクトマネジメント資格を比較しながら、それぞれの違いを分かりやすく整理していきます。
国家資格・民間資格・国際資格の違い
プロジェクトマネジメント資格は、大きく国家資格・民間資格・国際資格に分けて考えることができます。それぞれの特徴は以下のとおりです。
| 種類 | 特徴 | 主なメリット | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 国家資格 | 国の制度に基づく資格 | 国内で知識やスキルを証明しやすい | 国内企業で資格を活かしたい人 |
| 民間資格 | 民間団体などが認定する資格 | 特定の分野や実務に役立つ知識を学びやすい | 業務に合った知識を身につけたい人 |
| 国際資格 | 国際的な団体などが認定する資格 | 海外を含め幅広い場面で活用しやすい | グローバルな環境でも活躍したい人 |
どの種類が優れているというものではなく、資格を取得する目的によって適した選択肢は変わります。現在の仕事内容だけでなく、今後どのような分野でプロジェクトマネジメントに関わりたいかも考えて選ぶとよいでしょう。
難易度・受験条件・費用・対象領域・向いている人を比較
代表的なプロジェクトマネジメント資格を、難易度や受験条件などから比較すると以下のようになります。
| 資格 | 種類 | 難易度の目安 | 受験条件 | 費用の目安 | 対象領域 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| プロジェクトマネージャ試験 | 国家資格 | 高い | なし | 7,500円 | IT | IT分野でPMとしての知識を証明したい人 |
| PMP | 国際資格 | 高い | 実務経験・研修など | 会員・非会員で異なる | 幅広い業界 | 実務経験があり、PMとして専門性を高めたい人 |
| CAPM | 国際資格 | 初級~中級 | PM教育の受講など | 会員・非会員で異なる | 幅広い業界 | PMをこれから体系的に学びたい人 |
| P2M | 民間資格 | 資格区分により異なる | 資格区分により異なる | 資格区分により異なる | 幅広い業界 | 実務に活かせるPM知識を段階的に学びたい人 |
| PMアソシエイト | 民間資格 | 初級 | 指定教材による学習など | 会員・一般で異なる | PMの基礎 | 初めてPMを学ぶ人 |
| ITコーディネータ | 民間資格 | 中程度 | 試験自体に制限なし | 試験・研修等で異なる | IT・経営 | ITを活用した経営支援やプロジェクトに関わりたい人 |
資格によって求められる実務経験や学習範囲は大きく異なります。
初めて学ぶ場合は受験条件が比較的少ない資格から、すでにプロジェクト管理の経験がある場合はPMPなど実務経験を前提とした資格から検討すると、自分に合ったものを選びやすくなります。
主要なプロジェクトマネジメント資格6選
プロジェクトマネジメント資格には、それぞれ対象となる業務や求められる知識、向いている人が異なります。
ここでは、代表的なプロジェクトマネジメント資格6つについて、それぞれの特徴とどのような人に向いているのかを紹介します。
プロジェクトマネージャ試験
プロジェクトマネージャ試験は、ITプロジェクトの計画や管理に必要な知識・能力を評価する国家試験です。
プロジェクト管理に加えて論述も求められるため、IT分野でプロジェクトマネージャーを目指す人や、実務経験を活かしてスキルを証明したい人に向いています。
▶プロジェクトマネージャ試験とは?難易度・受験条件・勉強方法をわかりやすく解説
PMP
PMPは、プロジェクトマネジメントの実務経験など、一定の受験条件が設けられている国際資格です。
世界的に認知されているため、実務経験を活かして専門性を高めたい人や、グローバルな環境でプロジェクトに関わりたい人に向いています。
▶ PMPとは?取得するメリット・難易度・受験資格と向いている人
P2M
P2Mは、プロジェクトだけでなく、複数のプロジェクトをまとめるプログラムマネジメントについても学べる資格です。
計画やリスク管理などを幅広く扱うため、プロジェクトマネジメントを体系的に学び、より広い視点で管理に携わりたい人に向いています。
▶P2M資格とは?資格の種類・難易度・取得するメリットをわかりやすく解説
PMOスペシャリスト認定資格
PMOスペシャリスト認定資格は、PMOとしてプロジェクトを支援するための知識やスキルを学べる民間資格です。
進捗管理や品質管理、プロジェクトマネージャーの支援などに携わる人や、PMOとして専門性を高めたい人に向いています。
▶PMOスペシャリスト認定資格とは?難易度・受験条件・取得するメリットを解説
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、ITに関する基礎知識を幅広く学べる国家試験です。
プロジェクトマネジメント専門の資格ではありませんが、ITプロジェクトに必要な基礎を身につけられるため、未経験からIT分野でプロジェクトマネジメントを目指す人にも適しています。
▶基本情報技術者試験とは?難易度・勉強時間・未経験からの勉強方法を解説
ITストラテジスト試験
ITストラテジスト試験は、経営戦略を踏まえてIT戦略やシステム企画を考える力を評価する国家試験です。
プロジェクトの管理だけでなく、経営とITを結びつける立場へキャリアを広げたい人に向いています。
▶ITストラテジスト試験とは?難易度・受験条件・取得するメリットを解説
プロジェクトマネジメント資格を選ぶときの比較ポイント
プロジェクトマネジメント資格は数が多いため、知名度だけで選ぶと「思っていた内容と違った」と後悔することがあります。
ここでは、資格選びで押さえておきたい主な比較ポイントを順を追って見ていきます。
国家資格・民間資格・国際資格の違いで選ぶ
資格を選ぶときは、種類ごとの特徴を確認しておきましょう。
国内でのスキル証明なら国家資格、特定分野を学びたいなら民間資格、海外も視野に入れるなら国際資格など、今後の働き方に合わせて選ぶことが大切です。
難易度や受験条件から取得できる資格を絞る
資格によって、難易度や受験条件は異なります。
実務経験や研修の受講が必要なものもあるため、まずは現在の経験で受験できるかを確認し、無理なく取得を目指せる資格を絞ってみましょう。
受験費用や必要な学習時間を考えて選ぶ
資格取得には、受験料だけでなく教材費や研修費がかかる場合があります。
必要な学習期間も資格によって異なるため、予算や確保できる時間を考え、続けやすいものを選ぶことが大切です。
現在の仕事内容と目指すキャリアから選ぶ
資格は、取得後にどのように活かしたいかを考えて選ぶことも大切です。
ITプロジェクトの管理、PMO、経営とITをつなぐ仕事など、現在の業務や目指すキャリアに必要な知識を学べる資格を選ぶと、取得する目的も明確になります。
目的別|おすすめのプロジェクトマネジメント資格
資格にはそれぞれ強みがあり、どれが最も優れているというものではありません。
ここでは、目的別におすすめのプロジェクトマネジメント資格を紹介し、それぞれどのような人に適しているのかを分かりやすく解説します。
国内ITでプロジェクトマネージャを目指すなら
国内のIT分野でプロジェクトマネージャーを目指すなら、プロジェクトマネージャ試験が選択肢になります。
ITプロジェクトの計画や進捗、リスクなどを管理する力が問われるため、実務経験を活かしてキャリアアップしたい人に向いています。
海外や外資系企業でも活かしたいなら
海外や外資系企業での活用も考えるなら、国際資格のPMPが選択肢になります。
世界的に認知されているため、グローバルプロジェクトに携わりたい人や、プロジェクトマネジメントの経験を幅広く活かしたい人に向いています。
幅広いプロジェクト管理を体系的に学びたいなら
プロジェクト管理を幅広く学びたいなら、P2Mが選択肢になります。
個別のプロジェクトだけでなく、複数のプロジェクトを扱うプログラムマネジメントも学べるため、より広い視点でマネジメントを身につけたい人に向いています。
PMOとしてプロジェクトを支援したいなら
PMOとして専門性を高めたいなら、PMOスペシャリスト認定資格が選択肢になります。
進捗管理や品質管理、プロジェクトマネージャーの支援など、PMOに必要な知識を体系的に学びたい人に向いています。
未経験からITの基礎を身につけたいなら
ITの知識に不安がある場合は、基本情報技術者試験から学ぶ方法があります。
ネットワークやデータベース、セキュリティなどを幅広く学べるため、ITプロジェクトに関わるための基礎を身につけたい人に向いています。
経営戦略まで関わるキャリアを目指すなら
経営とITを結びつける仕事を目指すなら、ITストラテジスト試験が選択肢になります。
IT戦略やシステム企画などが扱われるため、プロジェクト管理からさらに上流の領域へキャリアを広げたい人に向いています。
プロジェクトマネジメント資格を取得するメリット
プロジェクトマネジメント資格は、資格そのものを取得することが目的ではありません。
ここでは、プロジェクトマネジメント資格を取得することで得られる主なメリットを紹介します。
プロジェクト管理の知識を体系的に身につけられる
資格取得に向けて学ぶことで、計画や進捗、リスク、品質など、プロジェクト管理に必要な知識を体系的に身につけられます。
実務で身につけた経験を整理しながら学べるため、プロジェクトを進めるうえでの考え方も理解しやすくなるでしょう。
知識やスキルを客観的に証明できる
資格を取得すると、プロジェクトマネジメントについて一定の知識やスキルがあることを客観的に示しやすくなります。
実務経験だけでは伝えにくい能力を補う材料となり、採用や異動、昇進などでも活かせる場合があります。
転職やキャリアアップの選択肢を広げられる
資格は、プロジェクトマネージャーやPMOなどを目指す際に、知識や意欲を伝える材料の一つになります。
資格だけで転職や昇進が決まるわけではありませんが、実務経験と組み合わせることで、今後のキャリアを考えるうえでの選択肢を広げやすくなるでしょう。
プロジェクトマネジメント資格を選ぶ際の注意点
プロジェクトマネジメント資格は、取得すれば必ず希望する仕事に就けるというものではありません。
ここでは、資格選びで後悔しないために押さえておきたい注意点を解説します。
資格取得だけでプロジェクトマネージャになれるわけではない
資格を取得しても、それだけでプロジェクトマネージャーになれるわけではありません。
実際の仕事では、進捗管理だけでなく、関係者との調整や状況に応じた判断も求められます。
資格で得た知識を、実務経験とあわせて活かしていくことが大切です。
実務経験などの受験条件を事前に確認する
資格によっては、実務経験や研修の受講などが受験条件になっている場合があります。
学習を始めてから受験できないと分かることがないよう、気になる資格を見つけたら、まずは自分が条件を満たしているか確認しておきましょう。
取得後に仕事やキャリアでどう活かすかまで考えて選ぶ
資格を選ぶときは、取得後にどのように活かしたいかまで考えておくと選びやすくなります。
知名度だけで決めるのではなく、目指す職種や担当したい仕事につながるかを確認し、自分のキャリアに合った資格を選びましょう。
まとめ
プロジェクトマネジメント資格は、対象分野や難易度、受験条件などがそれぞれ異なるため、知名度だけではなく、自分の経験や目指すキャリアに合わせて選ぶことが大切です。
まずは取得する目的を整理し、受験条件や費用、必要な学習時間も確認しながら、無理なく挑戦できる資格を探してみましょう。
また、資格は取得することがゴールではなく、学んだ知識を実務で活かしてこそ、その価値を実感しやすくなります。
資格取得をきっかけにプロジェクト管理への理解を深めながら、これからの仕事やキャリアに少しずつ役立てていきましょう。