はじめに
「ディスカッションペーパーを作ることになったけれど、どんな構成で書けばいいのだろう?」
「参考になるテンプレートはあるの?」
「レポートや企画書とは何が違うの?」
と迷っていませんか。
ディスカッションペーパーは、会議や研究、政策検討などの場でテーマを整理し、関係者が意見を出し合うための資料です。ただ、いざ作ろうとすると「どこから書き始めればいいのか分からない」「必要な項目がはっきりしない」と手が止まってしまう人も少なくありません。
そこでこの記事では、ディスカッションペーパーを作るときにそのまま使えるテンプレートを紹介しながら、各項目にどのような内容を書けばよいのかを順番に説明していきます。はじめて作成する人でも、テンプレートに沿って内容を整理していけば、議論に使える資料の形を整えられるようになります。
これからディスカッションペーパーを作ろうとしている方や、書き方の基本を確認したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
ディスカッションペーパーは議論の材料として作る資料ですが、同じように文章でまとめるものとして「レポート」と混同されることもあります。
目的や書き方には違いがあるため、詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
▶ディスカッションペーパーとレポートは何が違う?目的・書き方・使い分けを解説
また、社内資料として作成する場合には「企画書」との違いが分かりにくいと感じる方もいます。
ディスカッションペーパーと企画書は目的や役割が異なるため、違いを整理したい方は以下の記事も参考にしてください。
▶ディスカッションペーパーと企画書の違いとは?目的・役割・使い分けをわかりやすく解説
ディスカッションペーパーのテンプレート

ディスカッションペーパーを作るときは、最初から文章を考えながら書こうとすると手が止まりやすくなります。
先に基本の型を用意しておくと、必要な項目に沿って情報を整理しながら内容を埋めていくことができます。
ここでは、議論の資料として使いやすいディスカッションペーパーのテンプレートを紹介します。
その他にも以下のテンプレートは記事の最後のリンクからダウンロードできます。
▶大学向けディスカッションペーパー
▶企業会議用ディスカッションペーパー
▶A4一枚でまとめるディスカッションペーパー
ディスカッションペーパー テンプレート
タイトル
(議論するテーマを一文で示す。例:〇〇制度の見直しについて)作成日
(例:2026年3月)作成者
(氏名・部署・所属など)1.背景
このテーマが検討されている理由や状況を整理します。
どのような問題や課題があり、なぜ今このテーマについて議論する必要があるのかを書きます。2.現状の整理
現在どのような状況になっているのかをまとめます。
制度や取り組みの内容、関係するデータ、これまでの経緯などを整理します。3.課題の整理
現状から見えている問題点や改善が必要な点を書きます。
具体的にどこに課題があり、どの部分が議論の対象になるのかを示します。4.論点(議論したいポイント)
会議や検討の場で話し合うテーマを整理します。
例:
・〇〇を導入する必要があるか
・費用負担をどのように設定するか
・運用方法をどうするか5.考えられる対応案
課題を解決するために考えられる方法をいくつか提示します。
例:
・案①:〇〇を導入する
・案②:現在の制度を維持しながら一部を改善する
・案③:別の方法を採用する6.各案のメリット・デメリット
それぞれの案について、利点と懸念点を整理します。
費用、実現可能性、影響範囲などの観点から比較します。7.検討のポイント
議論する際に確認しておきたい視点を書きます。
例:
・実施コストはどの程度か
・関係者への影響はどの程度あるか
・実施までに必要な準備期間8.参考資料・データ
議論の参考になる資料やデータを記載します。
(統計データ、過去の資料、関連制度など)
ディスカッションペーパーの具体的な記入例

テンプレートの形だけでは、実際にどのような内容を書けばよいのかイメージしにくい場合があります。
ここでは、先ほど紹介した構成に沿って作成したディスカッションペーパーの具体的な記入例を紹介します。
各項目にどのような情報を書けばよいのかを、実際の文章の形で確認してみてください。
文章で情報を整理してまとめるという点では、ディスカッションペーパーとレポートは共通する部分もあります。
レポートの基本構成や書き方を詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考になります。
ディスカッションペーパー記入例
タイトル
社内会議のオンライン化について作成日
2026年3月作成者
総務部 山田 太郎1.背景
当社では現在、定例会議や打ち合わせの多くを対面で実施しています。営業拠点が複数の地域に分かれているため、会議のたびに移動が発生しており、移動時間と交通費の負担が増えています。特に月1回の全体会議では、各拠点から社員が本社へ集まる必要があり、移動に半日以上かかるケースもあります。こうした状況を踏まえ、会議のオンライン化を進める必要があるかどうかを検討するため、本ディスカッションペーパーを作成しました。2.現状の整理
現在は、月1回の全体会議と、各部署ごとの定例会議を対面で実施しています。全体会議は本社の会議室に約20名が集まり、1回あたり約2時間行われています。地方拠点の社員は、前日または当日に移動して参加する必要があります。移動費用は会社負担となっており、年間で約80万円程度の交通費が発生しています。3.課題の整理
対面会議を基本としているため、移動時間が業務時間を圧迫しています。また、交通費などのコストも継続的に発生しています。さらに、急な会議を設定したい場合でも、全員が同じ場所に集まる必要があるため、日程調整が難しいという問題があります。4.論点(議論したいポイント)
・社内会議をオンライン化する必要があるか
・すべての会議をオンライン化するのか、一部のみオンライン化するのか
・オンライン会議ツールをどのサービスにするか5.考えられる対応案
・案①:すべての会議をオンライン化する
・案②:全体会議のみオンライン化し、部署会議は対面で実施する
・案③:現在の対面会議を基本とし、必要な場合のみオンラインを利用する6.各案のメリット・デメリット
案①は移動時間と交通費を大きく削減できる一方、対面でのコミュニケーションが減る可能性があります。案②は全体会議の移動負担を減らしながら、部署内のコミュニケーションは維持できます。案③は現状の運用を維持できるため変化への対応は少なくなりますが、移動時間や交通費の問題は解決しません。7.検討のポイント
オンライン会議を導入する場合、通信環境や会議ツールの操作に慣れる必要があります。また、発言のしやすさや会議の進行方法についても事前にルールを決めておく必要があります。8.参考資料・データ
・社内会議の実施回数と参加人数(2025年度)
・年間交通費の実績データ
・オンライン会議ツールの料金比較資料
ディスカッションペーパーは「議論のための資料」ですが、
仕事ではアイデアを提案するための「企画書」や、調査結果をまとめる「レポート」を作る場面もあります。
それぞれの書き方や構成について知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
▶企画書の書き方|基本構成・作り方・例文付きでわかりやすく解説
まとめ
ディスカッションペーパーは、会議や検討の場でテーマを整理し、参加者が意見を出しやすくするための資料です。背景・現状・課題・論点・対応案といった項目を順番に整理して書くことで、議論の前提や検討ポイントが分かりやすくなります。
最初から文章を考えて書こうとすると時間がかかりますが、テンプレートを使えば必要な項目に沿って内容を整理できます。また、具体的な記入例を参考にすると、各項目にどのような内容を書けばよいのかをイメージしやすくなります。
ディスカッションペーパーを作成するときは、議論のテーマと課題を整理し、検討するポイントや考えられる対応案を分かりやすくまとめることが大切です。テンプレートと記入例を参考にしながら、会議や検討の場で使いやすい資料を作成してみてください。
その他のテンプレートはコチラからダウンロードしてください。