コミュニケーションスキル

▶ファシリテーションとは?役割・進め方・必要なスキルを解説

はじめに

「ファシリテーションとは、具体的に何をすること?」
「会議の進行役を任されたけれど、どう進めればいいの?」と迷っていませんか。

複数人が参加する会議で意見がなかなか出なかったり、話が本題からそれて時間だけが過ぎたりすると、進行役として何をすればよいのか分からなくなることがありますよね。

この記事では、ファシリテーションの意味や役割をはじめ、会議の具体的な進め方やファシリテーターに必要なスキルについて順を追って説明していきます。

ファシリテーションとは?

ファシリテーションとは、会議や話し合いで参加者が意見を出しやすい状態をつくり、議論を円滑に進めるための働きです。

ここでは、ファシリテーションの基本的な意味と目的、ファシリテーターとの違いについて説明します。

ファシリテーション

ファシリテーションとは、会議や話し合いで参加者から意見を引き出し、内容を整理しながら議論を進める働きです。

発言が一部の人に偏ったときはほかの参加者にも意見を求め、話題がずれた場合は本来の論点に戻します。

参加者の認識をそろえながら、結論に向けて話し合いを進めることが大切です。

ファシリテーターとの違い

ファシリテーションは話し合いを円滑に進めるための「働きや進め方」で、ファシリテーターはその役割を担う「人」です。

ファシリテーターは参加者の発言を促し、意見や論点を整理しながら話し合いを進めます。

「ファシリテーターがファシリテーションを行う」と考えると、違いを理解しやすいでしょう。

ファシリテーターの主な役割

ファシリテーターは、会議や話し合いの進行を担当するだけでなく、参加者が意見を出しやすい状態をつくり、議論を整理しながらゴールへ導く役割を担います。

ここでは、ファシリテーターが担う主な5つの役割について説明します。

話し合いの目的とゴールを明確にする

ファシリテーターは、話し合いを始める前に「何について話すのか」「最後に何を決めるのか」を参加者に共有します。

目的とゴールを最初に確認しておくことで、話題が広がりすぎるのを防ぎ、必要な論点に沿って話し合いを進めやすくなります。

参加者から意見を引き出す

一部の人だけが話し続けないように、発言していない参加者にも意見を求めることが大切です。

質問した後は考える時間を取り、それぞれが発言しやすい雰囲気をつくることで、さまざまな意見を取り入れながら話し合いを進められます。

出た意見を整理して論点を明確にする

参加者から出た意見は、似ているものをまとめ、異なるものを分けながら整理します。

現在どの論点について話しているのかを共有し、話題がずれたときは本来の目的に戻すことで、何を決める必要があるのか分かりやすくなります。

時間を管理して話し合いを前に進める

ファシリテーターは、終了時刻を意識しながら、各議題に使える時間を調整して話し合いを進めます。

一つの議題に時間がかかっている場合は、残り時間や未検討の議題を共有し、必要に応じて次の論点へ進むことも大切です。

意見をまとめて合意形成につなげる

出された意見の共通点や相違点を整理し、参加者が合意できる内容を確認します。

意見が分かれている場合は、一致している点と未決定の点を明確にし、最後に決定事項を全員で確認することで、認識のずれを防ぎやすくなります。

ファシリテーションの基本的な進め方

ファシリテーションを行うときは、会議が始まってから進行するだけでなく、事前準備から終了時の確認まで流れに沿って進めることが大切です。

ここでは、事前準備から意見の整理、決定事項と次の行動を確認するまでの基本的な進め方を説明します。

事前に目的・参加者・議題を整理する

会議の前に、何を話し合い、最後に何を決めるのかを明確にします。

そのうえで必要な参加者を確認し、議題や話し合う順番を決めておくことで、会議をスムーズに進めやすくなります。

冒頭で目的と進め方を共有する

会議の冒頭では、目的や決める内容を参加者全員に伝えます。

あわせて議題の順番や終了時刻なども共有しておくと、参加者が話し合いの流れを把握したうえで議論を始められます。

質問や傾聴で参加者の意見を引き出す

参加者から意見を引き出すときは、質問を投げかけ、相手の話を途中で遮らずに聞くことが大切です。

発言が少ない人にも声をかけながら、それぞれの考えを確認することで、幅広い意見を話し合いに取り入れやすくなります。

意見を整理して議論の方向を整える

意見が出たら、似ている内容をまとめながら、現在の論点やまだ決まっていないことを整理します。

話題が目的から外れたときは本来の論点に戻し、決めるべき内容に沿って話し合いを進めましょう。

決定事項と次の行動を確認する

会議の最後には、決まった内容を参加者全員で確認します。

さらに、担当者や具体的な作業、期限まで共有しておくことで、会議後に「誰が何をするのか」が曖昧になるのを防げます。

ファシリテーションに必要なスキル

ファシリテーションを円滑に進めるには、参加者の話を聞くだけでなく、意見を引き出し、論点を整理しながら時間内に話し合いを進める力が必要です。

ここでは、ファシリテーションに必要な傾聴力や質問力、整理力、観察力、タイムマネジメント力について説明します。

相手の話を正確に聞く傾聴力

傾聴力とは、相手の話を途中で遮らず、伝えたい内容を正しく理解する力です。

意味が曖昧なときは自分で決めつけず、要点を言い換えて確認することで、認識のずれを防ぎながら意見を議論に反映できます。

意見を引き出す質問力

質問力とは、参加者が自分の考えを話しやすいように問いかける力です。

「どう考えていますか」「その理由は何ですか」などの質問を使い、発言が少ない人にも声をかけることで、幅広い意見を引き出しやすくなります。

論点を整理してまとめる力

議論では、似ている意見をまとめ、異なる意見を分けながら整理する力が求められます。

決まっていることと、まだ話し合う必要があることを整理すると、次に検討すべき論点が分かりやすくなります。

参加者の発言や状況を見極める観察力

観察力とは、参加者の発言状況や反応を見ながら、話し合いの様子を把握する力です。

一部の人に発言が偏っているときはほかの人にも意見を求めるなど、その場の状況に合わせて進行を調整します。

時間内に議論を進めるタイムマネジメント力

タイムマネジメント力とは、終了時刻を意識しながら、各議題に使う時間を調整する力です。

一つの議題に時間がかかっているときは、残り時間や議題を確認しながら、続けるか次へ進むかを判断します。

ファシリテーションを行うときのポイント

ファシリテーションを行うときは、話し合いを予定どおり進めるだけでなく、参加者が発言しやすく、意見を整理できる状態をつくることが大切です。

ここでは、話し合いを進める際の注意点から、最後に決定事項と担当者を明確にするまでのポイントを説明します。

特定の人だけが話し続けないようにする

特定の参加者だけが話し続けている場合は、発言の区切りでほかの人にも意見を求めます。

まだ発言していない人にも「この点についてどう考えますか」と声をかけることで、さまざまな意見を取り入れながら話し合いを進められます。

意見と人を切り分けて受け止める

意見が出たときは、誰が発言したかではなく、その内容に目を向けることが大切です。

「どの部分に賛成しているのか」「どこに違いがあるのか」を整理することで、発言者への評価に左右されず、議論の内容に沿って話し合えます。

結論を急がず論点を整理する

複数の意見が出ているときは、すぐに結論を出そうとせず、まず意見が分かれている点を整理します。

共通点や相違点、まだ確認できていないことを明確にすると、必要な論点を確認しながら結論へ進みやすくなります。

最後に決定事項と担当者を明確にする

話し合いの最後には、決まった内容を参加者全員で確認します。

担当者だけでなく、具体的な作業や期限まで共有しておくことで、「誰が・何を・いつまでに行うのか」が明確になり、会議後の対応も進めやすくなります。

まとめ

ファシリテーションでは、参加者の意見を引き出し、論点を整理しながら結論へつなげることが大切です。

事前に目的や議題を整理し、会議中は質問や傾聴を意識しながら、発言の偏りや時間にも目を配りましょう。

最後に決定事項や担当者、期限まで確認しておくと、会議の内容を次の行動につなげやすくなります。まずは「何を決める会議なのか」を明確にすることから始め、少しずつ進め方を身につけていきましょう。

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