目次
はじめに
会社の役職には、課長・部長・本部長・執行役員などさまざまな種類があります。
ただ、「どの順番なの?」「部長と本部長って何が違うの?」「執行役員は役員なの?」と迷う方も多いのではないでしょうか。
役職は上にいくほど、担当する範囲や責任が広がっていきます。たとえば、課長はチーム単位、部長は部署全体、本部長は複数の部署をまとめる立場というイメージです。
さらに、経営に近い立場として執行役員が置かれている会社もあります。
ただし、役職名や組織の作り方は会社によって違うため、名前は知っていても違いが分かりにくいこともあります。
この記事では、課長・部長・本部長・執行役員の順番や役割の違いを、組織のイメージが浮かびやすいように分かりやすく整理していきます。
会社の役職一覧
| 役職 | 主な役割 | 管理する範囲 |
|---|---|---|
| 一般社員 | 担当業務を実行し、上司の指示に基づいて仕事を進める | 個人の担当業務 |
| 主任・係長 | チームの作業進行を調整し、担当者の業務状況を確認する | 3人〜10人程度のチーム |
| 課長 | 課の業務管理と部下の評価を行い、成果を部長へ報告する | 5人〜20人程度のチーム |
| 部長 | 複数の課をまとめ、部門全体の売上や業務結果を管理する | 2〜5の課 |
| 本部長 | 複数の部門を統括し、本部全体の成果や計画を管理する | 2〜5の部 |
| 執行役員 | 経営計画に基づいて担当事業の運営を指揮する | 会社全体の事業領域 |
| 取締役 | 事業計画や投資など会社の重要な経営判断を決定する | 会社全体の経営 |
会社には「一般社員」「主任」「課長」「部長」「本部長」「役員」など、いくつもの役職があります。
それぞれの役職は、担当する仕事の範囲や意思決定の権限が段階的に広がっていく仕組みになっています。
ここでは、一般社員から取締役までの主な役職の流れを、組織内での位置づけが分かるように順番で整理します。
一般社員
一般社員は、会社の仕事を実際に進める立場の社員です。営業ならお客様対応や提案、事務なら書類作成やデータ入力など、それぞれ担当業務を日々行います。
課長や部長のような管理職とは違い、組織の方針決定や部下の管理を行う立場ではなく、担当業務を進めながら上司へ報告・相談を行うのが主な役割です。
会社によっては、役職の付いていない社員をまとめて一般社員と呼ぶこともあります。
主任・係長
主任や係長は、一般社員の中から業務の進行をまとめる役割を任される役職です。担当するのは、同じチームにいる3人〜10人程度の社員の作業状況を確認し、仕事の順番や分担を調整することです。
営業部門なら担当案件の進捗を確認し、事務部門なら処理件数や期限を管理し、遅れている作業があれば担当者に指示を出します。
課長のように人事評価や部門の方針を決める権限はなく、現場の業務が予定どおり進むように日々の作業を調整する立場です。
課長
課長は、課という単位の組織を管理する役職です。1つの課にはおよそ5人〜20人程度の社員が所属し、課長はそのメンバーの業務の進行管理、担当案件の割り振り、期限の確認を行います。
営業課なら担当者ごとの売上目標の進捗を確認し、達成状況を部長へ報告します。
事務課なら月ごとの処理件数や作業期限を管理し、遅れが出ている業務があれば担当者へ指示を出します。
課長は現場の業務をまとめる立場であり、日々の業務管理と部下の評価を行いながら、課の成果を部長へ報告する役割を持ちます。
部長
部長は、複数の課をまとめる部門の責任者です。1つの部には通常2〜5の課があり、部長は各課長から業務の進捗や成果の報告を受け、部全体の売上や業務量を管理します。
営業部なら月間や年間の売上目標を設定し、各課の達成状況を確認して必要な指示を出します。
事務部門なら処理件数や業務量を見ながら人員配置を調整します。課長が現場の業務を管理するのに対し、部長は複数の課の成果をまとめ、部門全体の結果を本部長や経営層へ報告する役割を持ちます。
▶部長とは?役割・責任と評価基準(売上・人材育成・組織運営)を解説
部長の仕事は、売上管理だけでなく、人材育成や組織運営など幅広い役割を含みます。
具体的な評価基準や責任範囲について詳しく知りたい方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶事業部長とは?役割・責任・P/L管理とKPIの考え方をわかりやすく解説
企業によっては「部長」とは別に、事業全体の売上や利益を管理する「事業部長」という役職が置かれることがあります。
P/L管理やKPI設計など、事業責任者としての役割を詳しく解説しています。
本部長
本部長は、複数の部をまとめて管理する役職です。1つの本部には営業部や企画部など2〜5の部門が所属し、本部長は各部長から月次の売上や業務の進捗報告を受け、本部全体の結果を確認します。
営業本部なら部ごとの売上合計を管理し、年間の売上目標に対して達成状況を確認します。
人事本部なら採用人数や研修計画の進行状況を管理します。部長が部門単位の成果を管理するのに対し、本部長は複数の部門の結果をまとめ、会社全体の方針に沿って本部の運営を行う立場です。
執行役員
執行役員は、会社の経営方針に基づいて事業の運営を実行する役職です。取締役会や社長が決定した経営計画に従い、担当する事業や部門の売上、予算、業務の進行を管理します。
営業担当の執行役員なら年間売上目標や予算を管理し、各本部や部門から報告される数字を確認しながら必要な指示を出します。
部長や本部長が組織単位の業務を管理するのに対し、執行役員は会社全体の経営計画に沿って担当事業の結果を出す責任を持つ立場です。
▶執行役員とは?本部長との違い・役割・権限をわかりやすく解説
執行役員と本部長は似た立場に見えることがありますが、経営との距離や権限には違いがあります。
それぞれの役割や権限の違いを詳しく知りたい方は、こちらの記事で解説しています。
取締役
取締役は、会社の経営方針や重要な経営判断を決定する役職です。株主総会で選任された取締役が取締役会を構成し、事業計画、年間予算、新規事業への投資、人事など会社全体に関わる事項を決議します。
例えば年間売上計画の承認や、新しい事業に数億円規模の投資を行うかどうかといった判断を行います。
執行役員や本部長が事業の運営を担当するのに対し、取締役は会社全体の経営方針を決め、その実行状況を監督する立場です。
課長・部長・本部長の違い

会社の組織では、課長・部長・本部長と役職が上がるにつれて、管理する範囲と責任の大きさが段階的に広がっていきます。
ここでは、チーム単位をまとめる課長、部門全体を管理する部長、複数の部門を統括する本部長という3つの役職について、それぞれの役割の違いを順番に整理します。
▶管理職の年収相場|課長・部長・本部長の年収差を比較
管理職になると年収も大きく変わります。
課長・部長・本部長それぞれの年収相場や役職ごとの収入差については、こちらの記事で詳しく解説しています。
課長の役割:チーム管理
課長は、チームの仕事がスムーズに進むよう管理する役職です。社員それぞれの担当業務や進捗を確認しながら、仕事の割り振りや期限管理を行います。
たとえば営業課なら売上目標の進み具合を確認し、事務課なら書類処理の状況をチェックするなど、チーム全体を支える役割を担います。
必要に応じてメンバーへアドバイスや指示を行い、現場の状況を部長へ報告するのも課長の大切な仕事です。
部長の役割:部門管理
部長は、複数の課をまとめながら、部門全体の成果や業務を管理する役職です。各課長から進捗や実績の報告を受け、部全体の状況を確認します。
たとえば営業部なら、各課の売上や受注状況をまとめて管理し、必要に応じて人員配置や業務の調整を行います。各課がスムーズに動けるよう支えながら、部門全体の結果を本部長や経営層へ報告するのも部長の大切な役割です。
本部長の役割:複数部門の統括
本部長は、複数の部門をまとめて管理する役職です。各部長から売上や業務の進捗報告を受け、本部全体の状況を確認します。
たとえば営業本部なら、各部の売上をまとめて管理し、必要に応じて人員配置や担当領域の調整を行います。
部門同士が連携しながら成果を出せるよう支えつつ、本部全体の結果を執行役員や取締役へ報告するのが本部長の役割です。
本部長と執行役員・取締役の違い

本部長は事業や組織を統括する役職ですが、執行役員や取締役は会社全体の経営に関わる役職です。役割や責任の範囲が異なるため、同じ管理職でも位置づけは大きく変わります。
ここでは、本部長と執行役員・取締役の役割の違いを順番に整理します。
執行役員の役割
執行役員は、取締役会や社長が決定した経営計画を実行する役職です。
担当する事業や本部の売上、予算、業務計画を管理し、年間計画どおりに結果が出ているかを確認します。
例えば営業担当の執行役員であれば、年間売上計画や四半期ごとの目標に対する達成状況を確認し、本部長や部長から報告された数字をもとに改善指示を出します。
担当する事業の結果を定期的に取締役へ報告し、経営計画どおりに事業が進むように業務を指揮する役割です。
取締役の役割
取締役は、会社の経営方針や重要な経営判断を決定する役職です。
株主総会で選任された取締役が取締役会を構成し、年間の事業計画、数億円規模の設備投資、新規事業の開始、役員人事など会社全体に影響する事項を決議します。
決定された計画どおりに事業が進んでいるかを確認するため、執行役員から売上や利益などの実績報告を受け、計画との差が大きい場合は修正方針を決定します。
会社全体の経営方針を決め、その実行状況を監督する役割です。
会社によって役職の呼び方が違う理由

会社の役職名は法律で統一されているものではなく、各会社が自社の組織構造に合わせて決めています。
会社法で定義されているのは「取締役」「監査役」などの役員だけで、「部長」「本部長」「執行役員」などの名称は法律上の定義がありません。
そのため、従業員数300人の会社と3,000人の会社では、同じ「部長」という名称でも管理する部署数や人数が変わります。
例えば、ある会社では部長が1部署20人を管理する役職でも、別の会社では複数部署100人以上を統括する場合があります。会社ごとに事業規模、部署数、管理人数が違うため、役職の名称や序列は自社の組織に合わせて決められています。
▶部長・本部長になるには?昇進条件と管理職のキャリアロードマップ
管理職として昇進するには、どのような経験や評価が必要なのでしょうか。
課長から部長、本部長へと昇進していくキャリアの流れについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ
会社の役職は、役職が上がるほど担当する範囲や責任が広がっていくのが特徴です。
一般社員は日々の業務を担当し、課長・部長・本部長になるにつれて、チームや部門全体を管理する立場へ変わっていきます。
また、執行役員や取締役になると、現場だけでなく会社全体の方向性や経営判断にも関わるようになります。
役職ごとの違いを知っておくと、「誰がどの仕事を担当しているのか」や「どのように会社が動いているのか」が分かりやすくなります。会社の組織図を見るときも、役職ごとの役割をイメージしやすくなるでしょう。