ヘルスケア業界のスキル(看護・医療管理)

▶心電図の見方とは?初心者向けにわかりやすく解説します 

はじめに

「心電図を見ても、波が何を表しているのか分からない」
「P波やQRS波という言葉は聞いたことがあるけれど、どこから確認すればいいの?」と戸惑っていませんか。

看護師として働き始めたときや、学校の授業・実習で心電図を確認するとき、細かな波形が並んでいるのを見ると、異常があるのか判断できず迷ってしまうことがありますよね。

この記事では、心電図が表している基本的な意味から、初心者が押さえておきたい波形の見方、確認する順番までわかりやすく解説します。

心電図とは?

心電図を読み始める前に、まずは「心電図から何がわかるのか」と「どの部分を確認するのか」を整理しておくことが大切です。

ここでは、心電図でわかることや見る前に押さえておきたい基本、初心者が学ぶ際の考え方について順に説明します。

心電図でわかること

心電図では、心臓が拍動するときに生じる電気的な活動を波形として確認できます。

心拍数やリズム、電気刺激が心房から心室へ伝わる様子などを見ることで、不整脈や刺激伝導の異常に気づく手がかりになります。

まずは心拍数、リズム、波形の順に見ていくと、心臓の電気的な動きを整理しやすくなります。

心電図を見る前に知っておきたい基本

心電図を見る前に、まずはP波・QRS波・T波が何を表しているのかを押さえておきましょう。

P波は心房の興奮、QRS波は心室の興奮、T波は心室が興奮から回復していく過程を表します。

また、心電図用紙は一般的に横軸が時間、縦軸が電位を示しているため、この基本を知っておくと波形を読み取りやすくなります。

初心者が最初からすべて覚える必要はない

心電図を学び始めたばかりの段階では、さまざまな異常波形を一度に覚えようとする必要はありません。

まずは正常なP波・QRS波・T波の形や並び方を覚え、心拍数やリズムを確認できるようになることから始めましょう。

正常な心電図を基準にして繰り返し見ていくことで、いつもと違う波形にも少しずつ気づきやすくなります。

心電図の見方とは?

心電図を見るときは、波形を一つずつ確認する順番を決めておくと、異常を見落としにくくなります。

ここでは、心電図を確認するときの基本的な順番に沿って、それぞれの見方を説明します。

①リズムが一定か確認する

まずは、QRS波と次のQRS波の間隔であるR-R間隔を見て、リズムがそろっているか確認します。

R-R間隔がほぼ一定なら規則的なリズム、ばらつきがあれば不規則なリズムと考えます。

心電図全体にも目を向け、途中で間隔が急に短くなったり長くなったりしていないか見てみましょう。

②心拍数を確認する

次に、1分間あたりの心拍数を確認します。

成人の安静時では60~100回/分が一般的な目安で、60回/分未満は徐脈、100回/分を超える場合は頻脈とされます。

心電図に表示されている数値を見るほか、R-R間隔から計算して確認する方法もあります。

③P波・QRS波・T波を確認する

続いて、P波・QRS波・T波がどのように並んでいるかを確認します。

P波は心房の興奮、QRS波は心室の興奮、T波は心室が興奮から回復していく過程を表しています。

P波のあとにQRS波が続いているか、さらにQRS波のあとにT波が続いているかを一拍ずつ見ていきましょう。

④波形全体に異常がないか確認する

最後に心電図全体を見渡し、波形の形や間隔にいつもと違う部分がないか確認します。

一拍だけを見るのではなく、同じような波形が続いているか、途中で形や間隔が変わっていないかを見ることがポイントです。

正常な心電図と見比べながら確認すると、違いにも気づきやすくなります。

初心者が覚えたい正常心電図の特徴

心電図の異常を見分けるためには、まず正常な心電図がどのような波形なのかを知っておくことが大切です。

ここでは、初心者が最初に押さえておきたい正常心電図の特徴と、正常な波形を基準に確認する考え方について説明します。

正常なリズムの特徴

正常な洞調律では、成人の安静時の心拍数は60~100回/分が目安です。

R-R間隔はほぼ一定で、それぞれのQRS波の前にP波が見られます。

P波とQRS波が1対1で規則的に現れているかを確認すると、正常なリズムか判断しやすくなります。

正常なP波・QRS波・T波の特徴

正常な心電図では、P波・QRS波・T波が一定の順番で現れます。

P波は心房の興奮、QRS波は心室の興奮を表し、QRS波の幅は0.12秒未満が目安です。

そのあとに現れるT波は、心室が興奮から回復していく過程を表しています。

正常心電図を基準に見ることが大切

心電図を見るときは、正常なリズムやP波・QRS波・T波の形、間隔を基準にすると違いを見つけやすくなります。

毎回同じ順番で確認していくことで、R-R間隔の乱れや波形の変化にも少しずつ気づけるようになります。

初心者は異常な波形を一度に覚えようとせず、まずは正常な心電図を繰り返し見て、基準となる波形に慣れていきましょう。

初心者がまず覚えたい異常波形の例

正常な心電図の特徴を確認したら、次はどのような変化が異常の可能性を示すのかを見ていきます。

ここでは、初心者がまず押さえておきたい異常波形の例と、異常が疑われた場合の考え方について説明します。

脈が速い・遅い場合の変化

成人の安静時では、心拍数が100回/分を超える場合を頻脈、60回/分未満の場合を徐脈とするのが一般的です。

頻脈ではR-R間隔が短くなり、徐脈では長くなるため、心拍数とあわせて確認します。

まずは1分間の心拍数とR-R間隔を見て、脈が速いのか遅いのかを確認してみましょう。

波形に異常が見られる例

心電図では、P波が確認しにくい、QRS波の幅が0.12秒以上に広がる、ST部分が基準線より上昇・下降するといった変化が見られることがあります。

正常な心電図と見比べながら、P波・QRS波・ST部分などの形や位置に違いがないか確認しましょう。

一部分だけで判断せず、前後の波形も見ながら変化が続いているか確認することが大切です。

異常が疑われたら自己判断しないこと

心電図に普段と違う波形が見られても、波形だけを見て病気かどうかを自己判断することはできません。

心電図の所見だけでなく、症状や既往歴、ほかの検査結果なども含めて医療従事者が判断します。

胸の痛みや強い息苦しさ、意識を失うなどの症状がある場合は、自分で波形を判断しようとせず、速やかに医療機関を受診しましょう。

初心者が心電図を見るときによくある間違い

心電図に慣れていないうちは、目立つ波形だけに注目したり、正常な心電図と比較せずに異常かどうかを判断したりすることがあります。

また、確認する順番を決めていないと、見るポイントが毎回変わり、異常を見落としやすくなります。

ここでは、初心者が心電図を見るときに起こりやすい間違いと、確認する際に意識したいポイントについて説明します。

波形だけを見て判断してしまう

目立つ波形だけを見て、正常か異常かを判断しないようにしましょう。

心電図では波形の形だけでなく、心拍数やR-R間隔、P波とQRS波の関係などもあわせて確認することが大切です。

一部分だけに注目せず、前後の波形も見ながら全体を確認していきます。

正常心電図を基準に見ていない

異常な波形だけを覚えていると、正常な心電図との違いが分かりにくくなることがあります。

まずは成人の安静時心拍数60~100回/分、ほぼ一定のR-R間隔、P波・QRS波・T波の並び方など、正常な状態を押さえておきましょう。

正常心電図を基準に見比べることで、間隔や波形の変化にも気づきやすくなります。

見る順番を決めずに確認してしまう

心電図を見る順番が毎回変わると、確認する項目が抜けてしまうことがあります。

初心者は「リズム→心拍数→P波・QRS波・T波→波形全体」のように、毎回同じ順番で見る習慣をつけるのがおすすめです。

確認する流れを決めておくと、一つひとつの項目を落ち着いて見ていけるようになります。

初心者が効率よく心電図を覚えるコツ

心電図を覚えるときは、波形の種類や特徴を一度に暗記するのではなく、確認方法を決めて繰り返し見ることが大切です。

ここでは、初心者が心電図を効率よく覚えるために意識したい3つのコツについて説明します。

見る順番を毎回同じにする

心電図は、毎回同じ順番で確認すると、見るべきポイントを整理しやすくなります。

「リズム→心拍数→P波・QRS波・T波→波形全体」のように順番を決め、一つずつ確認していきましょう。

同じ手順を繰り返すことで、確認する項目の抜けを防ぎながら、少しずつ見方を身につけられます。

正常心電図を繰り返し見る

異常な波形を覚える前に、まずは正常な心電図を繰り返し見ることが大切です。

成人の安静時心拍数60~100回/分、ほぼ一定のR-R間隔、P波・QRS波・T波の並び方などを確認してみましょう。

正常な状態を基準として覚えておくと、形や間隔の違いにも気づきやすくなります。

一度にすべて覚えようとしない

心電図を学び始めたばかりの段階では、さまざまな波形や異常を一度に覚える必要はありません。

まずは正常なリズムやP波・QRS波・T波を覚え、慣れてきたら心拍数や波形の変化へと進んでいきましょう。

覚える内容を分けて繰り返し確認すると、それぞれの特徴を無理なく整理しながら身につけられます。

まとめ

心電図は、すべての波形を一度に覚えるのではなく、「リズム→心拍数→P波・QRS波・T波→波形全体」のように順番を決めて見ることが大切です。

まずは正常な心電図を繰り返し確認し、基本となる波形やリズムに慣れることから始めてみましょう。

正常な状態を基準にできるようになると、R-R間隔の乱れや波形の変化にも少しずつ気づきやすくなります。

ただし、心電図だけで病気の有無を判断することはできません。気になる変化がある場合や、胸痛・強い息苦しさなどの症状がある場合は、自己判断せず医療機関へ相談しましょう。

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